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ヤイユーカラパーク VOL44 2003.06.21
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NFIPトンガ・コミュニケ

第9回 非核独立太平洋会議

2003年1月18日〜24日


「今こそ、これまでになく円熟した運動として蜂起し、太平洋の貧困を根絶する新しい全手段を識別するために立ちあがり、精神的、道徳的、政治的、経済的に全力を傾けて行こう。世界が新世紀に移行するように、太平洋人民も過去の世紀から続く植民地時代の遺物と現代の問題(盗まれた土地、人種差別、植民地主義、軍隊の駐留、国内武装紛争、放射能、情報プロバガンダ、HIV・エイズの惨事、外国の法律制度、貿易不均衡、温室効果ガスの排出、西洋民主主義から来る危機と優れた統治の不在)と戦い続け、自らの自信を保たなくてはならない。我々のアプローチが我々の平和な太平洋を奪回する非暴力の革命であることをここに宣言する。」

トンガ・ヌクアロファ、ヴァオロロアのトンガ・キリスト教会全国協議会センターにて行われた、トンガ人権民主主義運動主催 第9回非核独立太平洋会議の参加者である我々は、

非核独立太平洋人民憲章への責務を再度断言し、太平洋人民と地域に尽くす権限を尊び、

太平洋非核独立ゾーン内33カ国のメンバーと提携した1975年から始まった運動として生き抜いて来たことを尊び、

独自で明確な信念、精神性、哲学、科学知識、知恵、スキルと共に、我々のアイデンティティが先住民運動であること、我々は市民社会非政府団体であることを再確認し、

平和な共存のために、コミュニティ的帰属感と責任に対する我々個々の敬意を基本とした我々の共同権と自由を促進し、

太平洋の持続可能なコミュニティの一部である優れた統治の本来の原則を認識し、太平洋社会のコミュニティ生活を育む家庭から始まり村、街、国家コミュニティすべてのレベルでその優れた統治が実施されるべく、

増大する他国からのコントロール、力と金のある国々による我々の自然資源に対する支配、我々の国家内で起こる力の乱用から来る危機的時代を認識し、

責任ある市民権のために、個人も団体も調和の取れた生活を推進する知的追求に長けるよう教育、啓蒙される教育的取り組みを推進し、

HIV・エイズから太平洋の人々を守るための具体的な方針の指針に導く太平洋の知恵の存在を認識し、

太平洋の尊厳を尊重する我々の夢を理解し、先住民族の自決という我々の願望を再確認する非核独立太平洋運動の包括的、積極的、再想定する行程を認識し、

我々は、新しい太平洋社会を作って行くことに必要な質の高い人間を培っていくセンターとなると共に、生活を高める質の良いリーダーシップを共同で寄与し、トレーニングや情報を組み合わせた運動として強く主張し、

それぞれの国家を含めたすべてのレベルの社会に建設的な変化を起こせる力と自信を集団で持っていることを信じ、

太平洋情勢は、我々や同じ意義で立ち向かう我々のパートナーとグループを、我々が生を受けた太平洋、島々、土地への所有権を集団で持つことを余儀なくさせるところにある。

我々はNFIP運動を通して太平洋の防衛、尊敬、威厳に尽くすことを誓約する。


特定の国・地域の人々の苦闘の訴え

カナキー

  • 太平洋島フォーラム事務局と国連非植民地化委員会に対し、ヌーメア協定調印時の政治的署名契約に従った精神を尊敬し敬意を表するようフランス政府に圧力をかけることを要求する。

  • 太平洋島フォーラム事務局に、ヌーメア協定の申請書を査定する目的でカナキーへ定期的な国際代表団の派遣を持続するよう催促する。

  • ヌーメア協定に書かれた選挙(領域)制度の早急な設立を、フランス共和国首相に要求する。

グアム

  • グアムのアメリカ軍基地の完全撤去と、グアム政府にアメリカ政府と自決権目標の追求のための実質討議の遂行を要求する。

  • グアムの自決権を支援する地域請願の調印の利便化を支援する。

  • 軍事基地による損害の影響と先住地への脅迫に関する、一般的認知度向上の必要性を認識する。

  • 先住民チャモロに土地を返還するよう要求する。

テ アオ マオヒ(タヒチ)

