----- こんな本に出会いました -----
             本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ
 <書名など>
     「忍びの国」

     和田 竜著
     新潮社、新潮文庫、590円+税、平成23年3月発行



 著者の名前にひかれて買った。平安堂若槻店
 頭のどこかに同作家の「のぼうの城」があり、ほのぼのするかなと予想したが。


 戦乱の時代に影で働いた伊賀忍者を中心とした物語。歴史背景は「天正伊賀の乱」。
 物語の残忍さは最初から最後まで貫かれる。
 忍びは何のために働くか。それは働きの応じて支払われる銭と、次の有利な働き口。
 織田信雄が攻めて来るという事態になり、自衛戦争であるから銭は出ない、それなら戦いに参加せず逃げるという徹底ぶり。
 作戦、権謀術策と残忍さは苛酷。死ぬことも殺すことも無感動。

 主人公の「無門」と女房「お国」の駆け引きも何やら凄い。
 最後の「お国」の死ぬシーンで少し救われた。
 と思ったら、信雄に勝った伊賀は、信長の登場であっという間にやられてしまう。

 読んでいる途中で、映画化されていることを知った。
 どのように映像化するかは分からないが、この映画は見たくないなと思った。
 石原さとみの「お国」役には少し興味有り。

 小説も、映画も残忍な描写は苦手になった。

 
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