魚菜王国いわて

自動車

地球温暖化の原因
温暖化の原因は、「温室効果ガスが急激に増えたから」というのが常識となりつつある。
温室効果ガスは、水蒸気、CO2、メタン、フロン、窒素酸化物である。
なお、バイオマスが自然にやさしいというが、現状では、これは誤りである。
バイオマス利用だけで地球上のCO2が循環しているのなら、確かにやさしいのだ。
しかし、化石資源を燃やしている限り、CO2の排出絶対量は変わらず、現状では、化石資源もバイオマスも同じ温暖化の原因に変わりはない。
CO2は炭素化合物をあらゆる方法で燃やしてできる。
そして、個人が最も贅沢にエネルギーを消費し、CO2を出しているのが自動車である。
(「たまに更新するつぶやき」で、二酸化炭素地球温暖化説の間違いを紹介しましたが、残念ながら、ファイルが消失しています。二酸化炭素原因説は、怪しい)



自動車の環境に対する負荷
今日、自動車ほど気軽に環境破壊を起こす道具はない。
日本では、多くの人が環境負荷を考えずに、いや考えていても「赤信号みんなで渡れば怖くない」の感覚で、自動車を運転している。
そして、ものすごい自動車の普及で、道路整備が間に合わなくなり、渋滞でさらなる燃料の無駄を生み、CO2の生成を促進している。
排気ガスに含まれる有毒成分も大気に混ざり、雨となって大地にしみ込み、または川を下り、海へと流れ出る。
オイル成分の流出も無視できない。
道路に落ちるオイルも、降雨で、これも水を汚し、最終的には海をも汚す。
洗車では、強力な洗剤、さらにはワックス成分も、行き着く末は、川を伝わり、海となる。
世界中の自動車は、すべての局面で、環境負荷を生み出している。



自動車の社会に対する負荷

渋滞緩和のためと称して、政府、自治体は道路作りに励んでいる。
自動車交通量の削減は、頭にないのだろうか?
道路を際限なく作って渋滞が緩和されれば、その便利さから、さらに交通量は増えるかもしれない。
道路はどうしても壊れる。
この維持費は誰が負担するのだろう?
いくら財政難でも、金がないから補修しないというわけにはいかないだろう。
そうなると増税しかない。
そろそろ、いい加減にして、道路作りはやめたほうがいい。
そんな負担を増やすより、交通量を削減したほうがずっといい。

都市の大気汚染の主要な原因は、現在では、自動車の排気ガスである。
この大気汚染で、毎年世界の300万人の命を奪っている。
交通事故では、毎年88万5000人が死んでいる。
自動車利用の、もっとも人間の体に影響を与えているのは、その便利さからくる体力の低下である。
歩いて3分もかからない店に車で行くバカがいる。
足がどんどん弱り、心肺機能も低下し、さらに運動不足からくる肥満、それに由来するさまざまな内臓疾患を数えればキリがない。
これは、健康保険の新たな負担を生み、私たちに保険料値上げという形で戻ってくる
(この点で厚生労働省は国土交通省を非難すべきだ。お互い独立した省庁ならばなおのこと)。
足がどんどん弱れば、この高齢化社会でさらに寝たきり老人が多くなるであろう。
介護保険も、保険料を値上げしない限り、破綻確実である。

三陸鉄道開通は、沿線住民の悲願であったが、今はどうであろう。
道路の便が良くなり、普通の人は自動車に乗り、三鉄などあってもなくてもよい状態ではないのか?
自動車の一般普及は、交通利用手段における利用者移動という形で、公共交通機関に圧迫を加えている。
バスの場合は、渋滞増加で二重の圧迫となる。

ワールドウォッチ研究所のレスター・ブラウン氏は、自転車利用を勧めている。
一昨年(2000年)に来盛し、やはり自転車利用を強調していった。
このときなぜ、レスター・ブラウン氏は盛岡にきたのだろう?
もしかして???・・・

2000年の春先、宮古市で知事を招いた県政懇談会が開かれ、私は出席した。
何回か発言したのだが、そのうちの一つに、三鉄と道路整備の矛盾について述べた。
さきほど触れたが、道路整備促進は三鉄の赤字を生み、結局、税金の無駄遣いになるのではないか?と問いただした。
これは現実にそうなるのだ。
全国のローカル線はすべてこの運命をたどるだろう。
これに反論するなら、明確に理論的に理由を述べてもらいたい。
そのときの知事の回答で「県民の福祉のため」とかいう言葉を言った時点で、私はもう聞く耳を持たなかった。
次に関連意見を述べるとき、怒った口調で「レスター・ブラウン著地球白書を読んで、少し環境問題を勉強していただきたい」ときっぱり言った。
もし、この発言で世界的著名人が岩手県に招かれて来たのなら、これはスゴイ事ではないか。
名も知れぬ一市民の声が、少しは反映されたことなる。
みなさんも、論理を大事にして、どんどん発言してみたほうがいい。

偶然ならそれはそれでよい。。

先ほど挙げた「道路整備促進は三鉄の赤字を生み、結局、税金の無駄遣いになるのではないか?」は政策矛盾の指摘であり、社会にはさまざまな政策矛盾があまりに多い。

整合性のない政策なら誰でも考え付く。
それで政治家が務まるのなら、私でも、あなたでも、できる。
そんな人たちに高い報酬を与えることはない。
あらゆる組織の特別職は、月給ドロボーである。




環境問題

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