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2005.10.30 |
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気持ちばかりが急きながら、頭も身体も一向に動かず、発行がこんなに遅くなったことをお詫びいたします。しかも船旅の報告とやらがのさばって、重ねて肩身の狭い思いをしています。
4週間の旅の印象だけを……と思っていたのですが、「毎回の旅日記が楽しみです……」などとおだてられ、「それじゃあ、全部報告しなければ」という気分で、長々と駄文を連ねました。それにしても最近とみに進行した記憶障害のせいで、肝心なことやもっと面白いこと、報告すべきことが抜けているような気もします。まぁ、適当に読み飛ばしてくだされば幸いです。
“右傾化”“反動”などというと随分旧い言葉のように思われますが、その旧い時代に逆戻りしているような感覚があります。"翼賛体制"なんて、私以後の世代は言葉として知っているだけだったのが、いまや現実にその恐ろしさを体験することになりました。もうあと僅かで、"ファシズム"の真髄を体験できることになるかもしれません。
選挙後の新内閣は、その予感を加速させます。多分ポスト小泉は安倍ということになるのでしょうが、彼の言動から“戦争への道をまっしぐら”を感じさせます。北朝鮮による拉致被害者家族の気持ちが分からないわけではありませんが、「経済制裁発動」は戦争が前提か、戦時にとられる措置でしょう。彼らが安倍にすがって経済制裁を求める姿と、それに同調する社会に危険なものを感じるのです。
メディアの恣意的な情報操作に踊らされ、一喜一憂する人びと……“大正デモクラシー”の華やかさの陰で強化され、進行していったファシズムを連想します。少しの想像力さえあれば分かりそうなことが、どうして? 個人の記憶や体験はしっかり残されているのに、集団のそれは風化して跡形もなくなってしまうのでしょうか?
『象徴的なニュースが先週末に相次いだ。ひとつは、自衛軍を持つとうたった自民党の憲法改正草案。交戦権を否定する今の条文を削って、「国際社会の平和と安全を確保する活動」を進めるため、自衛軍の国際貢献を盛り込んだ▼その翌日には、自衛隊と米軍の役割について日米両国が合意した。日本は米軍に「切れ目のない支援」をするという。ならば、改正案が言う自衛軍の国際貢献も、実は米軍を助けるだけでは、と疑問も生まれる▼新政権の下でこうした議論が進められるなら、「イエスマン」たちも、時にはノーと言ってほしい。この日、護憲を政治理念とした後藤田正晴・元副総理の「お別れ会」が東京であった。』(北海道新聞『卓上四季』11,1) 最近、このコラムはとても良い。
前号に「家の周りでカッコウの声を聞かなくなった」と書いたら、智子さんから「今もちゃんと鳴いてます!あなたに聞こえていないだけでしょう」と叱られました。はぁ〜、耳にもきていたか……。
その智子さんの畑、今年の収穫は……。ジャガイモ、栗豆、モロッコインゲン豆、エンドウ豆、サヤエンドウ豆、ダイコン、ミニダイコン、白カブ、トマト、キュウリ、ピーマン、パプリカ、食用ユリの根、ルッコラ(こりゃ何じゃ?)、タカノツメ、ナンバン、ナス、ルバーブ、イタリアンパセリ、セロリ、白菜、エゴマ、水菜、サラダ菜2種、長ネギ、ズキーニ、チンゲン菜、名前を忘れた韓国菜、中国菜三種……だそうです。最早これは"農場"でしょう。はなはだ狭くはありますが……。
以上の収穫物を、「当然食べました」(智)、「充分眺めました」(光)。野菜を食べても、痩せません。
今号を実際よりも少し早い発行日にしたのは、この日を忘れない……という、私の思いのためです。
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