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アビィビール→修道院 |
甘み |
舌先で感じることができる。主にモルトに含まれる糖分、またはアルコールによる。
フルーツビールなどでは原料によるもの。 |
アルコール |
主にモルト(麦芽)の糖分を酵母が分解し生成する。ビールの種類によっては濃度を上げる
ため、発酵・熟成中に砂糖を加えるものもある。 |
アルト(Alt) |
“古い”って意味のドイツ語。英語ではold。上面発酵の後、低温で熟成するビールのスタイルの一つ。 |
アロマ(香り) |
グラスに注いだとき嗅覚で感じられる香り。麦やホップ・その他の原料に由来するものから、酵母や
発酵中の化学変化でできた物質によるものまで様々な種類がある。 |
泡(ヘッド/カーボネーション) |
グラスに注いだとき上面にできる気泡の大きさや質感。味を左右するだけでなく、二酸化炭素の
含有量を判断する基準にもなる。ビールの種類により多すぎても少なすぎてもイケナイ。
プロの世界では「ヘッド」「カーボネーション」と表現される。
なお、「ヘッドリテンション」で泡持ちのことを示す。
大抵の場合、気泡がきめこまかく、長い時間泡が持続するほうが望ましいとされる。 |
イースト→酵母 |
色合い(SRM) |
モルトの培煎による焦げ・麦芽の煮汁をさらに煮詰めるなど、製造過程で
ビールの色合いを変えることができる。
また、ビールの種類によっては酵母や原料の違いで、透明度にも差がでる。テイスティングの重要な
基準でもある。SRMとはテイスティング用語で、色合いを数値化したもの。 |
ヴァイツェン(小麦ビール) |
大麦に加えて40〜60%くらいの小麦をまぜて作られる。ドイツ語で小麦。
同じ小麦をまぜるモノでもベルギー独特の製法でつくると、ホワイトエールと呼ばれ区別される。 |
エイジング→熟成 を参照。 |
エステル |
酵母の働きにより生まれる「香り」成分の一つ。日本酒の吟醸香もコレと同じ。
バナナとかフルーツに喩えられることが多い。 |
SRM→色合い |
エール(Ale/上面発酵) |
比較的高い温度で活動する酵母を選び、16〜25度で発酵させる。
酵母がプカプカと浮き上がってくることから『上面』の名前で呼ばれる。
日本の大量生産品ではほとんど飲まれないが、イギリスではこちらが主流。
多くの場合、フルーティーな香りがある。 |
オフフレーバー |
ビールに含まれる、不快な・またはその種類のビールにあってはならないとされる味や香り。
醸造途中で入り込んだ雑菌や古い原料によるものから、缶や樽・瓶に入れたあとの品質管理の悪さに
よるものまでさまざま。
高温・日光(蛍光燈でも変化する)は天敵。 日光によって品質悪化したビールからは、猫のトイレみたいな臭いがします。 高温や年月が立ち過ぎると、酸化臭といってダンボールの臭いがします。 |
香り→アロマ |
カーボネーション→泡 |
下面発酵→ラガー |
酵母 |
発酵の際にはたらいてくれる微生物。別名イースト。
糖を分解・アルコールと炭酸を作るだけでなく、さまざまな香りや味わいをビールにもたらす。
ちょっとしたことで進化?したり合体したりで品種数は無限大。
用いる酵母によってビールの味は変化する。
ビールのスタイルによっては、発酵タンクを開けっ放しにして、空気中の天然酵母を含む複数の酵母を醸造に用いる。→自然発酵 |
コク→ボディ |
サービング(出し方) |
グラスに注ぐ角度や温度のことを指す。
日本ではキンキンに冷えた状態で出てくるけど、ビールの種類によって適度な温度は異なる。 一般に『普通』、厳密に言えばライトなラガービールは6、7度。 その他のビールは10度以上15度以下で飲まれる事が多い。 (例えば、ベルギーのビールは平均して13度前後) 冷やし過ぎると甘みが薄く感じたり、苦みがキツく感じたり香りがわからなくなったりする。 あったかすぎても問題は多いんですが。 |
酸味 |
舌の両サイドで感じることができる。酸っぱさ。
カシスやチェリーを混ぜて造る“フルーツビール”にはよくある感覚。
また、空気中の酵母や乳酸菌を取り入れて醸造するビールにも酸味がある事が多い。
ヨーグルトが酸っぱいのと同じです。
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自然発酵 |
発酵に用いる酵母菌の種類は、一般的に醸造者の選択によって決まる。
対して自然発酵とは、原料を一定期間放置し、
醸造所内の空気中に浮遊している菌を酵母として用いる手法のこと。 その醸造所以外では棲息する菌の種類・構成 (菌の種類は複数であるため)が違うので、味も世界で唯一のものとなる。 歴史は古いが、伝統を継承する醸造所は少ない。 ベルギーではランビックと呼ばれることが多い。 |
