----- こんな本に出会いました ----- 本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ <書名など> 病気にならない免疫生活のすすめ 安保 徹著 中経の文庫(中経出版) 2007.10第1刷発行 223ページ 495円+税 |
何となくこういう本を手にとってしまう。 それが間違いの元かもしれない。 |
著者は新潟大学大学院教授。大学院とつくとすごそうだが、大学院に所属していない大学の先生はいないから、その点では普通の先生なのか、すごい人なのかそうでないのかは私には不明。 専門は免疫学、免疫力と体の関係を研究しているという。 その研究者自身ががんになった。 それはごく当たり前というか、そういうことだってあるだろう。 それからがんの原因と思われる生活状況を排除して健康に良い生活に切り替えたとのことである。 当人は「自分の研究テーマである免疫理論を確立してから、人間は三大治療(手術、抗がん剤、放射線治療)を受けなくても、がんを克服することができると確信するようになりました。」と書いている。 大変、耳寄りな話である。 分からないのは「免疫理論を確立してから」と言っているが、それは学問として確立したのかどうなのか分からない書き方になっている。本人の思い込みでなければいいが、などと心配になるような書き方である。 根拠が書いてないのだから。 その上、「私の理論は実行する人の心の持ち方が大きく作用します」と言っている。 効果がなければ、患者が理論を理解していなかったからだというのかもしれない。 こういう素人向けの本で、医学的な根拠をしっかり書くのは難しいと思うが、なにかそういう工夫をしていただけないものであろうか。 「仕事で手を抜けない、適当に息抜きできない人が、気が付いたらがんになっていたという話を頻繁に耳にします」というのは本当であろう。 でも、がんは大勢の人がなるわけだから、上手に息抜きする人だってがんになった人がたくさんいるのではないだろうか。 両者の患者数の違いを示すデータを入れることはできなかったのか。 というわけで、本書の言っていることは、私には伝わらない。 学術書じゃないから仕方がないか。学術書だったら私には読めないし。 というわけで、せっかくの本も私にとっては空振り。 研究者が書いている本とは思えなかった。著者の肩書で読む気になってしまった私がバカだった。 |