  • マオヒの自決権の合法的な要求に関して、タヴィニ・フイラアティラアとカナキーに認められている国連の非独立領域リストへの再登録の訴えを、続けて支援する。

  • ムルロアとファンガタウファの元労働者とその家族の、核実験による健康面への影響を追跡調査し、実験被害者に対し全責任をとって適切な補償をすることを、フランス政府に要求する。

マルク

  • 1950年4月25日に宣言されたマルク独立を認知する。

  • ケダヴラタン・マルク同盟(マルク統治権同盟)を、マルク人が正当な独立を奪還するための合法組織として認知する。

  • 国連が南マルク共和国の登録済みの判例を再調査することを、ロビー活動する決議をする。(S/1842とS/1873)

  • 国連がインドネシアに、マルクをインドネシアから分離させるよう圧力をかけることを要求する。

  • 非人道的犯罪を調査し、加害者が裁かれることを徹底させるために、事実調査使節団のマルク派遣を、人権委員会と国連非植民地化委員会に要求する。

西パプア

  • 太平洋島フォーラム国の全メンバーに、国連総会において決議された西パプアの国連・非独立領域リストへの再登録支持を要求する。

  • 人間性に対する犯罪を調査し、加害者が裁判にかけられることを徹底するよう使節団を西パプアに派遣することを、ジュネーブの人権委員会に要求する。

  • 次回太平洋島フォーラムの議長になるアオテアロア・ニュージーランド政府と会議事務局の事務局長に、インドネシア政府と西パプア運動の指導者間での2002年会議コミュニケで行われたような平和的対話の促進を要求する。

  • マルクと西パプアでのインドネシアによる移住と不法定住を、引き続き非難する。

  • 西パプアをサポートする世界中の全グループに、西パプア独立のためのより強力な国際的弁護とロビー活動を要求する。

  • ポートヴィラに西パプア人情報事務所を開設する件を承諾するなど、バヌアツ政府の西パプア人への重要な外交支援を称賛する。

ラパ・ヌイ(イースター島)

  • ラパ・ヌイを構成し、1880年代後半のチリ人による占領と戦い続けた3000人の先住民の解放を要求する。

  • ラパ・ヌイの土地・人権・遺産を守るために設立されたラパ・ヌイ議会をここに認める。

  • チリ政府が遵守を怠っている、過去の口頭契約を支持する責任を果たすことを要求する。

  • ラパ・ヌイの独立への戦いに関する情報を公表し、広める必要性を認識する。

カ・パエ’アイナ(ハワイイ)

  • カ・パエ’アイナにおけるアメリカの占領とアイナの破壊を非難する。

  • ハワイイの独立調停と国連、南太平洋会議、世界裁判所、その他の国際的舞台での中立擁護を続ける。

  • すべてのカナカ・マオリにその宗教、文化、マウナ・ケアの信念に基づいたすべての見地の実践への呼びかけをサポートする。

  • 太平洋の島々と環太平洋諸国に、カ・パエ’アイナ内外での共同軍事演習をボイコットするよう要求する。

  • アメリカに、マウナ・ケアに設置されている望遠鏡の数を制限する建設的な処置を要求する。

  • ハワイイ州、ハワイイ大学、および天文学研究所に、マウナ・ケアで使われているすべての天文台の妥当な賃貸料支払いを計画するよう要求する。

アイヌ・モリシ

  • アイヌ・モリシの自決権と文化的アイデンティティーを促進、助成する努力を、アイヌ民族と団結してサポート、行動する決意を再確認する。

トンガ

  • トンガの人権民主主義運動が要求する憲法改正と、政府をより民主主義的にする提案をサポートする。

  • 太平洋島諸国の200マイル排他的経済水域を尊重し、その水域内の核資源の輸送禁止を要求する。

  • 土地と海に対する太平洋人民の権利は常に認識され、涵養されるべきであるという太平洋人と太平洋間の歴史的つながりを認識する。

ソロモン諸島

  • ワイガニ協定を侵害するマキラ島への台湾からの排泄物投棄を非難し、すべての太平洋島国政府がワイガニ協定を遵守すべく、太平洋地区への先進国による廃棄物投棄を禁止するよう要求する。

