マコーレー・カルキン主演 クリス・コロンバス監督作品。
パリに転勤した2番目の兄からクリスマス休暇に招待されたマカリスター家は、一緒に行く1番上の兄一家も明日の準備のために集まり、大賑わい。
そんな中、末っ子のケビンは親にかまってもらえず、兄たちにはバカにされ邪険にされ、自分が注文したトッピングのピザを兄に食べられ、とうとうキレて兄にタックルして倒す。
その際飲み物がこぼれてしまい、大人たちは大慌てになり、家族みんながケビンを睨み、母親に反省のため屋根裏で一晩を明かすよう連れ込まれると、ケビンは「家族なんて消えろ!」と叫んだ。
みんなが寝静まった夜、強風で枝が落ち、停電になった。
翌朝、送迎バスの運転手に起こされて時計を見ると、親たちは大慌てで飛び起き、子供たちを起こして準備を始めた。
次々と車に乗り込もうと外に出る中、向かいに住む友人のマーフィーが冷やかしにやって来て、おしゃべりをし、そうとは気づかず人数を確認し、最後の荷物を運び出し、マーフィーが帰り、バスは出発。なんとか飛行機に間に合った。
その頃、ようやく屋根裏から、起きたケビンが顔を出した。
家中を見まわし、誰もいないことに気づき、願いが通じたと大喜びのケビン。兄の宝箱をひっかきまわして、エアガンを取り出し、アイスを好きなだけ食べ、バイオレンス映画を思う存分鑑賞。一方、マカリスター家も機内で夜を迎え、ようやくケビンがいないことに気づいた。
ショックで反省する母親は家に電話を掛けるがつながらず、より落ち込む。一方、ケビンは階段でソリ遊び。
その夜、ケビンしかいないマカリスター家に警官が訪れ、この時期は泥棒が多いから注意するよう報告。帰って行ったが、彼は相棒と合流し、変装を解いて、泥棒に入る家をマカリスター家に決めた。
そして泥棒たちがいざ忍び込もうと近付いたその時、窓の外の気配に気づいたケビンは急いで照明を点灯し、撃退した。
パリの空港に着いた母親は、電話の順番を奪って掛けるものの、つながらず。精神を病んだと疑うアメリカの警察を説得し、派遣させる。
その頃、撃退したとはいえ、昨夜の恐怖からベッドの下に閉じこもっていたケビンはようやく外に出る。しかし、殺人鬼と噂される近所のマーリーおじさんの姿に恐怖し、派遣された警官に応答しようとすらしなかった。
安否がわからず、母は仕方なく空港に残り、飛行機をキャンセル待ちすることにした。
ケビンは身支度を整え、棚を壊し、ペットのタランチュラが水槽から逃げる中、兄の貯金を持って、町の雑貨屋へ歯ブラシを買いに行く。するとそこに手をケガしたマーリーおじさんが偶然来店し、その姿に怯え、逃げだしたケビンは歯ブラシを万引きしてしまう。店員の叫びで近くにいた警官がすぐ追うが、スケートリンクに入ったケビンを追いかけ、転んでしまった。
自己嫌悪で歩いているケビン。一方、マーフィー家に侵入し、ピーターの留守電でマカリスター家の留守を知った泥棒ハリーたちが車を走らせていると、トボトボと歩くケビンとぶつかりそうになる。
驚くケビンに顔を出した時の銀歯で、ケビンは全てを察して走り出した。
教会で尾行を撒き、その夜、マカリスター家は大賑わいでハリーとマーブは話が違うと引き返す。しかしそれはケビンが一生懸命偽装したものだった。
翌日、デリバリーに来たピザ屋のボーイにバイオレンス映画のビデオでドア越しに応対。ボーイを銃撃音で驚かして笑う。
ケビンの母はとうとう待ちきれず、アクセサリーを渡し、亡き脅しで飛行機を代わってもらう。一方ケビンは、家族に暴言を反省して、眠りについた。
スーパーで買い物し、だが袋が破れ、帰宅して洗濯中、壊れかけの芝刈り機を黙らせる。すると昼間にもかかわらず泥棒が現れ、ケビンはピザ屋のように映画と爆竹で撃退。逃げ出すマーブだったが、ハリーは確かめようと考える。
