理容店で使われている道具で、ポピュラーなものに「バリカン」があります。このバリカンは、器具としての名称は「クリッパー」といいます。 では、なぜバリカンと呼ばれるようになったかといえば、日本に最初にもたらされたクリッパーが、フランスのバリカン・エ・マール(barignand et marre)製作所のものであったことに由来して通称となりました。記録上に「バリカン」の名称が現れてくるのは、明治40年になってからです。 では、バリカンはどのように日本にもたらされたのでしょうか。 記録によると、明治16年(1883)、在フランス日本公使館書記官・長田桂太郎が持ち帰り、鳥海定吉という理髪師がこれを使用して、以後、普及しました。明治17年12月4日の読売新聞にはすでにバリカンの広告が掲載されています。 |