フィジー

  • 土地法廷委員会のメンバーを選出する際に貧困にあえぐ先住民土地所有者を対象に入れ、彼らのニーズを認識することを、フィジー政府に要求する。

メラネシア

  • メラネシアの先駆的グループに、メラネシア地方の平和ゾーン宣言を要求する。

  • ソロモン諸島、東チモール、ブーゲンビルにおける人間の安全保障、復興、再建、コミュニティの発展をサポートする為の金銭援助に関する対談の重要な必要性を、パートナーと共に認識する。

  • 西パプア、ブーゲンビル、ソロモン諸島、および他の太平洋紛争地域からの難民や立ち退きを強いられた人々に対するサポートプログラムを組むため、「太平洋解決策」からの開発援助の再割り当てを行うよう、オーストラリア政府に要求する。

アオテアロアとオーストラリア

  • 増加する貧困、先住権と条約の違反、植民地教育、社会と政府による制度の負担が原因で起こる疎外から起こるアオテアロアとオーストラリアの先住民に対する、不適当な投獄と死に、懸念を表明する。

  • 現在も行われている刑務所拡張と先住民への税の増加に反対し、現行の司法制度の代わりに先住民側に立った司法制度の実施を支持する。

  • 広範囲に及ぶ先住民の投獄と刑務所拡張に反対する先住民キャンペーンに関する情報を共有する必要性を認識する。

  • ンガ・プヒ・イウィの土地、環境、精神的信念に対する神聖冒涜に反対する姿勢に連帯のメッセージを送り、彼らの生存と生計のための信念ある戦いに敬意を表する。

  • アオテアロアのンガワでの刑務所建設計画に懸念を表明する。また、その建設地がンガ・プヒ人の最も神聖な癒しの地である場所であることを、更なる侮辱と受けとめる。

  • クパ・ピチ・クンカ・ジュタ(南オーストラリア、クーバー・ペディのアボリジニ老婦人グループ)の核廃棄物投棄反対に賛同する。

  • オーストラリア政府が計画する中央オーストラリアの砂漠での低レベル核廃棄施設である国立放射能廃棄貯蔵庫建設に反対する、ヤンクニジャジャラ、アンティカリンヤ、コカサ先住民族を支持する。

  • 先住民コミュニティ内の核廃棄危険地帯情報の普及を訴え、イラティ・ワンティ・キャンペーン「The Poison-Leave It (毒―放っておけ)」www.iratiwanti.orgを支持する。

  • 公開の詳細調査なく2002年クリスマス・イブにプロジェクトの環境影響表明書を秘密裏に承諾したオーストラリア政府を非難し、その要請を断念することを要求する。

  • 2001年2月6日にアオテアロア、ワイタンギで成立した2040青年提案を促進奨励し、マオリ・ランガタヒ(青年)の発展と民族自決権をサポートする。

フィリピンおよび東アジア

  • 北東アジアでの日本、北朝鮮、韓国での兵器保有を禁止する非核地帯の設立を訴え、核兵器保有国家に、この地帯内での核兵器使用および使用をほのめかす脅迫を行わないことを訴える。

  • 北東アジア地域の関係悪化や動揺の元となる問題に対し、共通に受託可能な計画行動を構築する有意義な対話の約束を、すべての利害関係者に要求する。

  • 広島、長崎の原水爆被爆者の補償と認知に関する集団訴訟を支持することを宣言する。


我々の公約

第9回NFIP会議は以下の公約を宣言する。


  • 我々は2004年〜2014年海洋保護の10年を宣言し、太平洋の国々と国連が海洋の10年を認識するようロビー活動を行う公約を誓う。

  • 我々は、国連海洋法会議とバルバドス・プログラム活動で認識されたように、太平洋が小規模に散らばった環礁ではなく、世界で最大の海洋集団である太平洋としての、新たなる自己理解キャンペーンの開始を世界的、地域的なパートナー組織に強く要求する。(例:すべての大陸を合わせても太平洋の中に収まる)

  • 富裕な者と貧困者の差を広げる原因となる、地域に浸透している政府とリーダーシップの力を悪用し、不公平な資源と力の広まりに貢献する我々の仲間に対し我々は結束して、広がっている新植民地主義的な堕落した行動を撲滅するために立ちあがる。

  • 我々は太平洋すべての文化に基づく宇宙論と生活のあり方に、重要性と尊敬を認識する。

  • 我々は継続維持できる生計のモデルとして、先住民族の信念体系と人生哲学に基づいた生活を引き続きコントロールし、実践する、太平洋先住民族コミュニティを評価し、援助する。

