----- こんな本に出会いました -----

<書名など>
 「看護婦がみつめた 人が死ぬということ」
    宮古あずさ著,海竜社
    2004年3月第5刷発行,205ページ,1.300円+税   


         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ


 書名が看護婦となっていることからも分かるように少し古い本である。
 ブックオフで105円。
 
 
 この著者は現役看護士で多くの著書がある。家にも何冊か妻が買ったものがある。
 立ち読みしていて「いい生き方をすればいい死に方ができるか」の一言を見て買った。

 多くに患者の様子から,死に方からこれまでの生き方を判断できないことを書いている。
 当たり前であるが,現場の人がそう感じていてくれると少し安心する。
 人間は生まれてくることと死ぬことに関しては,ほとんど運命のなすがままになるしかない。
 だからこそ,その中身である生き方の部分を,少しでも自分の意志によって形作りたい,と結論づけている。
 まだ,若い看護士がそう考えるということは,やはり死ぬことは意志のようにはならない証拠であろう。

 それにしても,患者の多様さもなかなかである。
 遺産相続を巡って病室まで混乱する様子はすごい。

 看護士から見て,これだけはなりたくない病気は,糖尿病と膵臓がんであると書いてある。
 理由も。
 なかなか正直。

 後悔のない選択はない,とも書いている。
 この本を読んで,もちろん安心できる話は少なかったけれど,いくつかほっとすることに巡り会えたのが収穫。

戻る