母はダラスからペンシルベニアまでたどり着くが、クリスマスイブでシカゴ行きのバスは満席。立ち往生しているとポルカ楽団の車に乗せてもらうことに。
トリックと気づいたハリーは、夜9時決行を決める。それを聞いたケビンは、サンタに家族を願った。
ケビンは教会に寄り、聖歌隊の練習中で、それを聞きに来ていたマーリーと再会し、殺人鬼の噂を否定され、誤解が解き和解する。
孫娘が練習する姿を観にきていたマーリーは、息子と仲違いし、絶縁状態にあることを悩んでいた。それにケビンは本番を家族で楽しめるよう自ら動けと励ます。そして急いで帰宅した。
家中に罠を張り巡らせ、自らのマカロニディナーはおあずけ。
泥棒ハリーとマーブがやって来て、裏口に来たところを、ケビンはエアガンで股間と顔を撃つ。ハリーは玄関で氷に足を滑らせて転び、マーブは裏口の階段を滑り落ちる。
地下室にアイロンを落とされ、ドアノブに触れば火傷、接着剤に靴を奪われ、クギに刺され、裏口に戻りガスバーナーで頭を焼かれる。顔に接着剤を付けられ、羽まみれ。クリスマスの飾りに足をやられ、ハリーとマーブは合流するも、ミニカーで足を滑らせ、ペンキ缶をぶつけられる。
警察に連絡するケビンは足をつかまれ、タランチュラを乗せて逃げ延びる。
ケビンはワイヤーロープでツリーハウスへと渡り、マーブはタランチュラを殺そうとバールでハリーを殴り、追いかけてワイヤーを伝おうとするが、切られて壁に激突。
ケビンはマーブが水浸しにした地下からマーフィーの家へ進む。だが先回りしていた泥棒二人に捕まり、大ピンチ。だが、マーリーが2人をスコップで叩きのめし、助けられる。家に戻り、窓から逮捕される2人を見送った。
ホワイトクリスマスの朝、帰り着いた母と抱き合うケビン。すると父や兄姉たちも帰宅。一人で留守番したケビンの成長に驚く一同。だがケビンは泥棒のことは言わなかった。父は金歯を拾い、窓の外の向こうには、息子と和解したマーリーが手を振った。ほっとしたケビンの耳に兄バズの激昂が響いた。
1990年、アメリカの作品です。
共演:ジョー・ペシ ジョン・ハード
編集:ラジャ・ゴズネル
初期のハリー・ポッターを監督したクリス・コロンバスの作品です。この作品の大ヒットでマコーレー・カルキンは一躍大スターになりました。その後転落もありましたが、今は普通に役者として再スタートしています。
「ホーム・アローン」「ミセス・ダウト」とホームコメディードラマを撮らせたらクリス・コロンバスという時代が90年代に確かにありました。
編集のラジャ・ゴズネルはのちに監督として、リメイク版「34丁目の奇跡」を監督しています。アメリカでは完全分業制でプロの編集、プロの助監督というものがいますが、クリス・コロンバスの弟子だと言えるでしょう。ホーム・アローンの大ヒットがあるからこそ、クリスマスの奇跡を題材に選んだのかもしれません。
この作品の大ヒットが、後に同じキャストで「ホーム・アローン2」を作ることになり、ホーム・アローンシリーズが生まれ、3へと続くわけです。
子供の自活を愉しむのは、日本でも「はじめてのおつかい」などでよくあることですが、日本と違い治安の悪い外国では、子供を一人にすること自体が犯罪になってしまう可能性があります。そこが基本になってしまいますので、平和を尊び、注意しましょう。
この作品は今でもたまに金曜ロードショーでお目にかかれるくらいの名作です。家族そろってご覧になるのが一番でしょう。特に小さい子や、男の子の場合は、ややプレッシャーを感じてしまうかもしれませんが、おもしろいので、いい影響を与えてくれるでしょう。