カナダの松井健一さんから、以下のようなプレスリリースが送られてきました。私たちの友人が元気でがんばっている姿を見ることは、何よりの力づけです。
セクウェップムウの長老とユースが、カナダの人権記録に関する国連での演説にエール
バンクーバー、コースト・セーリッシュ領土、2005年10月23日付
今日、セクウェップムウ・ネーションの長老アイリーン・ビリー氏と、スカヒーシュ・マニュエル氏(ユース)がスイスのジュネーブから帰国した。二人は、国連に対しカナダの人権記録について、先住民族として独自の提案をおこなった。バンクーバー国際空港では、先住民族や支援者、メディアが迎え、二人の先住民族の権利認識への絶え間ない努力にエールを送った。
長老アイリーン・ビリー氏とスカヒーシュ・マニュエル氏は、1週間前の10月16日にカナダを出発し、第85回国連人権委員会(2005年10月17日〜11月3日)に向かった。
会議で最初に「市民的及び政治的権利に関する国際規約(ICCPR)」の定期報告をしたのはカナダだった。前回、国連人権委員会の報告でカナダは、先住民族の権利、特に国際法にのっとった国や民族の内在する権利としての自決権を政策に反映させることを怠ってきたとして批判されており、今回の会議でも委員会は、カナダへ自決権履行に関する情報の開示を求め、前回の委員会の質問への回答を怠った理由を聞いた。
今回、カナダ各地の先住民族は、独自の先住民族提案を準備し、自決権や独立の国であることを放棄していないことを明らかにした。ブリティッシュ・コロンビア州からは、ヌヒャーク・ネーション、スクウェルクウェックウェルトを保護するためサンピークス・リゾート拡張開発に反対しているセクウェップムウ、シュティカでのスキー・リゾート開発を反対するシュタットリアムゥ・ネーション、チーアムの漁業権と神聖な山岳地帯を守るために闘争しているピラルト・ネーションが賛同した。
これらの先住民族から、長老やユースを含め多数が先住民族の権利を行使し伝統領土を守るために逮捕されており、自由規約が犯されてきたため、国連の人権委員会へカナダの人権侵害を訴えたわけである。
長老アイリーン・ビリー氏自身、日本ケーブル社やデルタホテル、ナンシー・グリーン氏のカヒルティー・ロッジなどの貪欲な企業から伝統領土であるスクウェルクウェックウェルトを守るた(開発地域から)立ち去ることを拒否し、サンピークス・リゾートで逮捕されたことがある。このケースで法廷は(立ち退きを拒否した)セクウェップムウの当事者には犯意はなく、犯罪行為も犯さなかったことを認めたにもかかわらず、彼女たちは、自由や他の人権を束縛される結果となった。
アイリーン・ビリー氏は、自身の経験を交え、こうした重要事項のすべてを国連人権委員会に伝えた。彼女は、「先住民族として、私たちの領土で何が起こるかを決める権利は私たちにあるはずで、事前通知による同意がなければどんな開発も起こりえない」と訴えた。
アイリーン・ビリー、スカヒーシュ・マニュエル両氏は、委員会で先住民族の権利認識とカナダの権利侵害を非難する運動を展開し、自決権の議論の中で、委員会のメンバーであるラジスーマー・ララー氏から「われわれは、あななたたちが民族であり、そのすべての権利をもっていることは分かっています!」と、声をかけられた。
スカヒーシュ・マニュエル氏は、「カナダは、基本的にわれわれを飼いならされた民族と言ってますが、実際には、先住民族の国家間での同盟や伝統領土の保全を根底から覆そうとしています。カナダは、ぼくらの領土を占有しているのです」と伝えた。
セクウェップムウ代表の努力は、今回独自の先住民族提案を準備したすべての民族から歓迎された。
バンクーバー国際空港で個人的に労をねぎらった人や、メッセージを送ってきた人もいる。例えば、オンタリオ州のニシュナベ・アキ・ネーションからは、「われらの美しき祖母アイリーン・ビリーとスカヒーシュ・マニュエル:おかえり、そしてミーガウェッチ(ありがとう)真実を語ってくれて」というメッセージが届いた。
詳しくは次の連絡先まで: Arthur Manuel: 250-319-0688/Janice Billy: 250-318-4290
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