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ヤイユーカラパーク VOL53 2006.05.20
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おもな内容

事務局点描

  •  印刷前に「校正」という(ごく当たり前の)作業をしないまま発行してしまう本誌には、当然ながら誤記・誤植が頻発します。それに気づくのは、印刷〜帳合い〜発送というすべての作業が終わり、コップ片手に「どれどれ〜」とページを繰っているあたり……ということになります。そこで、「!」「?」……愕然としたり、顔を赤くしたり。いやはや〜です。

  •  最近では、前号の「太平洋を西から東へ移動すると、頻繁に時計の針を戻す」という誤り。逆ですよねぇ〜! そして50号の「鹿狩りキャンプ」を2004年としたこと(タイトルですゾ!)。……他にもたくさんあるでしょうが、印刷機を動かしながら原稿を打ち込んでいるという前近代的家内工業の台所事情による失態を、読者の良識と寛容に甘えつつ、ご容赦願いつつ、今日も時間に追われながらの作業をやっております。

  •  4月に低温が続いたせいもあり、今年の春はひどく遅く感じられました。日高への春のキャンプはコブシもサクラも見ずに終わり、帰宅した6日夕刻に、萱野茂さんの逝去を知りました。

  •  11日、ちょうど1週間前に走った同じ道を、お通夜に参列するために走りました。サクラが満開でした。……『P・P21・北海道』(1989年)の前後、萱野さんの送迎や打ち合わせでこの道を一日二往復した日々を思い出しながら走りました……。

  •  たしかに、ひとつの時代が終わりました。「人の評価は棺おけのふたが閉まったときに決まる」そうですが、これからさまざまな「萱野茂論」が現れることが、新しい時代を現出させることになるのかもしれません。とはいえ……"さまざまな"は、難しいのかも……。

  •  萱野さんが叙勲されていたことは今回はじめて知りましたが、これほど国を挙げて高い評価を受けてきたひとが文化勲章を"授与"されていないのは、一体なぜなのでしょう。「この国に意図あり」と受け止めるのは、私の下種の勘繰りでしょうか?

  •  そして「この国」……。一体、どこまで行くんでしょうか?

  •  憲法や教育基本法を変え、「共謀罪」なるものを作って国民を支配しようとしています。「治安維持法」ではあまりに評判が悪く、さすがに復活させるわけにはいかないとでっち上げた代案は、さらに恐ろしいものになっています。抵触する事項が614もあるというのですから、穏健な常識人の典型ともいえる私でさえ、二つや三つの"犯罪行為"で拘束されることになるでしょう。いやはや……!

  •  だから逃げ出す、わけではありませんが、6月3日〜7月2日、不在になります。ニューヨークから船に乗り、ジャマイカ〜パナマ〜エルサルバドル〜メキシコ〜カナダ。バンクーバーで下船して、3日ほどリルワットのアルビン宅で遊んでから帰宅。ニューヨーク〜ジャマイカでは、デニス・バンクス父娘と一緒になる予定で、楽しみにしています。

  •  智子さんが畑を耕し始めました。最近高血圧と判定された私は、これからは彼女の作る野菜で生きていこうと、心中期しているところです。智子さんのコレステロール値と私の血圧が、裏の畑の収穫にかかっています。