最終更新日 06.11.03 |
9.一般家庭の方へ |
1.鉱物・化石採集のススメ
オミクロン株が登場してコロナ流行の第6波が押し寄せてます。ついこの間はトンガ大噴火の津波が押し寄せて来たばかりなのに、こうも多いとお客さんが飲食店に寄りつかず商売あがったりです。やっぱり元の電子関係の仕事してた方が良かったかも。だけど、有り余る時間を有効活用できるメリットあります。
レジャーに行く場所がないってよく聞きます。おうち時間ができたから宅飲みして昼間っから酔っ払ったら奥さんカンカンらしい。そんなとき、童心に返って釣りや昆虫採集、山菜採り、風景や鉄道写真、それから鉱物や化石の採集はどうですか。特に最後の活動ならバッチりOK.スタッフ居るし、知識あるし、場所知ってるし、コロナおらんし、3密じゃないから条件はオールクリアしてると思う。
まずはお友達から・・ってお約束の流れだけど、問い合わせはあんまりない。週に数件くらいかなっ。これ何か教えてっていうのが多くて、でも画像暗いのでわかりにくい。それだったら一緒に採りに行こう。案内できるし、そうでなくても場所くらい教えられます。ただし、悪の組織(笑)でないことを証明して下さい。もっと大きな採集会開いてっていう希望もあります。友達百人できるかな?
何はともあれ真面目な話に戻りますが、石採りはコロナの影響を受けません。現地までの行き帰りをマイカーでして、途中のトイレ休憩だけ注意すれば罹患する可能性はきわめて低い。現地は野外だから密にならんし、昼食は買っておいたパンとかにすれば、飲食しながらのおしゃべりという最も危険な行為を避けられる。
鉱物や化石が採れる産地ならいくつか教えられます。水晶や柘榴(ざくろ)石採れる場所とか、貝化石が見つかる場所とか、マイカーさえあればかなり楽に行ける場所あります。今までに僕の仲間が多くの人を案内しました。中にはちゃっかりこのメンバーになってる人います。一方で、素人を装ったベテランが紛れ込んで情報収集してるワルイージみたいなのいるから、身元確認はしっかりさせてもらいます。では、まずはお友達から・・ってそういうネタはもうイイから、あなたもいかがですか。
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2.石持ち・情報持ち・正月は○モチ
僕はこのメンバーの中では中堅くらいかな?実は石も情報もあんまり持ってない。ようやく有り余る時間のほんの一部だけど石採りに使ってます。だから、少しずつだけどそれ増えてきました。眉山や高越山、関川や国領川、加茂川や銅山川、汗見川や足摺岬など、行動範囲もぐっと広がって動いてます。
思い返せばこの会ができてからいろいろありました。愛媛県の団体による集団いじめや仲間はずれ、詐欺による産地情報の漏洩と盗掘、産地の荒廃、掲示板での誹謗中傷、迷惑メールの送信、玄関先の飾り石の窃盗、職場への迷惑行為と業務妨害、石を交換する約束の債務不履行などなど・・。これらはまったく決着付いてないし、これだけの犯罪行為してながら相手への謝罪すらない。それどころか未だに愛媛や岡山の団体内で大きい顔してのさばってる。「人は見かけによらぬもの」とはよく言ったもんで、傍で見てた僕にとっても他人事じゃない。
けど良いこともありました。採集会に参加した男女が見事にカップルになったり、ゴールインして子どもができたり、親子で参加して子どもと話す機会が増えたり、お年寄りと孫の会話がはずんだりしました(残念ながら僕のことじゃない)。実利の方なら、鉱物の種類が500を超えたとか、某産地の鉱物を全種コンプリートしたとか、△山のルチルを採ったとか、その産地でたった1つしかない標本をゲットしたとか、レア鉱物を大量入手したとかいろいろです(どれかが僕です)。
最近のマイブームは石ころを飾ること。A氏に教えてもらったけど、フィギュアケースにミネラルタック(鉱物用粘土)でくっつけて本棚とか床の間に飾るんです。確かにきれいし見栄えがする。思わず100個くらい作ってしまって、店内にも飾ってます。ときどきホコリを払わないといけないのが玉にきずだけど、苦労して採ってきた石が誇らしげに置かれてるのは見てるだけでとてもイイね。あなたもいかがですか。
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3.きんこうせき欲しい!
仲良しの石採り会のイベントに付き合いました。僕は一応部外者なんでお客さんのふりしてたんだけど、途中から頼られていつもの調子で説明や案内してました。アバウトな立ち位置でしたが、よくあることなんでこっちも向こうも気にしない。みんなで楽しめたらグッドです!
