この春、立て続けに新刊書を送って頂いた。どれもが、きちんと紹介されなければならない内容なのだが、私のことなのでいつになるか分からない。ならばせめて、書名だけでも。
□ 河辺一郎『日本の外交は国民に何を隠しているのか』(集英社新書/2006,4,19)
「ごまめ〜」で紹介しています。
□ 写真集『藤戸竹喜の世界』(自費出版/2006,3,15)
彫刻作品114点の写真。控えめにレイアウトされた作品群に、圧倒されます。
□ 那須耕介『ある女性の生き方――茅辺かのうをめぐって』(編集グループ<SURA>/2006,5,1)
我々夫婦の古い友人(はるかに年長だが)の生き方をはじめて知らされ、驚きました。そこに居ない人について何人かが思い出や印象を語り合い、やがてユニークな生き方をしてきた一人の女性像が見えてくる……が、依然として謎(?)の多い彼女は、なんとも魅力的です。体調を崩されていると聞き、心配しているのですが……。
□ 新原道信 他編『地球情報社会と社会運動』(ハーベスト社/2006,4,8)
27名の社会学者による論文集。大部・多内容でまだ読むことが出来ていないのですが、「序論」(新原)中の《過去は単一の「正統なる物語」,もうひとつの「凱旋行列」としてインヴェンションされていく。他方で,個々人の奥深くの社会的痛苦は,常に改ざんされ隠蔽され捏造され横領される。そして「戦勝国」「敗戦国」双方の「勝利」の「凱旋行列」の背後には,ふみしだかれつづけている「敗者」が存在している》に惹かれて、6月の船旅で読破を試みます。出来るかな〜?
映画も何本か見ることが出来ましたが、最高に面白かったのは『ククーシュカ/ラップランドの妖精』(ロシア/2002)。第2次大戦中、フィンランド最北の地で共同生活をするようになったロシア兵・フィンランド兵・サーミの未亡人。それぞれが話す言葉を、他の二人はまったく理解できないまま物語が進行し、終わります。なんとも痛快な映画でした。
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