ナビの北海道旅行記1997 | パート3 |
8月6日 |
何かあまりよく眠れなかった。ちょっと風邪ひいたかな?そりゃヤバイなあ!ちょっと寝ていろう。朝食は頼んでいないから9時すぎに出発。でも昨日は走った距離長かった!それも夜までかかったもんね!稚内をめざした理由はノシャップ岬に行きたかったからだ。10年前稚内港から礼文島に渡った。そして宗谷岬に行った。でももう一つの岬に行くのを忘れていたんだ。その為だけに稚内まで来てしまった。ノシャップ岬は稚内から近い。雨は昨日と違って上がってはいるけど雲がどんよりとしている。 |
かろうじて利尻島や礼文島らしき島影が霧に混じって見えるみたい。本当かどうかはわからないけど、、。さて朝ごはん食べてないから何か口に入れよう。売店でパンとコーヒーを買って食べる。でもノシャップ岬ってあまり観光地的でなさそう。やっぱり近くに宗谷岬があるからかな?ここから南下。でもこのノシャップ岬を見たいためだけに、よ〜くここまで来たもんだ!ここからオロロンラインを通る。以前はこの道道106号線通称オロロンラインは無かったみたいなので初めて走る。快適だ!南下すれば南下するほど天気がよくなってきた。でも蒸し暑い。程よいロケーションで日本海沿いを走る。ん?日本海?そっか!今回は太平洋とオホーツク海と日本海とみんな見てきてるんだ、、、。今回のツーリングの規模がいかに大きいかわかる。 サロベツ原生花園の案内板があるので、ちょっと寄ってみよう。けっこう花が咲いている。花の名前は分からないけど綺麗だ。遊歩道があるので歩いてみる。体調は必ずしも良くはないみたいだけど熱はなさそう。でなければ歩くなんてできないもん。ここは浜小清水とは違った趣きがある。ぐるりと廻ってから一服して出発するか。今日は久しぶりにO君と待ち合わせして旭川の旅館に泊まることになっている。まあ5時位に旭川駅前で待ち合わせだから十分時間がある。それじゃ、内陸部に入るか、、、。 サロベツ原生花園から道道444号線を経てR40に入る。案内板で旭川まで200kmだって!どひゃ〜!南下すると天塩川が国道に寄り添う。昨日まで大雨だったのかな?結構水が濁っている。特に立ち寄る観光地もないままに「道の駅おといねっぷ」に到着。ここはJRの音威子府駅のすぐ近くにある。時間も丁度お昼だ。ここでは雑誌で取り上げられた事がある有名なソバを食べてみよう。音威子府蕎麦という蕎麦なんだけど、かなり黒い、、、、いや真っ黒な蕎麦麺なんだよね。ソバの実だけじゃなくて殻も使用してソバ打ちしてるからかなり黒い。駅そばが有名なのでそちらで食べる。ウン旨い。 食べ終わってから駅を探訪する。駅舎の一部に天北線資料室ってのがあって、ここが以前宗谷本線と天北線の分岐駅だったジオラマがあったり当時の切符や資料が展示されていた。俺は87年に立ち寄った事がある。(1987年ツーリングを参照してください。)その時は天北線は健在だった。それどころか、偶然にも急行天北号を見送った事がある。さてどこだっけ?場所が思い出せない。ここら辺かな?一応写真を撮っておくか。でも当時はレアな経験をしたもんだ。 さて腹も満たした事だし、出発する。一応O君に電話しておく。今日の宿はO君に任せているからだ。美深市内に入った。ここで鉄道マニアの血が沸騰し始める。そう、ここ美深では日本一の赤字ローカル線として有名だった美幸線の始発駅だったのである。もう廃止されて10年近くたつけど何か遺構でも見られないかと思い行ってみたかった。それともう一つ名寄から分岐していて今年3月で廃止になったばかりの深名線の遺構もみてみたい。つまり美深駅や名寄駅はは交通の要所だった所だったんだよね。