イベントようやく終わってお客さんもスタッフも帰ろうとしました。僕も持ってきてたサンプル回収して帰ろうとしました。すると、ある親子が何だかもめてるみたいでした。聞こえてきた内容によると、子どもの今日の目的は「きんこうせき」らしい。この産地のきんこうせきとは金紅石のことです。しかし、今日の参加者は誰一人拾えず、見つけた人も皆無でした。一方で、もちろんサンプルは持参してましたけど。
男の子が駄々こねて、「きんこうせきほしい、きんこうせきほしい」って母親を困らせてました。サンプル持ってきてるけどもうこの産地のは在庫少ないし、他の子どもから見たら不公平だしな。そう言い訳しても親子のもめ事は収まりそうもありません。ちょっと逡巡して、思い切って断捨離して子どもに向けて一言。
「このきんこうせき、あげるよ。」
その瞬間、悲しみの顔がきょとんとした顔に、そして「やった〜」という顔に変わりました。泣いたカラスがもう笑う・・なんてことを久しぶりに体験しました。
やれやれと思ったらそこでふと気づきました。母親の横に女の子(おそらく姉ちゃん)がいて、男の子の手元をジッと見てました。その表情から読み取れるのは、「弟ばっかりいいなぁ〜、私もほしいなぁ〜、なんかかなしくなってきちゃった」。実際に目を細めてちょっとうるうるしてずっと見てます。母親も気づいて「しまった!」って顔してました。
くっ!タイミング良くサンプルは2個持ってました。くっ!もう1個も渡さないけないのか・・。さっきよりは少し長い逡巡。でもこれやらなかったら後で絶対にしこりが残るよな。その瞬間、赤紫色のメタリックな結晶が輝きました。
結局、泣く子と地頭には勝てぬわ。その代わり姉弟2人の笑顔を見られました。それでよしよし。今度は、どうもりのきんこうせきを見つけてくれるでしょう。
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4.アンモナイト欲しい!
次の石採り会のイベントにも付き合いました。場所は県南の私有地。何度も現地に足を運び、地権者に採集と駐車の許可をいただいて、本日の開催となりました。応募者を募るとこれがまた大人気!鉱物と違って化石はとても人気がある。また、博物館で恐竜展なんかやってるものだから人気に拍車がかかって、あっという間に定員オーバーになりました。その段階で急遽募集を取りやめましたが、募集20人のところ何と37人!!あの狭い場所にこれだけの人が入られるのか?・・・もう一度下見をして何とか耐えられるのを確認しました。こうして全員がもれなく参加できるようになりました。
当日はスカッと晴れた化石日和でした。道の駅で合流して現地に向かいました。途中で急坂の脇道に入り、タイヤを滑らせながら細い道をゆっくり進むとその先が現地です。子どもが多いから車を横付けできるのはありがたい。まずはシダ植物から、「クラドフレビス」が狙いです。そこには黒色の泥岩や灰色の砂岩が多く、割れば必ず化石が含まれています。その中に大型の標本が含まれている石がいくつかありました。見つけた子どもが親に持って帰りたいと駄々をこねています。しばらく温かい目で見ていましたが、根負けしたのか重い石を担いで車までもっていく様子が見えました。
さて、次はお待ちかねの「アンモナイト」です。杉林と現生のシダ植物が繁茂しています。ちょっとだけ道を間違えましたが、全員無事に現地に着きました。丸っこい石が露出した斜面と小川に挟まれた場所でした。僕のすぐ後ろを付かず離れず付いてきた子どもが一番乗りです。簡単な説明を聞いた後、皆さんが一斉に動き出しました。
実をいうと今日は余り見つからないだろうと思っていました。下見をしたときも2時間でたった3個しかなかったからです。しかも小型でギリギリのセンチサイズ。アンモの赤ちゃんかなと思うくらいでした。ところが、子どもたちの執着をなめていました。この後、予想外のことが立て続けに起こったのです。
最初の発見は・・・僕でした。何気に割った砂岩から直径5cmくらいが出てきました。全体がはっきりしていたので、まあまあのお値打ち品でしょう。次は姉妹の上の方でした。さっきより大きい。形は崩れているけど7cmはありそう。すると、下の子も割った石を差し出すのでそれにもアンモがありました。そして、15分後には自分が採った化石の鑑定をしてもらうため、僕の周りは子どもたちだらけになっていました。
あちこちからうれしそうな声が聞こえます。拾った石を持ってくるので全て見ました。半数は違ってますが、残りは大なり小なりアンモです。全体がすべて残っているような標本が1/3で残りは一部分だけ。殻のカーブのつながりから直径は30cm以上と思われるもの。直線状に延びている異常巻きアンモ。母岩に複数個の標本が含まれるもの。後半では参加者のほとんどがアンモをゲットしていました。
残りは数家族です。他の子がゲットしているのにどうして見つからないの?焦っている様子がわかります。特に親の方が・・・。そこで、最終兵器の登場です。先日見つけていた3個をここぞとばかりに投入!自然に見えるよう石と石の間に置いて、さり気なくそこへ誘導します。後は素知らぬ顔して横目で見守ります。すると計算通りにその子が見つけました。
ホッとしたのもつかの間。ちょうどそこへ遅れてやってきた家族がいました。もう終盤に差し掛かっているから、これから探してもたぶん見つかりません。子どもは2人。ということは2個要る。どうしようか。遅れてきたから仕方がない。遅れてきた方がわるいんだから。これはまともな理由です。・・・しかし、他の参加者はみんな見つけているのだから、この子たちだけ持って帰れないなんて気の毒です。
思い出したのが最初に採った5cmサイズ。飾るにもちょうどよいサイズで形状も良品・・・。・・・ウルウルするあの瞳に負けました。こうして参加者全員が成果を得るというまたとないイベントが終りました。誰か僕をねぎらってください・・・。
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