魚菜王国いわて

狙われる幌延

高レベル放射性廃棄物の処分について、「核廃棄物」で少し触れていますが、その候補地の一つである北海道幌延町が、正式にその研究所の建設予定地となるようです。
これは、7月13日付「北海道新聞」で報道しています。
記事では、深地層研究所の建設となっていますが、実質的に最終処分場になる可能性は大だ、と言われています。
社会の生み出したゴミ「高レベル放射性廃棄物」が、この地域に捨てられます。
「高度」な文明の犠牲となるのが、幌延町ということです。
以下にその記事を抜粋紹介します。

核燃料サイクル開発機構は12日、高レベル放射性廃棄物の地層処分を研究する深地層研究所の建設予定地区を、留萌管内幌延町の北進地区に決定したと発表した。
予定地区は900ヘクタールで幌延市街地の北東約5キロにあり、大半が牧草地。同機構は本年度中に、この中から、建設地を20ヘクタールに絞り込む。
建設地を最終決定した後、同機構は来年度、施設の設計を行い、2004年度に土地の造成に着手する。施設の建設が始まるのは05年度になる見込みで、10年度の完成を目指す。
予定地の決定に対し、反対住民でつくる「核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会」の鷲見悟代表委員は「明確な立地基準がなく、建設しやすいという理由だけで選んだのではないか」と反発している。
(7月13日付「北海道新聞」)

この鷲見代表委員の見方は正しいと思います。
人口密度が小さく、道路の便がよく、といった非常に好都合な場所であるということでしかなく、立地場所の選定としての学問的な基準が全くありません。
この基準を明確に示せば、この幌延町よりも適した地域が見つかるかもしれません。
(2002年7月20日)



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