今ではどちらも単なる駅になっちゃったけど、、、、。 まず美幸線跡をめざす。道道120号線を走る。のどかな田園地帯を抜けると山の起伏に入っていった。ペンケニウップ川が道に寄り添いコンクリートの橋が現れた。これだ!美幸線の橋だ!止まってみたけどチョット行けそうにない。諦めて終点だった仁宇布駅を目指す。あれ?判らない!何となく集落が見えてきた。学校があった。仁宇布小学校ってなってるからここらが間違いなく目的地だろう。地元の人に出会ったので、汽車の駅の跡を聞く。(電車じゃないんですよね!)あった!! 列車の車輪をオブジェにしたような記念碑がポツンとあった。それだけならサイナラ!って感じだけど線路とホームが残ってるじゃないですか?駅舎こそはないけど間違いなく美幸線の終点だ。感動した。ただ、一つだけ疑問がなんで583系の寝台電車が1台止まってるの?それも何事もないように、、自然に、。だって北海道なんて走った事無い電車じゃん?(鉄道マニア以外の方に補足です。583系寝台電車とはブルーとレインの電車版です。東北地方を中心に(一部九州も)夜行寝台特急として「ゆうずる」号や「はくつる」号に使われました。また「やまびこ」や「ひばり」号にも使用されていました。東北新幹線が開業することにより淘汰されました。しかしながら、この列車は北海道を走った事は一度もありません。一部廃車、解体を免れた7台が北海道に渡って何らかの使用に使われたそうです。この仁宇布駅にあった車両は、その一台と思われます。) ちょっと歩いてみるか。枝幸に向かう予定だった方向は線路が途切れているけど、路盤らしきものが続いているのがわかる。逆に美深方面に歩いてみる。線路はそのまま残っているんだけど枕木の間から木が伸びている。それも直径15cmもあり凄いことになっている。このままずっと残っているんだろうか?(現在仁宇布駅跡から美深方面にはトロッコ王国ってのが夏季営業しています。また枝幸方面は路盤の一部を道道に転用されています。) ちょっとノスタルジックに浸っちゃった。さて美深に戻るか。さっきのコンクリート橋を見ながら市内に戻る。今度はR40を少し北上してR275美深峠方面に向かう。結構標高が高いのだろうか?見晴らしがいい。 |
峠にはでか〜い看板がある。ここには広い駐車場もあった。多分夏の休憩所としてより冬季の除雪ステーションかチェーン着脱所に使われるんだろうな!ここは是非写真を撮りたい。場所を決めて撮影。う〜んカッコいい〜!なんちゃって! このまま走っていくと朱鞠内湖に到着。かなりでかい。北海道最大の人造湖だそうな。だから13の小島が浮かんでいるらしい。実際は堰き止めている訳だから、13の小高い丘って表現が正しいかもしれないけど、、、。でもキャンプを中心にカヌーや釣りで有名らしい。ここは展望台だけど、下に行くとキャンプ場があるらしい。今日は時間が難しくなってきたのでパスしよう。峠を下りていくと深名線の線路跡が見えてきた。一度乗りたかったなあ!そして幌加内の集落が見えてきた。幌加内駅の看板を発見。何で?やっぱり深名線の駅だったけどバスセンターになっていた。駅には間違いはないか!当時の駅舎が残っていた。ホームもあったので休憩がてら見てみよう。 ホームでたたずんでいると男性が一人「バイク?」って聞かれた。JR北海道の運転手さんだ。深名線の事をいろいろ教えてくれた。ここ幌加内駅は線路が殆ど剥がされていて悲しい雰囲気に見えた。途中もかなり線路が外されているらしい。多分道で見えた廃線跡は線路が無かったのかもしれないな!ここ幌加内駅も立派なバスセンターに建て替えられるらしい。また一つ鉄道の遺構がなくなるんだ。