Sound Horizon

080917

【ライブ】「『Moira』 〜其れでも、お征きなさい仔等よ〜」 – 9/15(月)

月曜は祝日で休みだけど暇ぁ、ってことで一日おとなしくしてるか~(Moira妄想しながら)と思ったら、「カラオケでもいかがっすか」とお誘いを受けたので、行ってきました。

それでまあ、皆さん当然のことながらカラオケの後はこの日のミラコンに行く方ばかりなわけですよ。そんで自分もついムラッときて「当日券で入っちまおうぜ」という冥王さんの囁きに屈し、うっかり会場入り。ミラよ!
当日券はねー、立ち見の人まで全部会場に入ったところで売り出されました(チケに手書きで席番が書いてあった)。前売りよりちょっと高かったけど、まあいっかーってかんじ。その時の気分とかノリってのも大切だ。今日という日は今日しかないのだよ!

まだ当日券が出るんだか出ないんだかわからないうちから並んでたけど、カラオケで一緒だった方々から色々情報いただいたり、お話してくれたりしてくれた! 素直に嬉しいモンです。
席は二階のはじっこでした。舞台の端は見えないんだけど、舞台そのものにはかなり近いので前回(13日にも行ってる)とは違うものも色々見えました。
曲順なんかは前回の感想と同じなので、ちょっと違ってたとことか、今回初めて気が付いた事なんかを書いてみますよー。

例によって例のごとく、まだコンサート未参加な方で情報シャットアウトされてる方は、観戦後に来ていただければ幸いです!











前説

例の長いアレ。微妙に変更アリで「曲が終わったら、ぜひとも拍手してほしい」的なことがRevo国王サマからの要請、というかんじで追加されてた。曰く、「携帯ストラップ、2000円。ハンケチ、1000円。ステージへの拍手――プライスレス」。
まぁなんつーか、演劇部分を見てると拍手とか忘れちゃうんだよねぇ。でも演者の人からすると拍手のほうが嬉しいんだろうか。

本編

ウワサによるとステージが始まる前、真ん中の階段から続く椅子の上にはいろんなものが座っている(あるいは座っていない)らしいのだけど、場所が場所なので確認できなかった。

「垂直に堕ちればそこは――冥府」のテロップの後、冥府の主ご登場。「今日は何の日だ? そうだ敬老の日だ。君達がもし地上に戻れるとしたなら、おじいちゃんおばあちゃんは大切にしろ!」以上が本日のタナトス様からのお言葉でございました。あ、でもうちのじーちゃんばーちゃんは二名ほどそっちのお世話になってると思うんで、むしろよろしくお願いしますってかんじですよ!

その後、「殺・めー!」のポーズ? のレクチャーがあって、さらに新奥義「←冥→重↓力↑」をお授けくださいました。まあ単に「殺・めー!」と同じようにクワッと両手を開いたあと、「重↓力↑」ってやるだけなんだけど。タナトスさん曰く、「冥重力はとても重いのでジャンプすることはできない」だそーです。うん、だよね……。

さて、13日との最大の違いは黒い双子がちゃんと双子だったこと。この曲だけ代役の方がついたようです。よかったよかった。何でも宇都宮さんのバンド関係の人なんだとか。動きはちょっと硬いかんじだったけど歌はうまいです。短時間なのに、さすがプロですのう。

アイクの衣装は、『冥王』→『入れ子人形』の間に黒から白にチェンジしてるんだね。しかし白いギリシア風衣装を着ているアイクさんは、風呂上りのガウンを着てるようにも見えるな。あと眼鏡かけてナレーションされてた。眼鏡っ子だな!

『入れ子人形』のズヴォリンスキー・じまんぐは、「運命は残酷だ されど彼女を恐れるな」のサビの後、「な~んてかっこいいこと言っちゃったりして」とはぐらかしてた。まあ、ズヴォリンにしてはかっこよすぎな歌詞だよなーとは思ってたけど!

