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いまを生きる

ロビン・ウィリアムス主演 ピーター・ウィアー監督作品。
全米屈指の進学高校ウェルトン学院。
新学期が始まり、生徒達は厳しい授業に必死で食らいついて行く。
だが、新任のキーティング先生は、学院出身でありながら、「いまを生きろ」と生徒たちに伝えた。
キーティングの授業は風変わりで、教科書にも沿わないで行われ、そんな教師の過去に興味を持った生徒達は、キーティングが学生時代主催していた「死せる詩人の会」を非公式に復活させてみる。
キーティングの授業は面白さを増し、生徒達は充実していく。
キーティングは内気な生徒を奮起させ、アクティブにさせる。
生徒たちは互いに励まし合い、学外の女子との交流もしていく。
そして、チャーリーが「死せる詩人の会」を昇格させようとするが、受験勉強の妨げになると校長の逆鱗に触れてしまう。そんなチャーリーをキーティングは優しく諭した。
実は役者をやってみたいニールは、厳格な父に反対され、キーティングに相談。ニールは父を説得しようと、そして許可が下りたと、キーティングに報告した。

結末 ネタバレ注意

男子学生ノックスは、アルバイトで行った家庭で知り合ったクリスへの愛が抑えきれず、クリスの共学の学校へ花と詩を届ける。
学生達はキーティングと、ニールの芝居を見に行く。ノックスは恥をかかされたと抗議をしに現れたクリスを芝居へ連れていく。
芝居が終わり、ニールは父に連れ出される。ニールは父に無断で芝居に出た為、厳しく叱られ、士官学校へ入れられる事に。反抗できないニールは、その夜、父の書斎に入り、抽斗の銃を取り、拳銃自殺した。
高校でニールの追悼会が行われ、校長は犯人捜しを始め、ニールを悪い道に誘ったのは「死せる詩人の会」だと、会を追及。会員である生徒達は同級のキャメロンの忠告もあり、校長の脅迫まがいの署名に同意させられ、キーティングを追放する事に。
新しい授業が始まり、キーティングは教室に私物を取りに現れる。
先生を愛する生徒達は彼の教えに従い、謝罪と感謝をし、キーティングは礼を述べた。
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管理人の批評

1989年、アメリカの作品です。
アメリカの映画好きの方なら、いくつか思い当たるでしょう、学生の青春群像劇です。
アメリカのドラマのハイスクールミュージカルなどとは違い、そこには派手さも、笑いもほとんどなく、進学校の厳しい校則と戒律にがんじがらめのニキビ面、そばかすだらけの白人の少年達が、親に敷かれたエリートコースのレールをこのまま辿って良いものかとあれこれ考えるジャンルの映画の一つです。同様の映画にアル・パチーノが学生と旅をする「セント・オブ・ウーマン」や、若き日のトム・クルーズが出演した「タップス」がありますが、こちらは軍事学校が舞台です。
こういったジャンルの映画の注意点は何よりも画が地味だという事です。俳優も皆若手で、無名に近い。顔に特徴があるわけでもなく、みな似たような顔と背格好をしているので、区別がしづらいです。
映画自体は哀愁が漂い、自然美に着目。ロビン・ウィリアムスも進学校には珍しく変わった人という役柄なので、極めて真面目です。
さて、学生というものは話には聞いていても、社会というものの本質を肌で体験することはできません。そして常に、彼らは学校という、社会から隔絶された、狭い空間、疑似社会の中で生活し、それをすべての縮図と思い込み、その中で導き出した答えを、一つしかない選択肢だと思い込み、突き進んでいこうとする。
決して大人の肩を持つわけではありませんが、大人達が権利者であり、強者であることは間違いない事実です。
狭い世界から抜け出そうという気持ち、気概を持つことは間違いではありません。ですが、焦り過ぎてはいけない。
その結果が、25を過ぎても、自分探しをしているなんて言わせてしまうのかもしれませんね。