  • 既に青少年プログラムの強化において積極的な活動役割を担っている青少年達を、NFIP運動の協力的なパートナーとして評価する。

  • 我々は、国、島、村の天然資源への共同権と所有権の重要性を評価し、コミュニティベースの天然資源管理の促進をサポートする。

  • 我々は、太平洋、太平洋諸国の使用や軍、原子、核兵器テストの実験台になる植民地的司法権下にいる人々に対して、保護、ロビー活動、主張する太平洋の発言を、引き続き結集して行く。

  • 我々は我々の運命への決定、定義、計画に対して、精神的に導かれ、政治的自決権を持ち、経済的に自立していく。

  • 我々は独自の社会経済的、政治的な地位を定義し、我々独自の理解と構想に調和しない定義は拒否する。

  • 我々は我々の利益と後世代のために、我々の知的所有権を自己中心的な経済利益、生物的海賊行為、遺伝子操作から守る。

  • 我々は伝統的な知識の保護を世界的、地域的レベルと世界知的所有権機関(WIPO)と、そのメンバーである政府に、知的所有権と先住知識の保護へのアプローチを再概念化する事に関し、ロビー活動を続ける。

  • 我々は、各コミュニティでの平和状態をモニターし、レポートする、太平洋平和モニターを設立する。

  • 我々は、タラワ地域での水不足、海面上昇からくる井戸水の海水汚染、人口過密と適切なゴミ処分の欠如を始めとする、太平洋の島々での気候変化による影響調査の続行を擁護する。

  • 我々は、太平洋の新しい敵であるHIV/エイズを除去するために出来る限りの努力をする。また、太平洋政府に地域の人口減少を防ぐ特定の方針を構成し、犠牲者により思いやりのあるアプローチを取り、患者の家族を助ける管理プログラムの設立を確証させる。

  • 全体的な貧困に対抗し、現在と未来の人間の安全保障を存続するために、我々の土地、海、天然資源を大切に保護し賢明に使用する、我々の責任を指揮する。

  • 我々の生活と経済保障を基盤とした、社会におけるすべてのレベルでの我々独自の価値観である家族の結束、コミュニティでの帰属意識、愛、助け合い、分かち合いを維持する。

  • 我々の人生をコントロールできる知恵と自信を与えてくれる先住民の価値体系と、豊富な哲学の基礎を築き、平和な共存を育むことへの共通責任を実践する。  

  • 国家的レベル(責任、透明性、司法の独立、組織の持続、独立した民主主義)での優れた統治に対する、共通所有権のコミュニティ見地を促進する。

  • 村、島、都市、州、地域、地球全体のコミュニティの優先問題を見極め、太平洋流の深遠な感覚を以って、強固で発展しうる社会の構築を続行する。

  • 採鉱、伐採、危険廃棄物処理、軍事化、多国籍企業、スターウォーズ計画、有毒廃棄物の輸送など、地球温暖化を進めるすべての活動を禁止する。

  • グローバル化の負の効果を続けて排除し、我々に永久的な利益をもたらす外国の価値のみを引き出すことを、続けて行う。

  • 太平洋人の尊厳と高潔、その文化と環境を尊重する観光事業を促進し、参加者が確信し、人生に意味を見出すような関係を築ける人生価値の相互貢献を促進することで、調和のとれた公平で平和な社会の構築に貢献する。

  • 我々のコミュニティ、公共施設、組織に、長期継続の貢献を謳った偽りのないパートナーシップ同意書に基づいて、我々の独立を尊重し、我々の決めた範囲での援助をする組織と政府機関からの援助のみを受け入れる。 

  • アオテアロアで行われる2003年太平洋会議で、ロビー活動をする西パプアに対する資金、物資、倫理的援助に関して、パートナー、特に地域3(オーストラリア・アオテアロア)と連絡をつける。

