門下生から聞いた話ですが、今回の武専派遣教員の指導方法は「すべてを否定する」ことから始まったようです。
「ちがう!違う!基本がまるで駄目だ!」
何処からともなくひょいと来て、仮にも黒帯集団を今更否定しても始まらないのではありませんか。指導者の立場としての気持ちは分かりますが、否定から始まる指導はやはりどうかと思います。
私も若い頃に同じような指導をしていて嫌われた時代がありました。誰にでも師匠がいて、先輩がいて今の自分があるものです。また黒帯にでもなれば、自分なりに頑張ってきたというプライドも芽生えているものです。それを今更否定されても困惑してしまいますね。
「うん、それもいいね。でもこんな方法もあるよ」
「こうした方がもっといいかもね」
ぬるい考え方かも知れませんが、それなりに経験を積んでいる者に対しては「褒めて育てる」のが一番です。特に現代人にはそう思えます。
今更ながらに、少林寺拳法を人間教育の「手段」にした開祖の偉大さを痛感いたします。
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