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荒野の用心棒

クリント・イーストウッド主演 セルジオ・レオーネ監督作品。
水を飲みに寄った井戸で、ジョーは父子をいたぶるガンマンと、それを見つめる美女マリソルという光景を見かける。
街に入るや銃で追い立てられ、あの父子の父の方カルロスと目が合い、店の中へ。ジョーは食事をして、この町を牛耳る二人のボス、バクスターとロゴスを知り、ジョーはロゴスに自らの腕を売る為、追いたててきたバクスターの部下4人を射殺してみせるが、現れたバクスターは保安官だった。
ジョーはやむなくミゲル・ロゴスに雇ってもらい、マリソルと再会。ロゴスの部下、銃の名手ラモンは不在で、もう一人の部下エステバンはジョーを殺そうと考えるが、ロゴスに止められ、その計画を立ち聞きしてしまったジョーは部屋を出た。
騎兵隊が到着し、ジョーは積み荷を気にし、そんな中、マリソルがラモンの女だと知った。
翌朝、カルロスと騎兵隊を追うと、白服と青服の二つの隊が取引を反故にし、青服が機関銃で白服を掃射し射殺する。その青服は、騎兵隊になりすましたロゴスの弟・ラモンだった。

結末 ネタバレ注意

ラモンは兄ミゲルと保安官バクスターの仲を取り持とうとしていて、ジョーは金を返して脱退。だがラモンはバクスターと本気で和解しようとは思っていなかった。ジョーはカルロスを連れ、河原に放置された二つの死体を墓地に運んでやった。
その夜、ジョーはバクスター夫妻に、2人の兵隊が生き証人であることを告げ、バクスターをロゴス兄弟潰しに走らせる。その見返りに500ドルをもらい、同じことをラモンにも教え、もう500ドルいただき、アジトの中へ。墓地でバクスターとラモンがやり合う中、ジョーは気絶したマリソルを連れてバクスター家へと帰還。兵隊を始末して戻ったラモンは大慌て。ジョーはまた大金を得た。
翌朝、バクスターの息子とマリソルを交換することになり、ジョーはその息子がマリソルの息子だと知り、会わせることに。だが一触即発となり、ジョーは家族を引き裂く結果に。
家族の不幸はラモンの悪行と知り、ジョーはロゴス兄弟の元へと戻る。そして酔い潰れたふりをして、ジョーは抜け出し、マリソルをまた救出して、父子と会わせ、金を渡して逃がしてやった。
戻ったジョーは、ラモンに企みがバレ、拷問を受けて気絶。拷問が中断し、しばらくしてチコたちが様子を見に伺い、ジョーは樽で押し潰し、火を放って脱出。カルロスの店へと這って向かう。
そのカルロスの店では、先回りしたラモンたちがカルロスを拷問。ジョーは棺に隠れ、町の外へと脱出する。
ラモンたちはバクスターの屋敷を爆破し、出てきたバクスター一家とその一味を皆殺しに。その一連を見届けたジョーが準備を整えていると、棺作りの爺さんが、食糧を運びに来てくれたカルロスがラモンたちに捕まり、拷問を受けていると知らされ、ガンベルトとダイナマイトを貰い、大爆発と共に街へ突入する。
だがラモンに撃たれてしまうジョー。しかし、心臓に防弾具を着けており、何度撃たれても立ち上がる。
ジョーは早撃ちでラモンをけん制し、ラモンの部下を射殺。カルロスを助け、一度銃を置き、弾を込め、先に撃つジョー。そして倒れるラモン。ラモンの死体に近付くジョー。だがそのジョーをライフルが狙う。そのスナイパーをカルロスが射殺した。
そしてジョーは馬車の馬を貰い、去って行った。
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管理人の批評

1964年、イタリアの作品です。
共演:マリアンネ・コッホ
この作品は、マカロニウエスタンの傑作にして、クリント・イーストウッドの出世作、セルジオ・レオーネの代表作とよく言われます。ですが、元々は黒澤明監督と三船敏郎主演の「用心棒」を題材としたリメーク作品です。
しかし無許可だったので著作権侵害で東宝が提訴して勝訴。全世界の興行収入の15%を受け取ることで合意したそうです。ただ15%でも、「用心棒」の日本国内収入の3億5000万円を楽に超える額だったそうです。
音楽を手掛けたエンニオ・モリコーネは、1961年に『ファシスト / Il federale』で映画音楽に携わり、『荒野の用心棒』で、銃声や鞭を打つ音などを効果的に使い、口笛で奏でられる哀愁を帯びたマイナー調のメロディで、殺伐としたドラマを効果的に演出し、セルジオ・レオーネ監督にいたく気に入られ、その後も何度も監督の作品に起用され、他にも多くのマカロニウエスタンに関わりました。
その後もチャールズ・ブロンソンの『狼の挽歌』、『死刑台のメロディ』、セルジオ・レオーネの遺作となった『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』、『ニュー・シネマ・パラダイス』も手がけ、2003年にはNHKの大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』の音楽も書き下ろしました。
そして2016年の第88回アカデミー賞に、クエンティン・タランティーノ監督の「ヘイトフル・エイト」で、アカデミー作曲賞を、87歳で、6度目のノミネートにして初の受賞となりました。