ナビの北海道旅行記2005初冬前編 パート2
2月12日
暖房もしっかりしていたようで死んだように爆睡してしまった。でもモーニングコールで6時におきたので、外をみると、

「今日も快晴!気分も軽いっす。」さて、温泉に入ってこよう。朝からユニットバスでのシャワーではなく温泉に入れるなんて至福の喜びだなあ。

「やっぱり俺って日本人なんだね!」入浴後、着替えて朝食を摂りにレストランへ。確か以前来たときは和食御膳だったんだけど、バイキングスタイルになっている。よかった〜俺ってこっちのスタイルの方が好きだもん。それに生卵がある、、、、。俺の大好物。これさえあれば何もいらないって思う。食後部屋に戻ってノンビリする。今日も道中長いもんなあ!
8時30分にホテルを出る。まずは屈斜路湖を覗いてみよう。できれば御神渡りなんてのが見れないかなあ〜なんて期待を込めて砂湯まで走ってみる。駐車場で車から降りてみるとパラパラ何か降って来た!、

「んん?何だ?雪か?」って思ったんだけど、天気は快晴のようだし、、、

「あれま!ダイヤモンドダストじゃん。」太陽光をまともに見ると辛いから木の陰に通して見ると、昨日のダイヤモンドダストパーティーほどではないけど、チラホラダイヤモンドダストが見れる。

「う〜ん自然の姿って偉大だなあ。何度も冬に来てるのに初めて見ることが出来た。」
砂湯に到着して湖面をみる。

「ほぉ〜!!見事に結氷しているわ!」昨日めちゃくちゃ寒かったからもしかして?って思っていたんだけど、さすがに御神渡りを見ることはできなかった。う〜ん残念。

折角来たんだから駐車場に止めて砂湯まで散歩しよう。ここに来るとやる事が2つある。まずは白鳥にパンのミミを与える事。それと温泉を飲む事だ。いつものことのように100円を料金箱に入れてパンのミミを白鳥に与えてあげる。そして温泉を飲む。前日は酒は飲んでいないから、胃が悪くは無いけど、みょ〜に酸っぱい温泉がやっぱり気持ちがいい。
さてさて、これから今日は別海、野付を廻って網走に行こうと考えている。ルートはいまだに未定!っていうかいつもの通り、思いつきコース。

で、屈斜路湖から一旦離れるから、その前に昨日行けなかった「チュプ」に再度行ってみよう。川湯温泉からは近い。時間にして10時なんだけど、営業はしていた。店内に入って

「食事できます?」って聞いたらOKとのこと。さっそく有名なカレーをチョイス。
それも奮発してハンバーグカレーをオーダー。軽食の中では、じっくり煮込んであるカレーが美味との情報を仕入れていたからだ。豪華なフランス料理みたいなのを期待する人には向かないけど、素朴で温かみのあるごはんを食べたい人にはお勧めしたい。

出てきたカレーをみて香りがいい。さっきホテルで朝食を食べたんだけど量を軽くしておいたのが正解。朝からカレーライスってのはいかがかな?と思ったんだけど意外と食が進む。

「ルーは、じっくり煮込んであるというだけマジ美味しいっす。」ほんの少しだけど1/4カットの出来立てのパンも添えられていた。これもカレーのルーを付けて食べると美味しさ倍層。ここは来て正解だった。ご馳走様でした。
さて、スルーでいいから開陽台の北十九号線を走ってみよう。アイスバーンなんて何処吹く風じゃないけど、国道をはじめ道路には全く雪が無い。だから速度も上がる。ここら辺はもう地図なんて俺には必要ない。

でも、さすがに町から離れてくると車の走行量が極端に少なくなるからか?除雪されているんだけど、雪がアイスバーン状で残っている。こんな道なら俺にとって何も問題ない。

「そりゃ〜っ」てんで走りぬいていく。さてさて、快晴だから近くに開陽台の建物が見える。行くつもりはなかったんだけど、あまりのロケーションに悪魔のささやきが、、、、。何気なく開陽台への細いアプローチを曲がって200mほど走ると、上り坂なのに突然タイヤが空転をしはじめハンドルとは違う方向に車体が進む。

「んん?」ってんでブレーキをかけると停止どころか、車体が斜めで少しずつ下っていった。

「何で?どうしたのよ!」よ〜く見ると濡れたアスファルト道路かと思っていたら、そこはブラックバーン、もろ氷の坂道だったわけ!

