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グリマーマン

スティーブン・セガール主演 ジョン・グレイ監督作品。
ロス市警の刑事ジム・キャンベルの元に、NYから新しい相棒として、ジャック・コールが現れる。ジャックはロスを騒がす連続家族殺人者通称ファミリーマンの協力に現れたのだった。
だが通報で、ジャックは学校の教室に立てこもった高校生ジョニーを逮捕する。ジョニーの義父フランク・デべレルの部下ドナルドはジャックに証言の緩和を頼むが、ジャックは突っぱねてしまう。
そしてファミリーマンの事件が発生。殺されたエレンの体を指紋採取すると、なぜかジャックの指紋が出て、ジムは怪しむと、エレンはジャックの元妻であり、ジャックは子供達に母親の死を伝えた。
ジャックはスミスに協力を求めるが、スミスは拒否。そしてジムはジャックに何者なのかと詰め寄るが、ジャックは喋らなかった。
ジャックはCIAの重要幹部であるスミスに強攻面会。エレン夫妻、そしてロシア人夫妻の殺人事件はファミリーマンとは別件であるという推理を提示し、詰め寄るものの、答えは出なかった。
一方、ジムの元にファミリーマンの絵を知っているという情報が入り、ジャックは教会で犯人の殺し屋ファミリーマン、クリストファー・メイナードに詰め寄ると、やはり、エレンとロシア人夫妻の殺人は別件と示唆され、だが銃を向けられた為に、ジャックはやむなく射殺してしまう。
そしてジャックは単独行動の件と、内務調査によって、停職処分となってしまうのだった。

結末 ネタバレ注意

だがジャックは、ロシア人被害者ロスロフの家に入り、覆面に襲われる。
撃退したジャックは、フランクから大金が振り込まれていた証拠を発見した。
一方、覆面男ことドナルドは、フランクに「問題なし」と報告した。
ジャックはジムに協力を求め、フランクもスミスに協力を求める。
その結果、ジムは家で殺し屋に狙われ、ガス爆破されてしまう。
そしてジャックも、内務調査官の車に乗せられるが、正体はロシアンマフィア。ジャックは返り討ちにして、生き延びたジムと合流する。
エレンの現夫ダンリービーに電話を掛けた人物を突きとめるた結果、麻薬中毒はフランクの義理の息子であるジョニーだとわかり、ジョニーの入寮する療養所へ。
2人は殺されかけたジョニーを救出し、フランクの悪事全てを聞き出し、スミスを拷問に掛ける。
そしてフランクの狙いを知り、ジャックはフランクとドナルドに会う約束を取り付ける。
その一方で、ジムはドナルドに、お前はフランクに売られたとペテンにかけた。
約束の日、待ち合わせ先でドナルドはフランクを射殺。ジャック達は踏み込むが、ドナルドに逃げられ、追走。ジムが撃たれ、ジャックが助ける。ジャックはドナルドをぶちのめし、突き落とされたドナルドは、串刺しになった。
ジムは病院に搬送され、ジャックは見送った。
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管理人の批評

1996年、アメリカの作品です。
共演:キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ
セガール作品の中でも、たまにある「沈黙」のつかないシリーズですが、その差異はこれといってありません。いつも通りセガールが屈強なスペシャリストを演じています。
ご存知の通り、アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.があるニューヨークがあるのが東海岸、そして舞台となったロサンゼルス(ロスアンゼルス)があるのが西海岸で、同じ国内でありながら、その時差は4時間ほどあります。イメージ的には、大西洋と接するニューヨークはビジネスの街、ヨーロッパを向いている、首都として重要な都市。一方、太平洋と接するロサンゼルスのカリフォルニア州は、ラスベガスのあるネバダ州やハリウッドが近いため、温暖な気候と娯楽が迎えてくれるエンターテインメントの街という感じがします。その反対でニューヨークは寒く、クリスマスはかなり盛り上がるイメージがあり、北海道と沖縄くらいの違いでしょうか。
つまり、それほど遠く離れた所から協力にやってくるというのは、相当な事件だという事です。
アメリカ合衆国は資本経済主義社会の為、金が全て。労働や才能の対価としてお金がもらえ、お金を支払う事で、優位な地位を買い、サービスを受けるというのが、暗黙の了解であるわけですが、今でこそ内向き志向でアメリカ人以外を排しようとしていますが、そもそもアメリカ合衆国が移民社会で、純然たるアメリカ人はネイティブアメリカンであり、そこをイギリス人が他の移民たちを押しのけてルールを敷いていったわけですし、そもそもアメリカ人以外を排しようと言えるのは莫大な資本力があるからで、自分が純然たるアメリカ人だという理由で言える、言う人はほとんどいないはずです。閑話休題、つまりお金があればそこそこの権力者になれるのがアメリカで、今でこそテロだなんだとありますが、敵はいくらでもつくれるのです。逆にそこが浅はかにもなるわけですが。
調べたところこの映画の興行収入はよろしくないようです。ただセガール自身は日本にも多くのファンがいてそちらも明るいので、武術格闘ファンは世界に多いですし、2次使用などでトントンになっていると思います。ただ90年代にしては、夢や明るさが無かったかな?いわゆる鑑賞後の満足感というのでしょうか、そういうものがお客さんに与えられていない、ストーリーとして足りない部分ではあるかと思います。
とにかく終わり方の中途半端さ、ストーリーとしての中途半端さはあるかと思います。もっとハッピーエンドにするか、あるいはもっとバッドエンドにする為にシリアスに描くか。ただシリアスに描こうとすればするほど、合気道をはじめとする武術は邪魔になる。そこらへんのジレンマがセガールにはあったと思いますが、今ではそれをすっかり乗り越えています。
ある意味、この物語で描きたかったのは、遠く離れた所から来た人間ども、目的が同じであれば、わかりあえるという事なんじゃないでしょうか。