----- こんな本に出会いました -----
             本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ
 <書名など>
     「日本のいちばん長い日」

     半藤一利著
     文春文庫、600円+税、2006年7月発行



 最近、半藤一利の本を読むようになった。その1冊。
 それまでマスコミで報じられなかったというより、私の見に入ってこなかったことが、冷静に書かれているように感じている。


 太平洋戦争で、日本がポツダム宣言の受け入れを決めてから、天皇の放送に至るまでの24時間を追った。
 これまで、ポツダム宣言の受諾を決めてから、日本中が素直に従ったということが信じられず不思議だった。
 だって、鬼畜米英、一億玉砕などと良いながら、戦争が終われば、アメリカの言いなり。と感じていた。

 やっぱりいた。戦争の終結に同意しない輩が。
 それが感情的で頑な、日本をどうしようかということは考えていない。それは、この戦争全体に言えることであったが。

   自分がこんな事を知らなかったのは恥ずかしい限りだが、天皇のお言葉の放送を妨害しようとした動きがあったのは知っていた。
 この過程を克明に追っている。

 今年の8月15日から映画が封切られる。結局見なかった。

 私は戦後の教育を受けたから、言うなればアメリカを良しとする雰囲気の中で育った。
 大人になってから、不思議に感じたのは、戦後、アメリカに反対する市民組織がほとんどなかったことである。だって、フランスはナチスドイツに占領されていたとき、徹底的な反ドイツ、反ナチ組織が組織されていた。
 それなのに、日本はそんな事には成らなかった。それは、結果として良かったのであるが、それまで、日本のトップは何を考えて戦争をしていたんだろう。

 
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