「さすがにビビッた!マジこわ〜〜い」俺的には何もできない。崖に落ちたくないから一杯ハンドルを右に切っても真っ直ぐ崖方面に下っていく。久々恐怖を感じた。

「こ、怖いよ〜!崖から落ちたくないよぉ〜〜」そのうちやっと車体が停止。なんとかしなくては、、、、。止まったところで暫く考えた。

「そうか!ブラックバーン状態では何も出来ないから、道の端の残った雪の上にタイヤを片方でも乗り上げてユックリ降りていけばいいか!」ってんで、仮免試験のころみたいに、ソロリソロリ下っていく。この200mの長かった事長かった事!本当に焦りを越えて恐怖を味わった時だった。

さっきまで雪が一切無く、走りやすかったもで冬の雪道をナメテいたかもしれない。

「あ〜怖かった。気持ちを改めないと!」久しぶりに膝頭がカクカクした瞬間だった。目の前に開陽台の建物見えるんだけど、退散!

中標津の市街を通り抜け標津方面に突き当りには根室海峡が見える。何でも羅臼沖でシャチが流氷に閉じ込められて何頭か死んだって聞いた。もしかしたら流氷の一部でも流されてきてないかなあ?って期待もあったんだけど、それは一切見当たらなかった。んん〜残念。
一旦根室方面に進み別海町を南下する。暫く走ると別海北方展望塔という場所に到着。ここは別名白鳥台という。冬には白鳥が越冬のためにやって来る所なわけ。

だ〜れもいない2階には北方領土に関する資料やパネルが多数展示されている。また海に面した場所には望遠鏡があって展望も抜群。でも、、、

「北方領土の前に野付半島がよ〜く見えちゃうんだよね!。」ここってロケーション間違っていなかったのかな?どっちかと言うとトドワラが良く見えそう?
展望等の側には叫びの像がある。これは北方領土を返せ〜!って言ってるのか、残された人や建物を返せ〜!って言っているのか、その人それぞれの考えかたがあるけれども、みんなはどう思っているんだろうか?

俺的にはやっぱり北方領土に「オ〜イ!返ってこいよ〜」って悲痛な叫びにみえてしまう。特に老婆のイメージがよりリアルさを見せてくれる。何だか悲しくなってくる。

「でもこれが現実なんだよね。」俺一人では何もできないけど、ふ〜んで終わらさないでほしい。
ここから旧道を下に降りていくと野付湾の入口だ。ここは白鳥が越冬のために羽を休めている。何組かの家族連れが白鳥に餌を与えていた。

駐車場のそばにお店があって白鳥の餌を売っているので買ってみる。すご〜くおいしそうなポップコーンだった。全部白鳥にあげるのはもったいな〜い!ってんで、自分でも食べてみる。うん美味い。これじゃ俺のために買ったようなものじゃん。

白鳥に混ざって鴨が何匹か泳いでいる。ポップコーンを白鳥に投げてみても鴨の方がちゃっかり食べてしまって、後で白鳥が怒っても後の祭り!これって、意外とユーモラスだなあ!だいたい2/3のポップコーンを与えて残りは俺のお菓子に化けてしまった。う〜ん美味しかった
そろそろ出発しよう。今度は野付半島に向かう。よくよく考えたら野付半島は暫く行っていない。野付半島の記念碑のそばにはネイチャーセンターが出来たって聞いた事がある。これは俺も初めて。ならば行ってみよう。
もっともトドワラの遊歩道は雪で立ち入る事は不可能に近いから、ネイチャーセンターが目的でもある。

以前から国道からトドワラ入口まで何キロあるのか測ってみたかった。今回は実際走ってみて驚いた。

「13kmもあるじゃん。往復で26kmこれじゃ、ちょっとしたハーフマラソンができるコースじゃん。」行きは左手に波の打ち上げる根室海峡。右手には結氷した野付湾。このアンバランスさを ず〜っと見ながら走る。これって意外と飽きるな。まだ草原とか見えた方がいいのかもしれない。だって景色に変化がなさすぎるんだもん。
ネイチャーセンター内部は暖かい。トイレやレストハウスがあって、2階にはタンチョウやエゾジカの剥製など多彩な展示物。それより開放感があって、木でできている構造は何気に心が落ち着く感じがする。それにテラスに出れば野付湾が一望できる。もちろん反対側に廻れば国後島がよ〜く見える。これならば時間をユックリとるのもいいかもしれないね。

トドワラ遊歩道なんて北海道デビュー以来歩いていないから20年くらい経ってしまうんだ。

「へ〜凄いね俺って!」あまり時間を使っても仕方がない。今日は根北峠を通って網走に行かなきゃならないから残念だけど出発しよう。そうそう遅くなっちゃったけど昼食を摂ろう。
標津に来たなら食べてみたい場所がある。そこは食事処亀代っていうお店。特別なお店ではなく、どこにでもあるような普通のお店なんだけど、ここの亀代弁当ってのが以前から感心があった。店内は普通のお店で変わったところはない。俺はさっそく亀代弁当をオーダー。ちょっと時間がかかったけど、でてきた弁当を見てビックリ!