残念だな! さて旭川まで少しだ。R275から道道72号線に入って旭川をめざす。さすがに体が疲れた。ただ走る道が良いのがせめてもの救いだ。6時過ぎ旭川に到着。一応音威子府で電話した時の時間に間に合った。旭川のイメージは以前と変わらないみたい。ただ大都市だけあって駅前が広い。もしかしてO君は到着しているかもしれない。さっそく電話する。でも呼び出しはしているんだけどでない。まだ到着していないか!しばし待つ。30分くらい待ってO君登場。お互い無事で何より!何でも美瑛で時間かかったらしい。 O君の先導で宿に向かう。市内にあるひなびた旅館だ。部屋に通されくつろぐ。でも俺はグッタリ。何か熱っぽくなっちゃった。ヤバイ。とりあえず布団をひいて寝る。O君には申し訳ないけど一人で食事に行ってもらう。多分一昨日の雨の中のロングツーリングで体が冷えたのに外に出たりして体調崩したんだろう。まずは寝るに限る。O君が戻ってきたみたいだけど、そのまま厚めの布団をかぶって寝た。zzzzz |
8月7日 |
朝の目覚めは良かった。しっかり寝たからだろうか。何よりだ。だってまだツーリングは続くもん。洗顔を済まし朝食を摂る。昨日の夕食は何も食べなかったので腹が減った。ご飯が美味しい。これならツーリングは問題なさそうだ。 さて出発するか?今日からはO君とは宿は同じだけど行動は別々にすることになっている。今日の宿は小樽だ。あれ?エンジンがかからない?バッテリーが弱ったみたい。O君に押しがけを頼んで復活。良かった。とりあえず三笠まで2台で走る。久しぶりだな!R12は旭川から深川まではローカルだけど深川を過ぎるとまっすぐな道になっていく。滝川から三笠までは日本一の長さの直線道路だ。ただ走ってみての実感はない。やがて道の駅三笠に到着。ちょっと早めの昼食を摂る。レストランで豚の生姜焼きをオーダーする。「あ〜旨い!O君これだよ!肉って!」なんて言う俺は何なの? さて腹も満たしたしここで暫くO君とお別れだ。俺は三笠鉄道記念館に行きたい。O君は夕張に行きたいそうだ。R116に入って案内板にしたがって走る。やがて線路が見えてきた。もしかして廃線跡?やがて鉄道車両がたくさん保存された記念館に到着。かなりの規模だ。 |
入場料金を払って内部に入る。北海道の鉄道って小樽(実際はその先の手宮)からここ三笠(実際は幌内)が最初に開通したんだ!それは知らなかった。鉄道の歴史をパネルで説明してある。じっくり見ていった。屋外にも北海道で活躍した車両たちが展示されていた。電機機関車まで展示されていたのには驚いた。ただ車両の中に入れないのが残念。適当に写真を撮って出発。同じコースで戻るのは芸がない。結局、桂沢湖経由で夕張に向かう。かなり内陸部に入ってしまって大丈夫だろうか?桂沢湖で夕張の案内板があった。丁度T字路みたいでダムの堰の上を走る。やがて道が悪くなってきた。本当に夕張に通じているんだろうか?ちょっと心配になる。かなり上りが続いたあとでダートになった。オイ!国道だぞ!何で! |
所々舗装されたりダートだったりと、忙しい道だ事。途中キタキツネの親子に遭遇。カワイイけど親は毛がぬけかかってみすぼらしい。ZRXで写真を撮る。俺が近くだとキツネが寄ってこないのでバイクから離れて望遠レンズでパシャ!よしよし! お礼じゃないけどキツネにパンをあげる。口にくわえて森の中に消えていった。(今から考えると罪なことをしてしまった。こんな行為は野生のキツネのためにならないので決して餌をあげてはいけない。心に誓った。)山のワインディングを走破する。やっとダートからも開放されたみたい。視界が開けて左側に湖が現れた。