  • 地域内に人権と優れた統治を促進し、女性と青年がすべてのレベルでの意思決定に参加できるよう強く奨励する。

  • 太平洋人が持っている豊富な情報と知識を認識しつつ、太平洋人、特に将来の指導者と今日の青年が直面している問題の、量と複雑さを調査する。

  • 太平洋の重要な存続問題に関する青年間のコミュニケーションを助長することで、効果的な青年ネットワークを設立する。

  • 経済権限を与える社会行動と、我々のコミュニティーと国家の民主化を通して、人々の解放運動を助長し、分析する。

  • NFIP会議先住民族主導者フォーラム、女性フォーラム、青年フォーラムを3年ごとに開催する。

  • 我々の太平洋政府が、地域の難民と国内立ち退きに遭った人々へ、政策と法律を以って取り組むようロビー活動を行う。

  • アフリカ・カリブ・太平洋地域とヨーロッパ連合企業の市民運動関係者の、効果的で継続的な参加を確実にし、開発、貿易、政治関連の発展に関する市民社会組織(CSO)と州の効果的な対話を妨げる、法律上の強制を改正するよう政府に対するロビー活動を行う。

  • 市民社会と国家、地域、世界的レベルの、政府との協議事項と対話をモニターする。

  • 我々は、太平洋島フォーラム事務局と、以下を可能にするNGO方針の採用について対話する。市民社会組織の認定、フォーラム公式会議と閣議へのオブザーバー参加、情報の回覧とフォーラム会議中のNGOルームと施設への入場、地域組織プログラム委員会(CROP)活動グループの会員権、記者会見への入場、匹敵するNGOフォーラムの主催者との連絡。


我々の支援の誓約

  • 我々は我々の共通責任として、太平洋の外国支配国でのすべての植民地化に対する自決権獲得のための闘争を、引き続き支援する。

  • 太平洋で行われた核実験の生存者を引き続き擁護し、生存者の健康が危機にさらされている限り、必要な医療資金確保を擁護する。

  • 先住民族の知識制度を、彼らのやり方で保護するための新しい体制・制度の確立、効果的なコミュニティ方針発議権、先住民族の知識に関する討論会への有意義な参加と、遺伝的資源への関与権を支援する。

  • 太平洋島国家の憲法の再調査過程を支援する。

  • 全国的人権キャンペーンを、引き続き支援する。

  • 先住民システムでの教育、裁判、政府、健康、コミュニケーション、土地、環境を進歩させるための、他の先住民青年達との連携による先住民青年の主導権を支持する。


太平洋の指導者達への要求

  • 精神的指導者、先住民族の伝統的指導者、教会の指導者、市民社会組織指導者、政府指導者、ビジネスコミュニティ・多国籍企業の世界的指導者に、太平洋地域の経済不均衡に公平さをもたらす説明責任、優れた統治、透明性を実践することを訴える。

  • 太平洋島政府に、太平洋に対する所有権の全利益を利用し、全世界に世界的な人間性に関する役割を認識させることを保障し、それを尊重すべく、資源活用や他のことで使用する際の許可を、最初に太平洋人に相談することを強く要請する。

  • 太平洋島指導者、政府、国会に、外国の影響を受けない統治権の維持を求める。

  • 太平洋政府に、すべての教育レベルでの教育カリキュラムにおいて、我々の文化的遺産の衰退を回避することを含む先住民的価値のある方針の設立を早急に求める。

  • すべての太平洋政府に、すべての学校、大学で平和、公平、人権教育がなされることを保障するよう要求する。

  • 常備軍を維持しているすべての太平洋島国に、軍事予算を著しく削減し、公的資金をコミュニティや個人の必要にかなった健康、教育、雇用優先と支援計画のような、社会に役立つプログラムに充てるよう要求する。

  • 太平洋政府に、政府が先導するプロパガンダと、我々コミュニティと地域を動揺させる方策をすべて停止し、コミュニティと市民社会組織と共に、強く実行可能な太平洋コミュニティを築くよう要求する。

  • 太平洋島フォーラム国に、国連の20年目の様々な形の植民地を根絶する声明への太平洋の誓約として、すべての太平洋植民地国を国連非自治領域リストに再度掲載することへのサポート要請を、改めて表明する。

  • 太平洋島国のリーダー、市民社会組織とパートナーに、太平洋地域での放射性毒性廃棄物の船舶輸送と遺棄の禁止を、続けて擁護することを促す。

  • 太平洋政府に、危険物と放射性廃棄物に対してワイガニ条約を履行することを要求し、続行されている太平洋上でのプルトニウム、高レベル放射性廃棄物の船舶輸送を非難する。

  • 太平洋政府に、危険物と毒物に関係する適切な国際協定の強化を裁可、支持し、命じることを要求する。(例:ストックホルム・バーゼル条約)