「なんなんすかぁ?この量は!」刺身やフライ、煮物やサラダなどなど!すんごいゴージャスな弁当だ。これで1600円なんだからリーズナブル。さ〜て何から食べようか。

「しかし、量が多いな!」何とか完食はできた。これで満足。あ〜食った食った。
亀代食堂から車で5分位の所に北方領土館ってのがある。標津市街の外れの標津港の近くだ。以前立ち寄った事はあったのだが、気が付けば写真を全く撮っていなかった。

1階は知床半島で見られる動物や魚などの剥製や模型が展示されている。これは何処にでもあるジオラマかな?特に印象はないと思ってしまう。しかし階段で2階に登れば北方領土に関しての展示が多い。

「イメージ的には迫力に欠けるかなあ?」って感じてしまった。
ついでと言っては語弊があるけども、サーモン科学館にも寄ってみよう。

「ここも以前来たんだっけ!」その時はバイクのツーリングで大雨だったんだよね。夏なのにかなり寒かったのを覚えている。今日も寒いけど車なので、体感的にはさぶ〜って感じはないかな?

入場料を払って館内に入る。
でか〜い水槽にはいろんな魚が泳いでいる。何だか種類が判らないけど、そばにイラストで魚の種類が書いてあるんだけど、、、、わかんないや!、、、さかな君だったら簡単でしょうけどね。順路に沿って歩いて行くと小さく仕切ってある水槽ごとにいろいろな魚が泳いでいる。この白い魚はイトウという魚なんだそうな。かなり貴重らしい。でも、その価値観についても

「判らない自分が悲しいなあ〜!」どれを見ても鮭にしか見えないんだもん。お、美味しそ!だ、ダメだってば!

以前来た時に、意外と気が付かなかったのが、パネルの展示で鮭の回遊や生まれた川に戻ってくる習性とかを説明してあること。

「これって気が付かなかったなあ!記憶が全く無いもん。」それに標津町が鮭の漁獲高日本一だってのも判った。
そしてエレベーターで展望台に上る。

「これって知らなかった。」確かに来た時高い塔があるのは知っていたけど展望台だってのは以前は知らなかった。
もっとも当時は雨だったから展望台に行っても視界は悪かったかもしれないけどね。
さてさて、そろそろ網走に向かわないと、、。根北峠のアイスバーンが気になるので早めにクリアしておきたい。

「折角だし、宿泊するわけじゃないけどモシリバに顔出しておこう。」な〜にも連絡しないで突然行ったもんだからビックリされてしまった。そりゃそうだ!なんでいるんだろう?って思われても仕方がないもんね。お茶をご馳走になる。本当は3時過ぎにでも標津を離れる予定だったけど4時を廻ってしまった。暗くなる前に峠は越えておきたかったので、16時30分頃モシリバを出発。
まだ少し明るいのが助かる。1月だったら真っ暗なんだけどね。これからすんごいローカルな峠を走ることになるんだけど、峠に進めば進むほど雪が多くなって圧雪状態になって、いつもはタイムアタック?をするんだけど、とてもじゃないが速度が上がらない。

「開陽台の恐怖がよみがえっちゃった!」後ろからランドクルーザーが近づいてきたんで道を譲る。ハザードでのお返しをもらって、ランクルをペースカーにして走るつもりがランクルの速い事!あちゃ〜また孤独になっちゃった!まあ、安全運転で行こう。

斜里市街の手前で真っ暗になった。。ここから網走まで単調な道を走ることになる。真っ暗だから原生花園だって判らない。
昼過ぎに亀代弁当を食べたんで、お腹は空腹でもないんだけど、あったか網走とかのイベントに参加したいんで早めに夕食を摂っておこうか!ってんで北浜駅に向かう。あとは北浜駅で夕食を食べて網走のホテルに行くだけ。
北浜駅には知る人ぞ知る、停車場というお店がある。北浜駅自体は夏でも冬でも何度か来ているんだけど、お店に入るのは2回目。今回は停車場ランチをオーダー。夜だからランチはダメかと思ったんだけどOKだって!

