----- こんな本に出会いました -----
         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ

 <書名など>

     科学史のヒーローたち
     アルフレッド・ウェゲナー「大陸は動いている」

      平見修二著  ムラタ・トシユキ絵
      リブリオ出版
      1994.5 第1刷発行  63ページ 



 小学生向け。市立図書館で借りた。
 今では誰もが知っている大陸移動説。
 この人は自分の説に対する反論に対してほとんど説明しない人であったらしい。
 理由は先へ進むのに忙しくてそんなことには構っていられなかった。


 ウェゲナーはもとは気象学の研究者であり、地球物理?は専門外だった。
 ただ、そんなことはお構いなしに大陸移動説を説いた。

 気象学者は地球のいろいろなことが気になるらしい。
 かつて、日本にも富士山が爆発すると予言した気象学者がいたっけ。

 大陸が移動している証拠を順に解いていく過程はなかなかおもしろかった。
 1924にグリーンランドが動いているという観測結果が発表された。
 陸地が動いている決定的な証拠である。
 ところがこの観測結果は実際の1000倍も間違っていたというからすごい。

 ウェゲナーは1930年に4回目のグリーンランド探検に出掛け、翌年遭難死する。

 この本の著者(平見氏)は最後に子供たち(読者)に語る。
 「常識という安全地帯から飛び出して、最初に最も重大な方向を決定し、そのためにまき起こるあらしのような攻撃を引き受け、のちの人々に研究のすべてをゆだねて去って行く人」

 「常識の中に安住する人の目から見れば、そういう人間は「ものずき」としか言いようがない・・・」 

 新説を唱えるのが大変であることは容易に想像できる。それを立証することの大変さも。

 
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