修道院ビール(Abbey/Abbaye/Adbij Bier/アビィビール) |
昔から、修道院で造られていたタイプのビールを指す。今も修道院や僧侶が造っている所も
あるが全てがそういうわけでもない。僧侶がビール?と思うかもしれませんが、
断食の際や食糧が不足した時などに、昔は滋養のため欠かせなかったそうです。
現在でもトラピスト派修道院が造りつづける”正統派 ”は、
たった6つ(ベルギー5・オランダ1)のトラピスト・ビールとして区別される。
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熟成 |
『寝かせる』という表現もよく聞かれる。酵母の活動をゆっくり抑え、
品質を安定させるなどの目的がある。
期間・方法はビールによっててんでバラバラであり、二週間〜10年(一番極端な例ですが)。木製の樽であったり、メタリックなタンクであったり、店先の瓶の中でも熟成が進むものがある。とくに酵母が生きたまま瓶の中にいると年数とともに味が変わる(エイジング、ボトルコンディショニングなどとも)。 |
上面発酵→エール |
セゾン(Saison) |
マイケル氏の説明によると、『ベルギーのフランス語圏で夏用に造られたスタイル。爽やかさと酸味を特徴とし、アルコールは5.5〜8%』とのこと。ボトルコンディション(熟成を参照のこと)の品が多いですね。掘り出せ年代モノ〜。 |
トラピストビール(Trappist) |
世界でもオランダに1つ;ベルギーに5つしかない醸造所(トラピスト派修道院)で造られる、伝統あるビール。種類もスタイルも色々あるけど、モチロンどれも味は最高。昔は滋養のために、僧侶や村のひとびとのため必要なものだったんです。オランダ・スコースハイ修道院の“La Trappe”(ラ・トラッペ)、以下ベルギーのWestmalle(ウェストマーレ)修道院、Westvleteren(ウェストヴレトレン)修道院、Orval(オルヴァル)修道院、Rochefort(ロシュフォール)修道院、そしてもっとも知名度の高いChimay(シメイ)修道院。
日本でも手に入ります。→一度御試しあれ。 トラピスト、とはシトー修道会というキリスト教の一派を指す。修道士が学者・医者を兼ねていた時代、ビールは保存が利いて滋養があるとして重宝されていたため、レシピが門外不出で受け継がれるようになった。 *追記;ベルギーにもう一種類増えたそうです。アヘル、という町で醸造されているとか。01/09/30 |
苦み |
ビールに含まれる味のひとつ。舌の奥の方・喉の一部で感じることができる。
原料であるホップの成分・イソアルファ酸が主な苦みの元だが、ローストされ
焦げた麦の苦みがあるビールも多い。酵母にも苦い成分を含むものがある。 |
日本地ビール協会(JCBA) |
→HPはこちら
1994年に設立された団体。99年9月現在会員総数2450名(内ビアテイスター2082人)。
主な活動内容は、ビアテイスターの講習会・認定試験の実施、国内ビールイベント
(ジャパン・ビアフェスティバルなど)の主催・共催、海外団体との提携などを
通じ、地ビールの振興普及を目指す。
管理人も何とかビアテイスターの一人として認められております(笑)。
会長は、さまざまなビール本の翻訳などされている小田良司 様。 |
焙煎→ロースト |
ハイブリッド |
上面発酵と下面発酵の両方の特徴を合わせた醸造方法。
上面発酵させたあと、低温で熟成させる“アルト”や、ラガー用の酵母を使って高い温度で発酵させる
“スティーム”ビールがこれにあたる。 |
麦芽→モルト |
発泡酒 |
日本の法律では、麦芽の使用率が67%以下・または酒税法で規定されていない原料を使ったビール
がこれに含まれる。決して味が悪いわけではなく、むしろ発泡酒に含まれていても“ビール”より
美味しいモノも多数ある。 |
ビアテイスター |
日本地ビール協会認定の資格。“イバリュエイター”“ジャッジ”などいくつかのレベルに分かれる。
99年8月現在で国内に2082人。試験はアメリカの提携団体とほぼ同じレベルに設定されているらしい。
試験は選択問題から記述・実技(テイスティング)まで。
判定項目は炭酸の量・泡立ちと泡持ち・色合い・香り・苦み・甘み・アルコール度数など多数。
“極めた”レベルのひとは国内でもまだ20人前後・・・。キッツイ。
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ビタネスユニット(IBU) |
ビールの苦さを数値化したもの。
ビール1リットル中に1mgのイソアルファ酸(ホップに含まれる苦みのもと)で1IBU。 |