カウンターに座って料理が出てくるまで雑誌を見ながら待つ。出てきた停車場ランチを見て生唾ゴックン。美味しそう!ハンバーグステーキに目玉焼きとサラダがつく。これにご飯がついて850円。とってもリーズナブル。ナイフやフォークで着飾って食べるのではなく。箸でおもむろに各自のスタイルで食べるのが好きだ。

「もちろん!美味しいっす!」
ホテルは市街の中心部にあった。こんな時カーナビは助かる。いつもは敵意むき出しで挑戦状を叩きつけるのに。駐車場に車を入れると、、、駐車場の係員が誘導してくれた。

「あれれ?俺ってこんなホテルに泊まるの?ちょっと場違いじゃん?」なんて思う。でも氷点下のなか屋根付き駐車場といえども駐車場の誘導係って大変な仕事だな!

フロントでチェックイン。ここはシティーホテルなんだけども結婚式場も併設されているみたいで、かなりゴージャス。まずはフロントで「流氷まつり」「あったか網走」のイベントの情報を入手しよう。ただ今19時過ぎてるので「流氷まつり」の花火は終わっているらしい(ん〜残念!)でも、20時30分頃に「あったか網走」で花火大会をするらしい。時間配分を考えて、まずは流氷まつりに行こう。
部屋で荷物を置いて身軽になり駐車場から車で出発する。実は「流氷まつり」は昨年流氷船オーロラ号に乗船するさいに会場の場所は知っていた。そんな訳でホテルから10分ほどで到着。というか駐車場はないはず。昨年はとんでもない遠い所に置かされたんだもん。だから、近くで路上駐車させてもらって会場へ!

流氷まつりと言うだけあって、雪像も多数あるんだけど、氷像が比較的多く展示されている。昼間とちがってライトアップされた雪像や氷像は言葉に出来ないくらい神秘的。

「すんごい綺麗っす。へ〜って感心しちゃったっす。」たぶんスケールの大きい札幌雪まつりの夜なんて、さぞすごいんだろうなって感じる。でも特に綺麗だなあ〜って感じたのがオーロラ号の氷像。さすがに特別賞なんてもらってる。でも、さすがにアクセスが悪いんだけあって、団体さんもいないからBGMの静かな中、のんびり見て廻った。さてさて、時間を逆算したら、そろそろ出発しなくては!
方面が逆なので再度網走セントラルホテルの前を通過し網走駅を左に見て北見方面に向かう。と、網走川のほとりを走るとすんごいモヤ!いや霧が発生。多分網走川の水温より外気温が低すぎるんでガスっているんでしょう。とにかく視界ゼロに近い。

「うわ〜怖いよ〜!真っ白で何も見えないじゃん!」前を走っていた車のテールランプを頼りに走っていたんだけど、ハザードランプ出して道を譲ってやんの!

「ったくズルいなあ!俺がペースカーかよ!」

何とか無事会場に到着。昼間の会場よりこっちは活気がある。ちょうど主催者主導でじゃんけん大会を始めるところだった。勝者には荒巻鮭のプレゼントらしい。あまり貰っても嬉しくない?けど、折角だから俺も参加。でも3回戦で負けてしまった。良かったのか残念だったのか?
そのあとお待ちかねの花火大会。さすがに寒くてダイヤモンドダストが闇を支配している。

昨日の川湯温泉とは違い自然のダイヤモンドダスト。カメラが困ってしまった。フラッシュ焚くとダイヤモンドダストが原因でハレーションをおこしてしまう。折角花火を撮影したいんだけど、、、、何とかフラッシュなしで撮影成功。

「ただしピンボケってのは内緒ですけど、、、」

この会場は、ナイトスノーモービルツアーや熱気球体験乗船ができる。でも熱気球はすんごい列。

「かなり待ちそう。さすがにカンベンだわさ!」それにナイトスノーモービルツアーは後ろに乗るだけだからつまらなそうだし。何だかんだで21時になって無事イベント終了。まあ1時間ほどだったけど楽しかった。それに自然のダイヤモンドダストを見えたし。駐車場に戻ると各ホテルのバスが待機していた。なるほど!流氷まつりより、こっちの方がメジャーなんだ!バスがいなくなると、そこは静寂が、、、、。これだよね!これが俺は好きなんだ!

さて、俺もホテルに戻ろう。さきほどのガスはなくなって楽に帰れた。驚いたのはホテルの駐車場で、俺の止めていた場所はしっかりキープされていた。有り難い。部屋でシャワーを浴びたりしてやっとひと時を過ごす事ができた。けっこう今日も行動したなあ!疲れた〜ってんで休もうzzzzzzzzzz
BACK NEXT 旅行記TOP