その2

1段目にわずかに残る白い化粧石   

 ご存知、ギザの第1ピラミッド。クフ王のピラミッドの北側斜面。ギザ台地の固くて粗い土台の上に立っている。ピラミッド北面のほぼ中央にアルマムーンの盗掘孔。不思議なことに、正規の入り口は写真で見るように、その中央からかなり東(約8b)にズレている。あれほど対称性を重視する古代エジプトの建造物の正規の入り口が、東にずれているのは不思議だと思いませんか?
 だから、吉村大先生などは「西側にも、見つかっていない入り口や、未発見の多数の部屋ががあるはずだ」と言うんだね。だれか早く見つけて欲しいね。いつかのフランス隊みたいに内緒でガッパリ穴を開けてくれないかな? エジプト考古庁怒るけど、、、。
 
 写真では見えにくいが、アルマムーンの盗掘穴には東側からと西側から登れる。さらに正規の入り口には、一旦大きく左に上って右に折れ曲がって登る様子が見えるだろうか。石の色が微妙に違うのでわかると思いますが。


       ↑ 正規の入り口は、盗掘孔から東に8bずれている。

 ←吉村大先生は「西側にも、見つかっていない入り口があるはず。」と言っている。
        ↑ 想像すると、こんな感じ。ピラミッド中央部がアル・マムーンの盗掘孔

 ← 「ピラミッドは何も語らない、、、。」カイロ博物館初代館長オーギュスト・マリエットの言葉。
 (エジプト考古学博物館前庭)

 ← 地下の間、アル・マムーンが掘ったと言われている穴。
 財宝があると信じた地下の間になにもなかったため、アル・マムーンは少なくとも2〜3b掘っている(らしい)。その後さらにかなりの深さを掘って11bの深さになっている。

 ← 大回廊の見事なせり出し式の壁。
 ピラミッド内にこんな巨大な空間があるのは驚異。ちなみにデビッドソンが見つけた重力拡散の間には天井左奥から入る。さらにハワード・バイスがこの狭い空間内でダイナマイトで破壊したと言うから凄い。その結果上部5つの部屋が全て見つかった。
 ギザのピラミッドは、他のピラミッド内部を見た後に入ったので内部のイメージがまったく違う。ここにこんな巨大な空間があるのは本当に驚異である。

 ← 「王の間」の天井部分。天井板は9枚。
 有名な空の棺しかない部屋。通常は石灰岩でできているが、この王の間はアスワンから運んだ固い花崗岩。それぞれの石はまったく隙間がないほどピッタリ接合しており、壁も屋根も非常に精度の高い平面の仕上がりになっている。この部屋を、これほどまでに完成度を上げるには、何か特別な存在理由があったのだろうか?
(「この部屋は、何もなくて面白くない。」と言う声も多いが、私などは興奮状態で、ここから帰りたくないほどである。ここを訪れる人は是非、部屋や棺だけをみるのではなく天井もじっくり見てください。ちなみに部屋の入り口入ってすぐ右手の見落としそうな位置に通気孔あります。)

 ← 第1ピラミッドの現在までにわかっている空間の断面図。

 重力拡散の間最上階にあるクフのカルトゥーシュ(中央下)と治世17年の文字(中央上)。

 これが第1ピラミッドがクフ王の墓と言われた根拠。現在は多くの学者が墓とは思っていない。ただしクフ王の時代に作られたのは間違いないらしく。写真で見えるように丸い赤いカルトゥーシュに確かに”クフ”のマークがあり、その上に”治世17年”の文字が見える。(らしい。)
 なお、赤で書かれた文字とカルトゥーシュは後世の偽造ではないかと疑われたが、ファイバースコープで調査した結果、丸いカルトゥーシュは組み合った石の内部にまで入っており、岩を組む段階で既に書かれていたことが判明。王位継承と同時に作り出して17年目でここまで来たのだろうか?ここは地上から50メートルの地点。完成時の高さは147メートルだから全体の1/3の高さにあたる。

 ※)ここがまだ全体の1/3の高さだとしても、石組み自体(工事内容)は70%ほど完了している。おおざっぱに全体の高さを3、残りの高さを2として単純体積比で見ると、3×3×3=27、2×2×2=8で、今まで27−8=19終了していることになる。だから19/27=70%完了。なるほどー、かなり終了してるんだねぇ。 (^_^)/

 ← ちなみに重力拡散の間の最下部「デビッドソンの部屋」
 狭い部屋の床部分はかなりの砂が埋まっている。4600年の間にこんなに砂は埋まるのだろうか?その砂はどこから?




