魚菜王国いわて

著作権の運命

著作物氾濫で、著作活動が不自由になる?
先日、飲み屋のママと珍しく意見が合い(それほどいつも反対のことをお互い言っている?)、どんな意見かというと、歌を作る場合、後に作る人は損だ、ってことです。
みなさん、そう思いません?
だって、時代が進むにつれて、曲はたくさん増えるわけだし、違うメロディを探すのも大変になるでしょうに。
ちょっとでも似ていれば、パクリだって指摘は来ますし、これは、小説とかの文学もそうなりますね。
また、映画も、パロディ以外は大変!
ドラマなんかも、ごく最近では、あのNHK大河ドラマ「武蔵」で、「七人の侍」のパクリが一部あったらしく、ドラマ全体までが訴えられる始末。

「武蔵」側がパクリを認めたんだから、何も訴えるまでしなくてもいいのに!

こんなパクリ疑惑はたくさんありますね。
だから、最近は歌にしろ、ドラマにしろ、映画にしろ、リメイクが大流行。
この著作権の保護期間は、著作者の死後50年とされていますが、今の状態じゃ、50年は長すぎる気がします。
著作者のみなさんは、そりゃ大変ですよね。
頭ん中のイメージなんて、過去のどれに影響を受けたか、なんてことまでは、記憶していないでしょうし、しっかり記憶していれば、パクリなんてないでしょうから(故意を除いて)。

そこで、一つ。
作曲での悩み解消法。
今やパソコンのCPUのクロック周波数は2ギガを超えていて、ハードディスク容量を増設すれば、100ギガは超えます(たぶん)。
これらに、過去の曲の基本的なフレーズを全部入れておいて、それを除外した曲を無数にパソコンに作らせるんです。
どうせパソコンが作る曲なんて、ただ音が並んでいるだけでしょうから、それを片っ端から聞いて使えそうなのをピックアップしていきます。
それをさらに合成すれば、あ〜ら、簡単できあがり。
というふうにはいかないでしょうね、きっと。
でも、パソコンの作った音を聞いていて、ヒントがかなりでるんじゃないかなあ、なあ〜んて、簡単に私は考えてしまいます。
確か、小室哲也が渡辺美里の「Long Night」(←知っている人いないかも?)をコンピュータに作曲させた、とかいう嘘っぽい話(真偽は知りません)を聞いたことがありますが。

著作権の主張のし過ぎで、啓蒙活動が不自由になる?
ちょっとはずれましたが、とにかく後回った人は大変です。
小見出しに啓蒙活動と書きましたが、一応このサイトも啓蒙活動のヒントとなる(?)サイトと位置づけてやってますから(トップページにその主旨を書いてます)、この問題は非常に大変なものです。
私は、現行の著作権に関する法律に、少なからず違反している、と思います。
あれこれ難癖をつけながらですが。
でも、ある程度違反しないと、物事を説明する時に例示することができず、またそれらの具体的な引用により、信用度が増すと思うんです。
ですから、著作権の法律をあまりガチガチに運用すると、ネット上の啓蒙活動は不自由さを増します。
以上の記述から、著作権の主張のし過ぎもどうかな?ってことになります。

何度も書きますが、ちょっとだけ表現を変えてコピーし、自分の著作物とするよりは、完璧にコピーし、誰のオリジナルか、ということをはっきり明示したほうが、原作者の利益になると思います。
ちょっとだけ表現を変えて自分のものにするのは、卑怯です。

物理的にコピー制限は無理
DVDコピーのおもしろい話
アメリカでは、DVDソフトのコピーのことで、裁判が起こっています。
ここで、早速、記事を一部引用します。

まず、米映画業界・映画配給大手7社が、DVDコピーツール「DVD copy Plus」及び「DVD X copy」を販売している321Studios社を、同ツールが“デジタルミレニアム著作権法(DMCA)違反”にあたるとしてサンフランシスコ連邦地裁に訴えをおこしました。
これらのツールは1998年、米国議会図書館(LOC)より321Studios社は連邦裁判所に異議申し立てる方針を明らかにし、今後も「DVD copy Plus」「DVD X copy」の販売を続けると明言しました。つまり、米映画業界と映画配給大手7社の訴訟はこれに対する報復措置ともいえるのです。
DMCAはプロテクト除去を禁止する法律ですが、この法律は米国議会図書館によって3年に1度、例外規定の見直しを行うことになっています。もちろん、321Studios社の創設者兼社長ロバート・ムーア氏は黙っていません。
「著作権局は根本的な間違いを2つ犯している。DVDはソフトであるということを認識していない点。そして、米国民は自分の金で購入したDVDソフトをバックアップする権利を持っているということを認識していいない点だ。我々は当社の製品を求め、必要としている数百万の米国民のために、この裁定に抗議する。当社は、DMCAは公正使用、および米国憲法修正第一条ですべての米国民に対して保証されている権利を踏みにじるものであり、LOCによるDNCAの解釈は、恣意的で理不尽だと考えている」
そして、ムーア氏は同社の製品は合法であり、その顧客は著作権侵害の罪には問われないと改めて主張したのです。
なお、ハイテク市民権団体の電子フロンティア財団などもムーア氏の意見に賛同しており、世論は二分されています。日本より一歩も二歩も進んだアメリカでさえ、未だ略式命令すら下りない状態が続き、事態は混迷の度合いを深めているわけです。
(「ラジオライフ」2004年3月号p93)

