----- こんな本に出会いました -----
         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ

 <書名など>

    長野県埋蔵文化財センター30周年記念誌
     「掘ってわかった信州の歴史」

    発行:長野県埋蔵文化財センター
       A4、95ページ、1,000円(税も含んで)
    2013年3月発行



 30年ほど前から、高速道やら新幹線やらが長野県にどっとやってきた。
 工事や予備調査をしたらあちこちに遺跡が出てきた。
 その調査を主目的にして、30年前に設立された長野県埋蔵文化財センターによる発掘報告のほんの一部。
 それも素人の入門向きに書かれている。

 日本中が開発に湧いた時期からの発掘であり、長野県だけの現象ではないと思うが、もちろん、ここでは長野県の話のみ。


 それにしても遺跡とはたくさんあるものだ。そして古いモノから新しいモノまで。
 野尻湖近く、信濃町日向林の遺跡から磨製石器が出土。
 それまで、磨製石器の時代は約1万年前といわれてきたが、ここでは3.5万年前であり、世界最古の磨製石器という。
 狩猟しながら移動してもナウマン象を1頭捕獲すれば1ヶ月は食べ続けることができた。
 そこで、この付近は比較的長期滞在できたから、遺跡の内容も量も多いという。

 多くの遺跡は、高速道路の幅と同じ幅に掘られているのが空中写真から分かる。

 高遠藩の武士の館は1830〜1843に居住した屋敷で、もう発掘の対象になっている。
 200年たたないうちに遺跡になってしまうすごさを感じた。

 こういう本を私が積極的に買うことはほとんどないのであるが、長野県立歴史館で開かれた「信州の遺跡講座」に行ってみたところ、テキストが本書からのモノクロコピーであることから買った。
 綺麗なカラー写真入りで、1記事は2〜3ページで完結。
 絵本代わりにちょっとずつ読んでみると楽しい。
 易しい上に値段の安さもありがたい。

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