その1 モントレ




二階からロビー吹き抜けを撮影 露光を調節してみた。今までオートとフラッシュで撮っていたのでちょっと新鮮。15くらい
 ホテルモントレ札幌は落ち着いた雰囲気のホテルだった。
  
ちょっと暗い。30位


一階から オート、フラッシュ撮影
 わたしは飛行機が苦手で、バブルの時代は、会社の旅行もグァムや台湾だったりしたのだが一度も参加したことはない。三年前、アッシジの聖フランチェスコの軌跡を知りたくて、イタリアを旅したくらいである。聖フランチェスコは富裕な商人の息子だったがすべてなげうち、清貧に生きた。
 アッシジの僧院のホテルの部屋ははなぜか、とても怖かった。イタリアのホテルはどこも間接照明、半間接照明でとても暗いのである。しかしそういう怖さではなかった。得体の知れないなにかの気配がして娘とわたしは枕と毛布を抱えて友人のとらこの部屋に逃げ込んだ。とらこはわたしのいびきで眠れなかった。
そうである。ホテル・モントレはとても雰囲気のあるホテルで、イタリアの旅を思い出させてくれた。
聖フランチェスコの太陽の祈り

神よ、わたしをあなたの平和の使いにしてください。
憎しみのあるところに、愛をもたらすことができますように   いさかいのあるところに、赦しを 分裂のあるところに、一致を 迷いのあるところに、信仰を誤りのあるところに、真理を 絶望のあるところに、希望を 悲しみのあるところに、よろこびを 闇のあるところに、光を もたらすことができますように、 助け導いてください。神よ、わたしに慰められることよりも、慰めることを 理解されることよりも、理解することを 愛されることよりも、愛することを 望ませてください。  
      エレベーターの中から

 この写真ではよく見えないが、とびらの上で階数を矢印が示すのが昔風でおもしろかった。グレアム・グリーンの小説を思い出した。わたしは若いころグレアム・グリーンやモーリアック、コレットが好きだった。もちろん、シムノンも。グレアム・グリーンという名前に覚えがなくても第三の男の原作者といえば映画好きなら思いだしていただけるだろう。主演したオースン・ウェルズも、すでに亡きひとだった。オースン・ウェルズといえばエープリルフールに「火星人来襲!!の実況放送をして、驚きのあまり心臓麻痺で死んだひとも出た.....というエピソードの持ち主である。亡くなった方には気の毒だが、それくらいの大ボラを吹いてみたいものである。もっともそのころのどかな時代で損害賠償なんてことはなかっただろうけど......。

 さてグレアム・グリーンは権力と栄光、事件の核心など人間のなかに潜む闇と絶望の奥底にある光を描いた作家である。なかでも情事の終りはサスペンスであって恋愛小説であって神の存在を示した小説である。奇跡と不倫とサスペンス、最後のどんでん返し....すごい芸当だ。わたしはサァラが忘れられない。

 歩いて5分のところに、系列のエーデルホフ札幌というウィーン風のホテルがある。14Fに天然温泉のスパがありモントレ宿泊者は1500円位で入浴できる。時間は0時まで。こちらのホテルのフロトに19世紀の女性の絵が架っていてこれが素敵な絵だった。
ベッドルーム