ビターマン |
苦いビールが好きな人をこう呼ぶ。 |
ピルスナー(Pilsner/Pilsener/Pils) |
チェコのピルゼンという街で生まれたビールのスタイルの一つ。
世界中でよく飲まれている、ほとんどのビール(日本の缶ビールも殆どコレ)がこのビールを
マネてつくられてる。おかげで日本では“ビール”と聞いてもコレしか思い付かない人
が多い。 |
フルーティー |
テイスティング用語。バナナのような香りがすることが多い。
エステルを参照のこと。 |
フレーバー |
テイスティング用語。ビールを口に含んだとき感じられる味わい・香りを指す。
複雑な味を言葉で表現できるよう、ナッティー(ナッツのような)とか
スパイシー・ウッディ(木)など用語がある程度決められている。 |
ヘッド(〜リテンション)→泡 |
ボック(Bock) |
ビールのタイプの一つ。 アルコールが少し高め(6〜7前後)で、濃い麦芽の印象を持つ。 ホップの苦みは少なく、アルコールと麦の甘みがある。 伝統的なボックは焦がして色付けしたモルトを多く使用するため、出来上がりも ダークな色合いになる。が、現在は淡い色のボックも多い。 |
ホップ |
和名;毬花(まりばな)。40〜50種類の品種がある。
花の部分に樹脂・精油・苦み成分を含み、ビールに使用される。
香りと苦みをビールにもたらすだけでなく、保存性を高めたりグラスに注ぐ時の泡立ちを
よくしたりする効果もある。 モルトを煮沸しろ過した“麦汁”(ウォート)に、1〜3回に分けて入れる。 で、成分を抽出するためまた煮る。このとき始めのほうに入れたホップからは 苦みを、後から入れた方からは香りをビールに移す(煮過ぎると香りが消えるため)。 前者をビタリング・ホップ、後者をアロマ・ホップという。 イギリス系品種はフラワリー(花)、ハービィー(ハーブ); ドイツやチェコ系品種はスパイシー、レジナス(松のような香り); アメリカ系品種は柑橘系の香りをそれぞれ特徴とする。 |
ボディ(body/コク) |
テイスティング用語。舌で感じる味覚だけでなく、口の中で感じる「触覚」もこれに含む。
口当たりの濃厚なモノを“フルボディ”、軽い喉ごしのモノを“ライト〜”という。
また、口当たりのことを“センセーション”ということもある。 |
マイケル−ジャクソン(Michael Jackson) |
世界的に有名な“ビールの神様”。歌って踊るアメリカ人とは別モノ。
全世界を渡り歩き、1700種以上のビールを飲みまくっている爺さん。
ミスター味っ子の“味皇様”みたいなもんだと思って頂ければ...え、知らない?(^-^;)
写真を見たが、ヒゲと髪型もソレっぽい。 |
水 |
良いビールづくりには、よい水を。といっても造るビールによって水質には向き・不向きが
ある。軟水(含まれるミネラルの少ないモノ)と硬水(ミネラルの多い水)ではビールの
仕上がりが全く違ってくるからである。
これは水そのものの口当たりだけでなく、ミネラルが酵母の活動に影響を与えるから。 |
モルト(malt/麦芽) |
大麦を水に漬け、発芽させたものを焙燥(火か熱を加える)し、乾燥させたり焦がしたりしたモノ。
発酵に必要な糖分はここから得られる。薄い黄色から黒まで。
ビールには色が幾つもあるが、これはモルトの色であることが多い。
純粋にモルトだけを使用していないビールでは、糖分として米やコーンスターチをこれに加える。 |
ラガー(Lager/下面発酵) |
比較的低い温度で活動する酵母を選定し、7〜12度の低温で発酵させる。
増殖した酵母がゆっくり下に沈んでいくタイプなのでこの名がついた。
ふだん日本でよくのまれるタイプのビールはこちら。 |
ランビック(LAMBIC) |
ベルギー特産の自然発酵ビール。原料に小麦も混ぜる。 普通の発酵とどう違うかは自然発酵を参照のこと。→自然発酵 |
ろ過 |
発酵が終わると、ビールの中には役割をほぼ終えた酵母や、分解しきれなかったモルトの中の
タンパク質が残って漂っている。それを取り除く作業がろ過。
それらは品質の不安定材料となるため、大量生産品ではとくに取り除かれる傾向にある。
が、酵母のなかにはミネラルやその他の栄養も含まれているので、ろ過するべきだともいえない。
なにより瓶の底にしずんでいる澱をみると、ビールが“生きた飲み物”であると実感できる。 |
ロースト(roast) |
モルトに熱を加えたり、火を当てたりして色を付けたり焦がしたりすること。
これによりビールに色をつけたり、焦げた麦の苦さをつけることができる。
→モルト参照 |
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