----- こんな本に出会いました -----
         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ

 <書名など>
 「天地人」 上、下
      火坂雅志
      NHK出版
        上、381ページ、2006.9 第1刷発行 1,800円+税
        下、421ページ、2006.9 第1刷発行 1,800円+税
 



 近年、NHKの大河ドラマを見るようになった。ずっと昔は見ていた。
 「赤穂浪士」とか「天と地と」とか。
 再び見るようになったのは、新撰組から。三谷幸喜の脚本であったから。
 それ以来見ている。
 去年は篤姫の原作、宮尾登美子の「天璋院篤姫」を読んだ。
 その惰性という感じで、本書も買ってしまった。

   直江兼続の本がドラマになると聞いて、なんかピンとこなかった。直江兼続の名前は漠然と知っていた。

 兼続は、手足が長く長身(180cmくらい)、眉が濃く、双眸が澄んでいたとか。
 もっとも、長尾景虎などは、北条家からの養子であるが並ぶことなき美男であり、城の女性には大人気であったという。
 それに比べると、直江兼続が仕えた上杉景勝などはそれと反対であったようだ。
 その上、愛想が悪い。

 戦国時代の移り変わりを上杉藩の動きを直江兼続中心に書いているのは当然として、そういえばそうかなんて感じである。
 それにしても、上杉・武田は川中島で合戦をしたかと思えば、次の時代には同盟を結ぶ。過去にこだわる人間には生きてゆけない時代であった。
 石田三成と直江兼続とのやりとりはけっこうおもしろい。

 織田、豊臣、徳川と変わる時代は知っての通り。時代をつかんだかどうかは国の動向を決める。
 上杉は越後から会津へ、そして米沢へ、ずいぶんと大きな動きがあった。
 越後と会津はずいぶん遠いように感じていたが、地図を見れば隣り合っている。
 私は新潟・東京・福島という鉄道の順路を考えていた。

 読み終わっても、なんだか、ふーん」という感じだけで何にも言葉が出てこなかった。
 感動したのか無感動なのか自分でもよく分からない。

 TVドラマと比較すると、ドラマの脚本家というものは、ほんの1ページくらいの記述を1回分のドラマに仕立てたり、そんなこと書いてなかったということを上手に入れるものである。
 その点では、小説は小説、ドラマはドラマである。

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