  • 北、南すべてを含んだ太平洋での、軍事施設を禁止する地域キャンペーンを訴える。

  • 太平洋諸国に、地域の女性への暴力を禁止する現行の法律強化を、続けて促す。

  • 太平洋島国に、エコシステムの管理と継続使用と同時に、採鉱から得られる富を抑制管理し、地域のエコシステムとコミュニティが質と完全性の保持を確証されるよう援助する。

  • 太平洋政府に、グローバル化動向をモニターし、グローバル化の負の影響と戦うための適切な国内法令と方針を構築することを促す。

  • 動植物からの恵みに頼る我々の文化の富と、その存続を保障する先住民の環境保護のコンセプト、技術、方法の復権を訴える。

  • 南太平洋海域環境プログラム(SPREP)に、太平洋で行われるクリーン開発メカニズム(CDM)活動の種類をモニターするよう要求する。

  • 太平洋指導者に、海面上昇によって立ち退きさせられた太平洋人の移転を、当事者と温暖化ガス排出の大きな責任を負う先進国指導者を含めた、重大な協議の場を持つことを要求する。

  • 太平洋政府に、先進国、特にオーストラリアが地球温暖化を軽減する為に温暖化ガス排出削減に必要な段階を踏むことと、京都プロトコルを批准することを要求する。

  • 太平洋政府に、EU、日本他の遠洋漁業国の通過権申請に対し、入念で透明性のある査定を行うよう要求する。

  • 太平洋政府に、国際的人権法案に署名、批准することを要求する。(CERD,CEDAW,ICCPR,ICESCR)

  • 太平洋政府に、非人道的犯罪の加害者に対する刑事免責の終了を意味する国際刑事裁判所設立のための、ローマ法例への署名、批准を要求する。


各国指導者と核保有国への要求

  • アメリカ合衆国および他の核保有国に、新規核兵器の開発と核兵器テストを再開する準備をすべて中止し、太平洋、もしくは太平洋以外のどの場所においても核兵器製造を放棄することを要求する。

  • 核保有国に対して、これ以上の遅延無くすべての核兵器の禁止・廃絶に着手するよう、さらに要求する。

  • アメリカに、地域での軍事行動により汚染された、または老巧化した土地の、承諾済みの義務に見合った返還、清掃、補修、適切な補償の支払いを要求する。

  • 続行されている、パレスチナ人の土地に対する違法占領を早急に終了させることを要求する。ミッチェル報告書と全国連決議の勧告の実施への、イスラエル政府の迅速な協力を要求する。

  • 日本政府に、多数の広島、長崎での原爆被害者と水爆被害者の訴えを認識し、補償を支払うことを要求する。

  • 英国、アメリカ、フランスに、太平洋での核実験被害者と放射能環境汚染に対する全責任を取ることを要求する。


非 難

  • 21世紀になっても続く、正式な協議過程のない『天然資源獲得のための征服』植民地精神を糾弾し、先進国の指導者に太平洋島民を太平洋の管理人として認知し、敬うことを要求する。

  • アメリカの現行の武力先制使用方針と、核の脅威を非難する。

  • イスラエル軍の、パレスチナ人の一般市民に対して犯している罪、すなわち、我々すべての人類に対する侮辱行為である人権侵害を非難する。

  • 核物質、原子力船・大型船舶の隠蔽場所提供と、他の核物質をこれらの国へ輸入許可する内容のアメリカと結んだ自由連想の盟約下で特別な関係となっているミクロネシアでの、アメリカの核政策を非難する。この状況はこれら太平洋国家がラロトンガ条約の当事者となることを妨げるものである。

  • グアムで続けて行われているアメリカによる軍事施設拡張、とマーシャル諸島のワジャレイン・アト−ルでのミサイル発射試験場の増設を非難する。

  • ナウルとパプア・ニューギニアにあるような、太平洋島国の避難民強制収容所の設立という、オーストラリア政府の非道徳的な方針を非難する。特にナウルとパプア・ニューギニア憲法の条項に違反する、独立した法的アドバイスの無いまま避難民を強制収容所にとどめることに対して非難する。

  • オーストラリア政府が、バヌアツに対して行なっている西パプア運動への支援を制限する外交圧力を非難する。西パプア人の民族自決権を支援するよう求める。