押しボタンSWはロックしないものでないといけません。

ケーブルは4芯を使います。1芯はプラス12Vの共用となります。大電流は流さないので線は細くても大丈夫です。

カメラの出し入れはバーのボルトが引っかからないよう
バーを下にしてカメラを出し入れします。

ソレノイドが水に濡れないよう、全面をアクリル板で覆いました。
上部と側面は蓋を付けてあり、ソレノイド調整とカメラ出し入れが
できるようにしています。

カメラリモコンの作成

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カメラの設置場所は釣りの様子が良く写る場所を選定しますが、船の左舷前方が良いのでそこに不要な2段竿を立ててその先に付けることにしました。
ケーブルは竿の中に通しています。
普段使わないときはすぐ取り外し出来るようにリール受け金具を流用しました。

今回のソレノイド選択条件
 ・小型であること
 ・吸引力は余り強くなくても良い。 
  →左図の性能表を付けていただきましたが、
   実際使って見ないとわからない部分でした。
   ストロークが長くなると吸引力も落ちることと、
   より高い電力(電圧)のものが力が強いということが
   わかります。
  ※吸引力N(ニュートン)は2Nぐらいか。
    1ニュートンは、1キログラムの質量をもつ物体に
    1メートル毎秒毎秒 (m/s2) の加速度を生じさせる力
    と定義されている
  →これからすると2Nはかなりの力であることが伺えますね。
   余り強すぎるとストッパなどで保護することも必要かも。
 ・12Vで動作し小電力であること。
  →29Ωなので400mA程度の電流で1個5W程度であり
   連続通電はしないため、ほとんどバッテリーに負担は
   かかりません。
 ・動作ストロークは引き付けるバーの長さからして、
  2mm以上は必要。



釣りをしながら写真や動画を撮るとき、釣れた瞬間素早くシャッターを押すために、
遠隔でカメラを操作できるようにしました。
今使っているカメラ オリンパス TG-610は衝撃や水圧には強いのですが、遠隔でシャッターを
切ることはできません。セルフタイマーはありますが、釣りでは手が離せませんので使えません。
そこでリモコンによる制御を考え、作成いたしましたのでご紹介します。

配線は直接12Vを押しボタンSWでON、OFFするだけで簡単なものです。

全面にバーの支点固定用のアクリル板を取り付けています。
全面に穴があいており、それにバーを突っ込んで固定し、かつ
大きめの穴で上下にバーが軽く動くようにしてあります。

★動作原理
 電磁ソレノイドプルタイプで機械的に電源、シャッター、動画ボタンのON、OFFを行います。

カメラはアクリル板でカバーし、
電源、シャッター、動画ボタンを
リモコンで電磁ソレノイドを使って機械的に押しています。

リモコンのボタンを押すだけで、
撮影が簡単にできます。

カメラを竿に取り付けたところです。

カメラのレンズ全面のアクリル板は穴を開けました。

★カメラの船への設置

ステンレスLアングルとパイプクランプで竿に取り付けています

船体にリールシート固定金具を取り付けたところ

竿を船に立てて設置した状態です。

作成上の注意点
@バー固定穴
バーが上下に動くよう少し大きめに作る。
Aボタン押しボルト
長さ調整できるようにし、ダブルナットで緩まないようにする
Bストッパー
必要以上に引込まないようストッパーになっている
Cバー引込み穴
ソレノイド芯が前後に動くように穴を調整します
Dストッパー
バーとソレノイド芯が抜けないよう支えます。

動画ボタンはカメラ背面についており、ソレノイドを上部カバー
に取付、バーを背面に設置し、中どころのボルトが動画ボタン
を押しています。

カメラカバーはアクリル板できっちり覆い、そのカバーに
ソレノイドを取り付けます。
カバーはカメラを出し入れ出来るよう、少しだけ余裕を
もたせて精密に作る必要があります。

電磁ソレノイドはDC12Vで動くもので、タカハ機工のCA05310290を選択しました。

電磁ソレノイドはコイルに電流を流したときのみ、電磁石になり磁性体を引きつけます。

左イラストのようにソレノイドで、バーを引くことによりその手前のボルトでボタンを押すようにしました。

竿のリールシートを利用して船体に固定します。

★作成のポイント
 ・カメラの電源、シャッター、動画ボタンを機械的に押すために電磁ソレノイドを使用した
 ・ソレノイド防滴のためアクリル板でカバーし、カメラ脱着ができるようにした
 ・ソレノイドの調整が出来るような構造にした


★使用してみて、問題点など
 ・ソレノイドの選択がちょうど良かった。期待通りに動作している。
 ・4芯ケーブルが太いのが難点、赤外線リモコンやセンサーリモコンなどで改良できれば線がより細くてすむ。
 ・リモコン本体が大きいので、小さいものにしてワイヤレスにできればもっと良い
 ・カメラが確実に動作したかどうか確認について、電源は全面で確認できるが、シャッター、動画はできない。
  でも今のところミスなく動作している。カメラの動作特性と合わせてタイミングを確認する必要がある。

リモコンはキャビンコンソール上に置いているだけでへ固定はしていません。

リモコンは電気配線用丸型継手器具がありましたのでそれに押しボタンSWを取り付けました。
SW部分は半田付けしています。

カバー上部の蓋と側面カバーを2.6mmネジで固定できるようにしました。
特に側面はカメラを入れたとき、ぴったり締まる事が必要です。

これでちょっとぐらいの波があたっても平気です。

カメラをアクリルカバーで覆ったら、ソレノイドをカバーに
ビス止め固定しています。

左より電源ボタン、シャッターボタンになります。
バーの中ほどの2.6mmボルトがボタンを押しますが、動作する
ための長さの調整が必要です。調整できたらダブルナットで
固定します。

バーはアルミで軽くて丈夫な3mm厚を使用して細く加工しました。
バーとソレノイド接続部分の穴はソレノイドの鉄心の太さより少し
前後に余裕のある大きめの穴をあけて、バーをピンで上側のみ
通しています。
ソレノイドが磁性体を引きつけてバーを倒しますが、戻りはカメラ
の戻る力だけですので、磁性体が引っかからないようバーが
スムーズに動くようにしておく必要があります。

また、ソレノイドは磁性体が固定されていなくて、そのままですと
コイルから抜けてしまいますので、抜けないよう上部からも支持
する必要があります。

★材料
 ・電磁ソレノイド (タカハ機工) CA05310290 (29Ω)
 ・アクリル板 3mm厚
 ・アクリル蝶番
 ・アクリル補強棒バー(3角、四角)
 ・2.6mmボルト、ナット
 ・3mm厚アルミバー
 ・ステンレスLアングル

★工具
 ・アクリルカッターまたはノコギリ(刃の小さいもの)
 ・アクリル用接着剤
 ・2.6mmネジ切り用タップ
 

◎使用結果
  大きさ、吸引力、ストロークともちょうどいいもの
  となりました。
 

★電磁ソレノイドについて



★リモコンの作成と配線


★カメラカバーの作成