GLAYアルバム感想 説明不要、90年代後半のJ-POP史に最も大きな足跡を残したアーティストの一つ。 X-JAPANに大きな刺激を受けデビューした彼らだったが、初期こそその雰囲気を留めていたものの、 ブレイク後は本当に親しみやすく、J-POPのスタンダードとなりそうな曲も多数リリース。だが個人的に、 いや一般的にだとも思うが、アルバムにおいての出来のよさは、全盛期の少し前頃の方が良かったのでは....? |
1.INNOCENCE 2.Freeze my love 3.ずっと2人で・・・ 4.HAPPY SWING 5.REGRET /11曲 |
SPEED POP | 63 |
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1995年 | 1stアルバム | |||
GLAYのメジャー1stアルバム。 もちろん彼らもインディーズでの下積みは時代は短くなく、その時代に出された音源を、台湾から手に入れたという私の謎の友人(?)によって聴かされたことがあるんですが、今とは全く違う滅茶苦茶なビジュアルロックをやっておりました。 しかし93年10月、ライヴハウスでの演奏中にたまたまそこに訪れたYOSHIKIによって見出され、デビューへの道が開けてゆくこととなるのである。 このアルバムは、まさにヴィジュアル系スタイルを前面に押し出したインディーズ時代のアルバムと、ブレイクして垢抜けた「Beat Out!」の間となるにふさわしいアルバム。 いや、この2つの中間となるべき曲が多いというより、どの曲もこの2つのどちらかの方向に分離しているという感じだ。 しかしながら、もちろん親しみやすい後者の方向の曲の方が、今でも圧倒的に高い評価を得ていますね。 HAPPY SWINGはこのアルバムにだけでなく、ライヴのオープニングにも欠かせないナンバー。今でも違和感無く聴ける素晴らしいバラード、ずっと2人で・・・ そして、それ以上の盛り上がりを見せるINNOCENCE。ビジュアル系統の曲なら、Freeze my loveが圧倒的でしょう。 というわけで、気に入った曲を挙げるなら続々出てくる。 しかしこれら、どれも2枚のベスト盤のどちらかに収録されてる曲なんですね・・・。 このアルバムのみでの曲であると、残念ながら気に入ったのはREGRETだけでした。 面白いのは、後半の展開が彼らの歩みをどんどん逆行してるように聴こえること。 RAINなんてホント、ここから全てが始まった、的な響きを持っていて感慨深くてたまらない。 |
1.グロリアス 2.軌跡の果て 3.Yes,summerdays 4.原色の空 5.More than love /10曲 |
Beat OUT! | 87 |
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1996年 | 2ndアルバム | |||
彼らのブレイク期の一枚。 曲数は10曲ながら、1曲目からとにかくGLAY的ロックチューンの応酬で、聴き終わった頃にはお腹一杯になること間違いない。 特に冒頭三曲は、More than love、Yes,summerdays、原色の空と、まさに彼らの王道というべき疾走系ロックチューンが連続して大変よいと思う。なんてったってこのクオリティの安定っぷりは、絶頂期の彼らのアルバムには皆無なので・・・。 4、5曲目は、これまた彼らならではの優しさを感じることのできる、ミドルテンポとバラードの楽曲。 その後もシングル化された生きてく強さ、ジュディマリのYUKIが中盤の声ネタで起用されている週末のBaby talkといった佳曲が続き、そして絶対的な名曲である グロリアス に辿り着く。 この曲の持つ存在感は流石としかいいようがない。良曲揃いの本作であるが、やはりこの曲のみが絶頂期の彼らのシングル曲に並ぶことのできる圧倒的な輝きと力強さを持っている気がする。シングルカットされ、50万枚を超える彼らの最初のヒットシングルとなったことは、皆さんご存知でしょうか? アルバムのラストに実にふさわしい軌跡の果ても名曲です。彼らにしか書けないようななかなか面白いサビメロに、切なさもしっかりと同居しています。しかしこの曲を書いた当時、自分達がこの時点の人気を遥かに超越する凄まじい人気を博すことになろうとは、まだ想像していなかったんだろうなぁ....... ブレイク直後のアルバムなだけにその力の入りようは凄く、大衆に向けた売れたい、売れたいという意思がよく伝わってくる良作アルバム。そのお陰で、コレ以降のほとんどのアルバムで減点対象となるであろう、「暴走ロックチューン」が無いのが素晴らしい。個人的に、彼らのアルバムの中で唯一捨て曲のない一枚。 |