シューパロ湖だ対岸に鉄橋らしきものが見える。やがてダムが見えてきた。かなりでかい。水を満々と貯めている。途中道の右側に隧道らしき部分がある。もしかしてこれが大夕張鉄道の跡?資料で調べてなかったので遺構もわからず、そのまま走る。 やがて清水沢に到着。参考までに夕張駅を見てみよう。ちょっと北上。んん?見たことあるバイクが、、O君じゃん。夕張メロンを買っていた。そこに俺も乱入。O君もあれ?だって。俺も実家にメロンを送る。自分だけいい思いをしちゃ悪いもんね。小樽駅前で待ち合わせを確認後、再度O君と別れる。夕張駅は洒落たホテルのまん前にあった。実際はここより2km位先にあったらしんだけど、場所を2度移転したためにかなり手前になったらしい。これじゃイメージが沸かない。炭鉱の町夕張ってかんじでちょっと時代に取り残されたような駅のイメージを持っていたのに。近代的な建物になってた。即撤退!。 |
道を戻って新夕張駅前の紅葉山って交差点にでた。ここで左折。マニアでは有名な楓っていう駅に向かう。5分ほどで到着。ここは石勝線の途中の駅なんだけども1日に1本しか列車が来ない。それも朝1番列車が入って来たら折り返して出発。つまり朝の一番列車が最終列車になる何とも奇妙な駅。いつかは来てみたいものだ。 さて、そろそろ戻ろう。O君とはかなり離れてしまったろうな。こうなると高速を使って時間を稼がなくっちゃ!でも、高速の場所までなかなか遠い。(このころ道東自動車道は開通していなかった。)R274で札幌方面に向かう。近い高速は道央自動車道の江別東ICみたい。途中不安もあったけど何とか高速に乗れた。 高速に乗ったけど比較的車は多い。やっぱり市街は車が多いもんね。高速というより迂回路かバイパスのイメージがあるのかもしれない。札幌の市内は高速でスルーで抜けた。そして小樽市内へ向かう。ちょっと暗くなってきた。O君は待っているだろうか?無事、駅に到着。O君は待っててくれた。「参りましたよ!バイクぶつかっちゃって!」「え?」どうやら渋滞の列を嫌ってすり抜けしていったら飛び出した車にバイクのマフラーをぶつけられたんだって。無事でよかった。でも修理代どうするか?って話になって金で解決することになったんだけど、ドライバーは金持ってなかったんで銀行まで付き合ってんだって!そして修理代○万円を貰ったんだって。でも何処にキズがあるんだろう?見ても判んないけど、、、、!凄い強引なO君だこと。 さて出発する際にオフロードのライダーが俺たちの方にやってきた。お金を貸してほしいんだって。何でもパンクして修理しようとしたらタイヤまで逝っちゃったんで交換したらお金がなくなっちゃったんだって。ATMも閉まってしまい、派出所でお金貸してほしいとお願いしたら断られたらしい。でも今日のフェリーで帰るのにお金がないからフェリーに乗れないので困っているとの事。O君がその彼氏にお金を貸してあげた。互いに連絡先を書いたメモを渡して。念のため免許証を見せ合ったら?って俺の提案で2人も再度確認。彼はお礼を言って去っていった。(後日現金を送られたみたい。) 宿についた。徒歩宿の「くれよん舎」っていう宿。ここは夕食の提供はしていないらしい。これは好都合。小樽なら街に出たいもんね。美味しい寿司を食べたいもん。特に依頼がなければ朝食も用意しない宿なんだって。これもいい。 宿の人にお勧めの寿司屋を教えてもらう。新聞社の裏手に「魚真」ていう寿司屋を教えてもらって行ってみる。 ビールで乾杯。美味しい。ネタが新鮮だけに旨い。昨日体調が悪くなければ旭川でも食べただろうに。 かなり酔った。旨かった。後は帰って寝るだけ!お休みなさ〜い。zzzzz |