【ここで、ちょっと第1ピラミッドについて】
  第1ピラミッドには、古代から”隠された入り口”があると噂されてされていた。長い年月を経て、それまで噂にすぎなかった入り口を偶然探し出したのが、かの有名なアル・マムーン一行。西暦820年のこと。正規の通路は中央から東に8メートルずれていたが、そんなことはマル・マムーン一行は知る由もない。ピラミッドの中央に一点集中。掘り出して行ったが、掘り進むうちに左に左に曲がり、なんと下降通路を偶然発見。冷静に考えると奇跡に近い。その後かなりの年月を経て1765年。広い大回廊で”声の響きが左奥に広がる”のを発見。調査すると、天井部分の左に穴を発見。危険な穴を進むうちに王の間の屋根裏”通称デビットソンの間”を発見。ただしデビットソンはこの部屋がなんのか当時は気づいていない。
 1837年、あくまでも隠された財宝に固執するハワード・バイスが、なんとダイナマイトを使用して、立て続けにデビットソンの間の上に4つの部屋を確認。最上部が屋根の形をした合わせ天井になっているため、重力拡散の間と命名されているが、最近はその説も疑う学者が多い。ちなみに各部屋は当時の有名人の名をつけて、下の部屋から
 ”デビットソンの間”
 ”ウェリントンの間”
 ”ネルソンの間”
 ”アーバス・ノット婦人の間”
 ”キャンベルの間”     
それから200年近くたった現在は隠された部屋が他にもある、と予測されてはいるものの、遺跡を破壊しないで調査する方法に変わったこともあり、それ以上の部屋は発見されていない。

 しかし、古代から噂されている話がさらにもう一つある。古代の建築家の言った「クフ王の罠(わな)」と言われるもので、一瞬盗掘用のトラップか何かと思ってしまうが、実は「巧みな装置を作って、最重要の部屋は隠した。」と言うもの。(ほーっ。)

 そこで、、、数多くある”謎”の中から最近のものを2つ3つ、、、。

 ← 上昇通路の入り口を塞ぐ巨大な3つの花崗岩。

 アル・マムーンの盗掘孔の突き当たり。上昇通路からそのまま滑り落ちてきた感じの3つの岩。1個5トン以上あるこの3個の岩はきれいに上昇の通路の入り口を”栓”のように塞いでいる。マムーンはこの岩を破壊するのはマズイと考え、下に進んで下降通路、右に回り込んで上昇通路を発見している。正規の入り口から下降通路を降りて来たなら、この”栓”が邪魔して上昇通路にあがれない。つまり玄室方向には行けない。マムーンが、変な方向からまさか上昇通路を発見しようとは建設時に想定していなかった?

 1986年にフランス隊が開けた穴。現在は六角形のボルトで穴は塞がれている。

 女王の間に行く水平通路途中の右側。(水平通路の石積みは不思議な組まれ方をしている)水平通路の西側に未知の空間を発見(微小重力探査で)して、ドリルで実際に開けた。結果は予想に反して大量の砂が噴き出してきた。しかしこの結果に専門家は驚いた。それまでピラミッドは石だけでできていると思っていた専門家は感動したとともに世界中に事実が漏れてしまい、貴重な古代遺跡を傷つけたことで非難が集中。その結果フランス隊の調査は中止に。

 事態を収拾しようとしたエジプト考古庁は、遺跡を傷つけない方法で日本に調査を以来。1987年マイクログラビメーターでフランス隊の結果を証明。砂で満たされた互いに連絡している可能性のある「幾何学」的空洞を発見。(空洞が砂で満たされているというのがポイント。)

 おーっ!開けてる開けてる。ドリルで穴を開けるジャン=ピエール=バロン

 フランスの電力公社の資金と技術をバックに建築家2人が調査。20〜30年に一人くらい、たまにこんな人が出る。
 その結果”謎めいた”結晶性の細かい砂が溢れだした。開けたのは3ケ所。

