中腹から頂上を見る。(黒砂漠の丘)
「ありゃぁ、けっこう急だなぁ。」
「下から見てたほど簡単ではないなぁ。」
「あの岩が落ちてきたら、ちょっとヤバイなぁ。」
と、思いながら休み休み登る。
中腹からでも充分景色が楽しめる。
息も絶え絶えになりながら登っている。でも、、、。
遠くを見渡すと「うーーつくしいーーーー!!」
と叫びながら一人で興奮している。ふんふんっ!
うーつくしいーー!!
頂上にとうちゃーーく。あー、しんどーー。
我々の乗ってきた4WDが、はるか下に見える。
人も車も豆粒だ。
頂上部はけっこう広い。
下から見てた感じだと頂上は尖って見えたが、登って来てみるとけっこう広い。
落ちる心配は何もない。
ビデオのピントが勝手に近くに合っているが、頂上部と下界の違いが1枚の画像の中ではっきり見えて美しい。
上と同じ位置から違う方向を撮影。
画面中央左にバハレイヤ・オアシスから伸びてきた道路が見える。
いや、景色がこれまた、うつくしいーー。
うーつくしいーーーー。
なんだか、とっても、、うつくしい、、、。
ただ、”ボケらー”と回りの景色を見て感動している。
いつものように、ビデオカメラは勝手に写っているだけだ。
写そうとして写してはいない。
写している記憶もない。
だから、帰国してから見ると「おー、こんな景色あったなぁ。」とか
「おー、そうだそうだ。こんな場面あったー。」と忘れていた記憶が思い出す。
足元を撮影。
これを写したときの感想。
「アポロ11号のアームストロング船長の足跡か。」
と思いながら撮影していた。
月面と違い、風の強いこの地域は、足跡はたぶん一日も残らない。
「足跡が複数見えるのは、今日私が登ってくる以前に、すでに何人かここに登ってきたからだ。」と思った。
頂上の様子。
”砂漠”にいるのか”岩”の上にいるのかわからなくなる。
どのようにしてこんな地形ができるのだろう?
下山途中で振り返り、頂上部分を撮影。
名残惜しいが、帰らないといけない。
記念の彫り物を”みっけ!”
トニーさん??
下山して、丘の麓までくると、あちこちに掘り込みがある。
ムキ出しの岩は比較的軟らかく、近くにある硬い石でキズるつけることができる。
ここを訪れた観光客が記念に自分の名前を彫っている。
やってみればわかるが直線は深く刻み込めるが、丸や円は力が分散して深く掘り込めない。
アルファベットが多いがハングルも非常に多い。妙な漢字も多いため、中国や韓国から多数来ていると思う。
あきらかに日本語もあるが、あまりない。
私も思いっきり彫ってきた。
(画像では写っていない。)
上に見える足は、どこかのおじちゃんの足。
名前を彫っている間、ずっと見ていた。
かなり時間をかけてラムセス2世並に深く彫ったから、しばらく残っているかな?
「名前が残っているか、また来なきゃいけないね?」とおじちゃんが言ってくれた。
「はい、確認しにまた来ます。」と返事をする。
頼みの4駆のそばに戻ってきた。
向こうの黒い4WDが私の乗っている車両。座席は前2席、中央2席、後ろ2席の6席あるが、前の席は”運転席”と”観光ポリス”の席になっており、観光客用は実質4席。
この4席が非常に狭く、車が揺れるたびに頭や腕や足をあちこちぶつけながら進む。
私は右の中央の席で”観光ポリス”のすぐ後ろの席。
今思えば、移動中常時質問しながらこの”おじちゃん”の邪魔をしていた。
レンズが非常に汚れているのに気づく。
1枚の画像にするとあまり気がつかないが、動くフィルムで見ていると汚れがはっきり見える。朝、きれいにしてきたのに、砂漠の砂の力は脅威。
この後、ここに来ている観光客のカメラが次々と故障していく。
違う観光チームも来ているようだ。
こちらのチームと別のチームの4WD部隊。
2台しか見えないが大丈夫かな?
車両の上にはガソリンタンクや食料やタイヤが
たくさん乗っている。
こちらは1台。
回りにこの1台しか見えない。
1台で大丈夫か?
天井の上にガソリンのポリタンクが乗っている。
さらに後ろには予備?のタイヤも乗せてある。
黒砂漠を出発し、白砂漠地帯へ。
出発してしばらくは普通の砂漠を走っているような気がしたが、注意して見ると白い模様がちらほら見えてきた。
黒砂漠を出発して白砂漠へ。
回りの景色が明らかに変わってくる。
写真や映像で見た景色だ。
白砂漠独特の茶色と色のツートンの模様が目に入ってくる。
地形もデコボコしてくる。
おー?こんなところに道路標識?看板?なんだ?
アラビア語がさっぱり読めなくて悲しい。
でも、エジプト国内ではアラビア語の文字を7割の人が読めないと聞いた。本当かな?
看板は「白砂漠保護区」と訳すのかな?
画像処理した写真だと、ちょと見えないか?
上の標識を通り過ぎて、間もなく停車。
上の標識は何かを知らせる看板だったのかな?
真下の足元の砂。
妙な砂だ。
ほとんどが砂なのだが、細かく割れた貝殻のような物がちりばめられている。
意味がわかるだろうか?
上層部の砂を取り除くと、、、。
茶色い砂を取り除くと、下から白い石灰質が出てくる。
はっきりした色の違いが出て驚く。
出てきた石灰質の層は以外と硬い。
なるほどー、上の砂がぶっ飛べば、こんな白砂漠の景色になるんだ。
岩の向こうに複数の4輪駆動車。
上の青い看板から少し歩いてくると小高い丘がある。これがクリスタル・マウンテンと言うらしい。
クリスタル・マウンテン
石英なのか?クリスタル?なのかよくわからないがキラキラ輝いて非常に美しい岩の固まりがゴロゴロしている。
動きながら見るとキラキラがはっきりするが、1枚の写真にすると、よく見えないねぇ。
これだと見えるかな?
キラキラしたガラス質の石英の組織が見えるだろうか?
これでも、見えないか、、、。
砂嵐。
時々非常に風が強くなる。
別に寒くはないが、砂が目や鼻や口に入ってくるのがはっきりわかる。
少し向こうは霞んで(かすんで)見えなくなる。
天気が良いのに、空には青空はない。
カメラ等の精密機器が徐々にヤラレる。
4WDの車も徐々に故障してくる。
エンジン回転数が安定しない車もある。