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東京五人男

斎藤寅次郎監督作品。
終戦後、東京に戻り、その惨状を目の当たりにした5人の男。古川、横山、藤木、石田、北村は東京の復興に力を入れようと考える。だが世間の風は世知辛かった。
泥棒が多発し、配給所は規則で縛られ、行政はお役所仕事。強欲な農家もいれば、親切すぎる農家もいる。
5人はそれぞれ仕事に精を出し、苦労をもろともせず生きてゆく。あの手この手で図太く、たくましく生きる彼らだった。

結末 ネタバレ注意

台風がやって来て、金持ちは食糧を守るためにてんやわんや。古川たち貧乏人は今にも倒れそうな自宅を支える為屋外へ。
金持ちの手伝いをさせられると、東京へ帰る時運んだ砂糖を見つける。
金持ちを防空壕倉庫に閉じ込め、電話交渉で物資を勝ち取る。
配給所は生活協同組合になり、無料で国民に物資を配る。
石田たち5人男は、民衆の声に応え、社長を捕まえ、土地屋敷を強引に提供させた。
集団大移動する国民は勇んで新天地へと向かって行った。
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管理人の批評

昭和20年、1945年、日本の作品です。
この製作年が示す通り、この作品は終戦間も無い東京、大空襲の後、瓦礫だらけの東京で撮影が行われています。
敗戦で傷ついた人々を元気づけるだけでなく、いち早く映画という娯楽産業が復興する事で、日本は立ち直れるという事を示したかったのです。
この作品はNHKBSプレミアムで放送された「山田洋次が選ぶ日本の名画100本 喜劇編」の一つに選ばれ、私もそこで観ました。ここに書くほとんどの情報はその時のものです。
監督の名前から、「男はつらいよ」の主人公の名前を頂いたそうです。
よく娯楽は「いらない物、取るに足らない物」という扱いを受けますが、それでも、娯楽の力、人々に与えるもの、映画の底力というものは、時に必要であると感じます。