ということで、DVDソフトをバックアップする権利、というのがあるんだそうです。
確かにパソコンのデータなんかは、特にフリーズ警報出っぱなしのWindowsでは、パックアップは必須事項ですが、一般の映画ソフトや音楽ソフトは、どうなのかはちょっとわかりませんよね。
DVDが出る前はビデオテープだったんですが、映画テープ、例えば「タイタニック」のビデオを買ったとして、それをバックアップする人がいたでしょうか?
ソフトバックアップ権利は、感覚的に苦しい気がします。
この後も、両陣営の戦いは続いているようです。

さて、今度はアダルトの話題。
裏ビデオ情報で〜す。

今日は思いきりくだけていますよね。

先ほどのDVDソフトのコピーの関連でして、過去、海賊版天国といえば、東南アジアだったんですが、それが今や、日本のアダルト業界が海賊版天国となっている模様です。

どうでもいい人は、ハイ!
さようなら。
それでは、「オマエはすでに死んでいる」(「北斗の拳」)、と3ヶ月後には言われそうな「噂の真相」からの引用です。

新年を迎え、ふと思うところがあって1年前に出たAV専門誌の裏ビデオ紹介ページをめくってみると、やはりそうだった。「逆輸入盤」と呼ばれる海外のインターネットサイトから販売されているDVDの勢力がこの1年の間に爆発的に増大、日本のAV専門誌の裏ビデオページは、すっかり外国製といってもそのほとんどがアメリカ製で、言うまでもなく日本人AV嬢が出演する日本人の視聴用DVD。もちろん無修正ポルノである。
1年前はまだ、国内産の裏ビデオもある程度の勢力を保っていた。しかし最近、有名AV女優の無修正作品が連続リリースされるなど話題性も大きく、勢いの強さが感じられる。及川奈央、渡瀬晶などビデ倫系単体作品の主演女優の無修正DVDが正規商品として発売されることなど、これまでは考えられなかったことだ。
もしかするとこの「逆輸入盤ポルノDVD」は、近年の日本市場における最も成功したアメリカ製商品のひとつに数えられるのではないか。なにしろ現在進行形で国産品を駆逐しつつ市場を拡大しているのだから。しかも日本国内では非合法商品であるにもかかわらず・・・否、非合法で日本人には作れないから、それだけ市場が成長したという事情があるわけだが・・・。
AV専門誌の裏ビデオ紹介ページは、そのまま全国の盛り場の裏ビデオ販売店におけるガイドブックの役割を担っているから、実は「逆輸入盤」の大攻勢はそのまま裏ビデオ販売店の品揃えに反映されている。つまり日本の裏ビデオ屋の商品のほとんどはアメリカ製品に乗っ取られてしまったということである。歌舞伎町の裏ビデオ屋を覗いてみよ、棚に並んでいるのは英語タイトルの商品ばかりだから。しかし、そこで売られる実商品は、ほぼ全てがコピー商品、すなわち海賊版だ。あるメーカーのDVDでは、FBIの著作権保護に関する英文テロップのあとに、日本語で正規品とコピー品の見分け方についての注意がやかましいぐらい流される。たまにメジャーの映画会社・音楽会社が中国で海賊版メーカーを告発、大規模な手入れがあったというニュースを目にするが、それは決して対岸の火事ではなく、ポルノ商品に関して言えば日本は立派な海賊版天国であり、著作権意識の低いアジアの発展途上国のひとつなのである。
(「噂の真相」2004年2月号p113「新世紀猥物史観」)

東京でこれを見ている人はいいですよね。
すぐに裏ビデオ屋さんに行ってください!(笑)。

いろんなプロテクトをソフトにかけても、結局は全部プロテクトをはずされてますから、著作物のデジタル化は、著作権のコピーを容認していることになってしまいます。
だって、物理的に可能であれば、人は、可能なものはやりますよ!
前にも書いたとおり、パソコンの「コピー」「貼り付け」なんかの機能は、コピーするなっていうのなら、最初から付けなきゃいいし、訴えるなら、先ほどのDVDバックアップソフト会社と同じように、マイクロソフトを訴えるべきです。
頭のいい欧米人たち、そして、そのモドキたちは、著作権意識が低い、低い、って、アジア人をよくバカにしますが、そんなに頭がいいんなら、物理的にコピーできないようにすればいいんです。
法律ばかりに頼って、著作権を保護しようとする人たちは、まるで、子供みたいで幼稚です。
法の網をかぶせようとすれば、地下の潜ろうとするのは自然のなりゆき。
このままでは、アジアの低レベルな人たちのコピー技術(法の網を逃れる技術も含む)によって、著作権保護を謳う頭のいい欧米人たちはきっと負けます。

著作権は、著作物の氾濫とデジタル化によって、有名無実化する可能性大です。
(2004年2月26日)



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