米子市尾高の理容室「シラカワバーバーサロン」

 
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■ ひげの話


                                                     
発生から仏教伝来まで

「ひげ」と一口にいっても、厳密には「鬚(あごひげ)」、「髯(ほほひげ)」、「髭(くちひげ)」などの種類があります。
ひげは、今でこそおしゃれの要素として一般的になっていますが、かつては権威の象徴であったり、力強さを表す道具になったりもしていました。その歴史を見ていきましょう。
先史時代の人々が描いた洞窟壁画の人間の顔にひげのないものがあります。成人した男性と判る人物にひげが描かれていないということは、ひげが剃られていた(除かれていた)ということが分かります。その理由については、おそらく飲食に邪魔になっていたことや寄生虫を防ぐなどの必然に迫られたこと、さらには当時の平均寿命から考えると、ひげがあることは死に近づいたことを意味するので、それを心理的に避けるためではないかともいわれています。
ひげそりの方法については、おそらく各地で出土している石器(石刃、刃器など)が剃刀代わりとして使用されていたと推測されています。新石器時代、縄文時代、弥生時代には、このような形でひげ剃り、というよりは「ひげつみ」といった感じで行われていたようです。
飛鳥時代に入り、欽明天皇のとき仏教伝来とともに大陸から剃刀が輸入され、法具として剃髪の儀式に用いられました。
この時代、僧や一般の人もひげを剃るようになりましたが、剃刀は神聖な法具であるため使われず、箏刀(たとう・竹を削った小刀のようなもの)やホ刀(はさみ・元支点のU字形のもの)、刀子(かたな・とうす)が使われていました。また、中国と同様に、ひげは剃らずに、けっしき(毛を抜く木器)や鑷子(けぬき)などの道具で抜いて整えるという方法が用いられていました。