 
 ここでドルミオンとゴワダンの”隠された推測の部屋”という話があるから絡み合ってくる。
2人の言う隠された部屋とは、先の重力拡散の間は当初言われたように強大な圧力から王の間を保護するような機能を果たしておらず、逆に各側面の他の4点を巨大な重力から逃す構造になっている。そのため王の間はダミーの空間で最重要の空間はそこにあるはずだというもの。で、その部屋へ行く通路は存在しないか、または存在してもピラミッド完成時に二度と入れないように空間を砂で埋められ、砂を利用してトラップの岩を落とすなどして簡単には部屋にたどりつけない、と言うもの。(ほーっ!)
 フランス隊が開けて出てきた砂や日本隊が確認した空洞は、そのトラップ空間なのだろうか?いずれにしても、現在までにピラミッド中央を通る通路は見つかっていない。現在わかっている通路はすべて東側に8メートルずれているのが興味をそそられる。

 ガンテンブリングのミニ探査ロボット。 

 強力なキャタピラを使用して45度の角度の通気口を登る優れもの。ドイツ人ガンテンブリングは1993年に「王妃の間」の南側通気孔でこのロボットを登らせ、約65b登ったところで”金属片”を発見。さらにその先で閉ざされた石の扉を発見。扉の中央には金属の止め金がついており、金属片はそこから落ちたものらしい。 
 さらに1994年に北側通気孔を調査。儀式の道具らしい物を発見。この調査結果に対し、エジプト学者は冷ややかに無視したというのがなんか解せない、、、。

 王妃の間の南側通気孔

 とても人間が入れる大きさではない。この調査の結果にも驚く。石だけでできていると思われたピラミッドから金属を発見。しかも建設中でないと作成できない金属のとってのついた扉の発見。

 王妃の間の東側の奇妙な碧眼(岩のくぼみ)構造。

 上にいくほど狭くなるこの”せり出し”構造は、王の間に行く大回廊の作りに全く酷似している。

 王妃の間断面図

 @北側の通気孔 A水平通路 B碧眼構造 C南側の通気孔(通気孔途中からは、なんと磨かれた表面)

 正規の入り口上部の拡大図。入り口自体は人間が通るには非常に狭い。

 正規の入り口と言われる”まぐさ”構造の屋根(屋根部分は巨大な横倒しの水平岩)。1個50トンはあるという巨大な岩で逆V字型に見事に噛み合っている。その作りは精工で正確に45度で切った面が接している。写真でもわかるように隙間はほとんどない。その屋根の下のひどく狭い穴からいきなり下降通路に通じている。その小さな入り口に対してこの巨大な屋根は不自然だ。ドルミオンとゴワダンは別の入り口をこの巨大な岩で隠している可能性があると言っている。真実はいまだにわかっていないが”仮説”の種類は驚くほど多くある。
 ちなみに、写真では良く見えないが、逆V字の巨大な岩にはいたずら書きが非常に多い。

 いずれにしても、最近の調査方法はピラミッドを傷つけないで科学的に透視する方法(宇宙線やある種のスキャナ効果線)に変っており、技術の進歩により遅かれ早かれ(それが10年後になるか1万年後になるかわからないが)真実が解明されるはずと信じて日々調査している。

 
 ちなみに透視と言えば、リーディングで知られる透視能力者エドガー・ケイシ−は1930年頃にギザの大ピラミッドやスフィンクスについて透視している。それによれば「大ピラミッドは建造に100年を要した。アララト王の治世の時代にヘルメスとラーによって着手され完成された。さらに「イエスがエジプトに入る前の10,490年から10,390年前に建設された。」と不思議なことを言っている。
 で、スフィンクスについては、 「ピラミッドにはまだ発見されていない記録保管所がある。さらにスフィンクスの右前足の部分に記録の部屋と記録の墓の入り口に到る通路が存在する。ただしここに入るにはある理解を持っていないと入ることはできない。なぜなら第5根源人種が始まるまでは、番人の者達を通過することができないため。」とこれまた奇妙な予言。
 そして封印された部屋には、「アトランティスの記録と人類が進化・成長した記録がある。そこにはその大陸を襲った最初の破壊と変化の様子、アトランティス人の活動の記録がある。またアトランティスの最後の崩壊と秘儀ピラミッドの建設に伴って開いた国際会議の記録があり、その記録を、いつ・誰が・どこで開くかが記されている。なぜなら、地球の変動に伴って、その神殿が再浮上するはずだからだ。」と。??
 さらに発掘する人は「完全なる道を全うする3人の者が現れる。彼らを通して真理がはっきり示される。彼らがそれらを伝える水路となる。」と結んでいる。よくわからない予言だが、さて実際はどうなのか、、、、。その3人の中の一人はあなたかも知れない?

その3

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