複合ハロー

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2014年5月24日、富山市で、いくつかのハローが同時に現れる
複合ハローが観測されました。

観測されたのは、22度ハロー、楕円環、幻日環、幻日、水平弧です。
私自身は観測できませんでしたが、新聞社から送られてきた写真で確認できました。
ここでは以前撮影した複合ハローの写真を使って、各ハローを紹介します。
今回現れた時間帯、太陽の高さは高く、高度約60度でした。

楕円環は太陽の高さが低い時には上端接弧(後で紹介する★複合ハローの例の左の写真を見て下さい)、
下端接弧に分かれて現れますが、太陽高度が高くなると楕円環として一つにまとまります。

幻日環は太陽と同じ高さに白い環として見えます。
pic_79.jpg
上の写真では22度ハロー、楕円環、幻日環が見えます。

幻日は太陽高度が低い時には22度ハローとほぼ同じところにありますが、
高くなると、太陽と同じ高さでやや離れた所に現れます。
pic_80.jpg
上の写真では幻日・幻日環を含む5種類のハローが見えます。

水平弧につきましては水平弧を見て下さい。

★どうして現れる?
楕円環、幻日、水平弧は太陽光の巻層雲中の板状の氷晶による屈折によって、
幻日環は巻層雲中板状の氷晶による反射によってできます。
今回の複合ハローが観測できたのは、太陽高度が高くて、上空の巻層雲の中に
板状の氷晶が多く含まれていたためだと思われます。

★複合ハローの例
pic_81.jpg pic_82.jpg
5種類のハローが見えます4種類のハローが見えます