『運命の双子』のドアのセット、後ろで人が一生懸命支えてるのを発見。ひそかに死神役の人に合図送ったりとかしてた。ちょっと舞台裏見た気分。

『雷神域』の宇都宮王子さまがマントのさばきかたがうまくなってた! 歌はうまいっす。声枯れてないっす。歌姫の中ではちょっと声がきつそうな人がいたので、最後までがんばってほしいっす!

『死と嘆きと風の都』、変態神官さまと子役さんのからみが良く見えた。子役さんは舞台の袖に入ってからも全力疾走で移動したり、石はこんだりして、がんばってたよ。

『聖なる詩人の島』。こないだ友人に「ソフィアさんの元恋人は同性」説を教えてもらったんだけど、そう思って聞くと確かにそうかもなーと思える。なんつってもレスボス島だし。歌詞の最後の部分の意味も繋がるし。しかし女女が出てくるなら男男もあっていいじゃんねーと思ったりしたわけですが、Revoさんが書いてると思うとなんか生臭いんでやっぱいいです。

『遥か地平線の彼方へ』。うわあ、楽しみにしてた老詩人の首だけ映像が席位置の関係で見れなかった。残念。
あと地味なとこだけど、双子の育ての親のお墓のシーン、扉のセットは使われなくなってたなあ。まああれ無くてもいいよね。コンサートも四日目になると無駄なところが削られてテンポも良くなってるかんじがする。

『死せる乙女その手には水月』確か13日にはエレウが「うわぁーーーー!」ってやるとこ、こっちに背を向けてたんだけど、今回はこっち側を向いてた。どうも観客の方を向くように変更になったっぽい。私は向こうむいたままでも良かったけどね。
見るのは二度目だけど、やっぱりグッときてしまう。

続いて『奴隷達の英雄』の冒頭、エレウが「さようなら、アルテミシア」って言ってた。前は気づかなかったなぁ。言ってなかったのかな? これ一言あると、ここから気持ち切り替えたのねって良くわかる。CD版には無いセリフだし。

あと、剣が手からすっぽ抜けたアクシデントがあった後なので、エレウの動きに大幅変更アリ。階段はとっぱらわれて、坂道を降りてくる仕様に。さらに剣は坂を降りきるまで抜かない(笑) 殺陣も心なしかスマートになってた気がする。奴隷を解放するシーンだし、これで良いと思います。
あ、最後に開放された金髪の奴隷がオルフ(ェウス)なのかな?

『奴隷達の英雄』→『死せる英雄達の戦い』の間には、13日とは(たぶん)違ってストリングスによる短い演奏(インスト)が挟まれてた。これ良いね! 実際『奴隷達の英雄』から次の曲までは年月が経ってるはずだし、わかりやすくなった。
レオン vs エレウのシーンの殺陣はやっぱりくるくる回ってたー。あれ、結構派手だよな。まあ殺陣をかっこよく見せるのには年季がかかると思うんで、自分はこんなかんじでも良いかなと思うけど。っていうか単に目が慣れたのかもしれん。
とはいえ、レオン王子がマントにくるまっちゃったりして大変そうだった。。。あれはさばくのが大変そうだ。しっかし宇都宮さんは本当に王子ってかんじだよなぁ。

『神話の終焉』。ここ、紗幕に扉の絵が出るだけだと思ってたら、ちゃんと階段をオルフェウス(金髪で竪琴しょってた)が昇って、最後に扉を開ける仕草をしてたんだなぁ。前回はぜんっぜん見えてなかったわ……っていうか無かったかも、この演出。
あ。カーテンコールでエレウの髪が黒に紫のメッシュになってたことに初めて気づいた! なるほど、これがウワサの「黒エレウ」なのね。白より断然好みです。キャッキャ。

ところでこれは、エレウセウスはタナトスの器となり、タナトスは受肉して二つは一つになった、と解釈していいんでしょーか。。。死の概念が無い神を殺すには、その概念を持った人間と融合した存在になることで初めて可能になる、ってのはまあ、わからんではないです。
神々を殺して、エレウは復讐完遂。タナトスは彼の理想(平等=万人に対する死の実現)を叶えてめでたしめでたし、ってとこでしょうか。

