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お熱いのがお好き

トニー・カーティス ジャック・レモン 主演 ビリー・ワイルダー監督作品。
1929年、シカゴ。霊柩車に死体の代わりに密造酒を詰めたギャングが警察とやり合い、逃げ切った。
その酒が運び込まれたパーティーで演奏していたサックス担当ジョー・ジョセフィンとベース担当ジェリー・ダフネは、マリガン警部の手入れが入るが、 ギャングのスパッツ・コロンボの足にコーヒーがかかり、その一悶着の騒動の最中に上手く逃げる。
競馬で大損し、仕事を探す二人。フロリダで仕事があると聞き、飛びつくが、ほしいのは女。 女装まで考えるが、結局イリノイでの仕事にし、車を借りに駐車場へ。
するとそこでスパッツ達がタレコミ屋のチャーリー達を始末する現場に遭遇。見つかった二人は目撃者として殺されそうになるが、 隙を見て逃げ出すことに成功。行方をくらますため、女装してフロリダへ逃げることに決めた。
列車に乗り込み、トイレでブラジャーを直そうとすると、こっそりと酒を飲もうとしているシュガーと会う。 彼女もまた、何かから逃げていた。
女だらけの楽団のリハーサルが始まり、シュガーがうっかり酒瓶を落とし、咎められそうになるのをジェリーが庇う。
ジョーはジェリーの女好きにクギを刺して、就寝。だが礼を言いに来たシュガーがベッドに入ってきて、戻れなくなり、 やむをえずウィスキーを呷ることにしたため、他のメンバーにも気づかれ、ジェリーの寝台でパーティーに。
酔いを覚まされ、戻しに洗面所に向かったジョーは、氷を作りに行くシュガーがサックス奏者好きで困っているとこぼし、 それを聞いて、心惹かれるのだった。

結末 ネタバレ注意

列車を降り、バスでホテルに着くと、そこには億万長者の老人達が。その中のオズグッド・フィルディング三世にジェリーは気に入られてしまう。
一方、ジョーはシュガーの好きなタイプの一つ、眼鏡を掛け、海で仲間と遊び、飛んで行ったバレーボールを追うシュガーを捕まえ、 経済紙をちらつかせ、金持ちのようにふるまい、惚れさせる。
夜の演奏中、ジョーはオズグッドから贈られたジェリーへの花に手紙を添え、シュガーをヨットでのディナーに招待。 ヨットの持ち主オズグッドの相手をジェリーにさせ、演奏ショーが終わるや、部屋で着替えて窓から外へ伝い下り、自転車でヨットへ。
ボートで2人停泊中のヨットへ入ると、シャンパンを飲み、2人きりであることに気づき怯えるシュガーの前で、ジョーは不感症のフリをして何度もキスをする。
燃え上がる2人。一方、ジェリーもオズグッドと最後まで踊った。
翌朝、後悔にさいなまれる男2人だったが、チェックインするスパッツ達と出くわし、同じエレベーターに乗ってしまい、ごまかし通し、2人はすぐ荷造り。 ジョーは別れの電話をシュガーに掛け、向かいのシュガーの部屋のドア前に、花とジェリーがオズグッドから贈られた婚約の腕輪をプレゼントした。 ジェリーは腕輪をしたシュガーを見て、ジョーに呆れた。
窓から下りて逃げる2人だったが、スパッツに見つかり、追いかけられる。
2人は空になったスパッツの部屋へ戻り、車椅子の紳士とボーイに化け、ロビーへ進むが、足元がヒールだったのでバレ、2人は逃げてパーティーのテーブルの下へ隠れる。
だが、そのテーブルの会場の会合にスパッツが出席。身を潜めるが、ケーキの中に隠れていた殺し屋にスパッツがハチの巣にされ、怯えて2人は逃亡。 首謀者の会長は2人を追うよう指示を出し、手下たちが追う。しかしマリガン警部が手入れに入り、会長はそちらに対応。
ジョーとジェリーは再び女装し、だが街の各所に見張りを立てられると知り、オズグッドに連絡。
ステージに逃げ込み、失恋の歌を歌うシュガーに、ジョーは思わず駆け寄り、女装のままキス。シュガーはそれで気づいた。
追っ手から逃げ、2人はオズグッドのボートへ。すると出発前に自転車でシュガーが追いつき、ボートへ。
ジョーがどんなに説得しても、シュガーは付いていくと言ってキスし、ジェリーはオズグッドに「自分は男だ」とどんなに説明しても、 オズグッドは「誰にでも欠点はある」と折れなかった。
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管理人の批評

1959年、アメリカの作品です。
共演:マリリン・モンロー
マリリン・モンローと言えば、スカートを地下鉄の風でめくられたり、「寝る時に着るのは?」という質問に「シャネルの5番」と答えたり、 メジャーリーガーのジョー・ディマジオと結婚、そして離婚したことで有名な、セックスシンボルです。
今でいうところのグラビアアイドルの元祖といった感じですが、そのせいか、演技力はあまり求められておらず、高い評価もされていませんが、人気があったことは事実です。
日本語吹き替え版において、ジェリー役を吹き替えた愛川欽也さんの存在は、この映画のことにおいても、芸能史においても、あまりにも有名です。
昭和9年生まれの俳優であり、ディスクジョッキー、テレビ番組のMCなど多彩な才能を発揮された、「キンキン」の愛称で親しまれたタレントさんです。
声優として「いなかっぺ大将」のニャンコ先生、俳優としてドラマでは「十津川警部」シリーズ、バラエティーでは「なるほどザ・ワールド」「出没!アド街ック天国」の 司会者として活躍なされました。
アド街ック天国は晩年まで司会を務め、1000回を達成してから、後任にバトンタッチされた姿は、感動を生みました。
俳優としても、奥さんのうつみ宮土理様の愛称ケロンパと合わせ、「キンケロシアター」を立ち上げ、後進の育成にも力を入れました。
晩年は、日本が戦争可能な国になってしまうことを懸念し、強く反対。それは子供の頃、疎開先で母親から渡されたお菓子の差し入れを、夜中他のみんなが寝静まったころ、 誰にも気づかれないようにこっそりと食べていたことに起因するそうです。本来ならば仲のいい友達に分け与えるのが当たり前なのに、それが嫌になってしまった。 そんな惨めな思いを、未来の子供たちにまかり間違ってもさせたくないという強い思いから、発言を強めたそうです。
ちなみに、この頃の洋画の吹き替えは、一度吹き替えると、それ以降同じ海外の役者さんの吹き替えはほぼ自動的に担当となったそうです。
50年代のコメディーというのもなかなかお目にかかれない、渋いものですが、この作品を思い出に挙げる方も多いので、ぜひ一度ご覧になってください。