しっかしライブ版には愛らしい仔タナトスさん(両手で耳をふさいでいる子供時代のタナトスさんのイラストなんだけど、手の部分が初見の時には犬耳に見えて一瞬自分の脳を疑ったアレ)が出てきたりして、あれは反則だと思います! いけませんいけません。概念的な存在のはずなのに、あんなに人間臭いんだもん。タナトスそれでいいの? あなた自信は寂しくないの? って思っちゃう。もう神様はあんた一人しかいないんだぞ。

世界を統べる王は孤高である――っつーことで、彼はSHの中ではダントツで孤独度高いと思うんだが、どーなんだろ。クロニカさんは同程度っぽく見えるけど、あの人はちょっと達観しちゃってるからなぁ。アビスにはエルが、イヴェールには双子と生まれてくる権利が、紅い悪魔にはライラがいるってのに、タナトスには顔色の悪い双子とドクロダンサーしかいない上に、固定職だし……まあ冥府は存外楽しいところっぽいので、良いのかもしれないけど(笑)

ラストの『神話の終焉』では、ズヴォリンスキー夫妻のうち、エレーネさんの後ろにだけ死神がいました。前回は二人とも死神がついてたので、これは日替わりでパターンが違うのかも。運命は常にゆらいでいる。

アンコ~ル

アンコールの呼び出しのお約束フレーズ「Moiraのテーマ(仮)」の合唱が、最後までうまく噛み合わなかったよ。。。あれ、合図も何も無しだと難しいよねぇ。というわけで進行役で出てきた白いエレウさん、っていうかRevoさんが最後どうにかまとめてくれました。
アンコール曲はElysionより『エルの楽園~Side E~』改め『アルテミシアの楽園~Side E~』でした。「ねえパパ」が「ねえミーシァ」とか「ねえエレウ」になってた。元々仲の良すぎる兄姉ですね、と思ってたけど、この歌を歌われるとまた妙な邪推したくなるものよのう。前回の時に友人に教えてもらったけど、エレウセウスの「E」とアルテミシアの「A」で、求め合うEとAにちゃんとなってるしな!
で、一曲やった後でメンバー紹介。Revoさんにしてはわりとさっくり行けたような……? 宇都宮レオン王子が小道具の剣を使って皿回しをご披露。芸達者だなぁ。

続く『はじまりのクロニクル』ではじまんぐと、ま・さ・か・のアイクがリードボーカル。いや、普通にうまい! これはアイクの歌姫参戦の日も近いやもしれん。
で、二曲やったし終わりだろと思ってたら、会場から「まだ終わりたくないよー」という声が上がったもんで、またサービス精神の旺盛な我らが王様がうっかり拾っちゃって「じゃあ超重力やる?」みたいな雰囲気になって、バンドメンバーと歌メンバー陣大慌て。すなわち、伝統の無茶振りである。
Revoさんは「超重力フルコーラスで行くぞー!」と、はしゃいでたけど、自分は乗り遅れた上にそこはベテランJakeさんの判断で短いバージョンになってた。あー、また台本にないことやっちゃって、しかもちょっとぐだぐだ。ま、そこがいいんですけどね! 四日やったけどあんまり観客席と会話できなかったし、絡みたかったんだよね、陛下。たぶん。ね?

最後は皆で国歌の合唱。なぜか国歌なのに手拍子付き。ノリでやっちゃったけど、やっぱ手拍子無しのほうが国歌っぽくて好きかも? でも難しいんだよね~斉唱って。
ミラコンでは国歌にテロップがついて難易度が低くなってて、これは良いサービスですねって思ったけど、テロップのタイミングがちょっと遅い。カラオケのタイミングを見習って次はお願いしたいとこ。いや、私はちゃんと歌詞覚えてますけどね! お、概ね。。。

というわけで日々進化していくコンサートもあと残すところ二日。参加のされる方は存分に楽しんで来てください!
一回見たからって安心しちゃいけません。色々変わってるとこがあるようですぞー!