経絡とは

経絡とは体表を流れる気血のルートといわれています。それは同時に内臓の作用と関係づけられて全身をめぐっていると考えられて
います。現代医学が体表と内臓の圧反射を実証するずっと以前から、
体表の刺激が内臓の作用に関係してることを発見しその特定
部位に施術して病患の治療をしたのが、漢方の経絡なのです。

十二経絡とは

経絡は生命を保つ気血のルートであると共に、陰陽が時間的に展開する三陰三陽に分類されます。
三とは始中終の三態を示し、陰は小陰、厥陰、太陰がこれに当り、陽は陽明、少陽、太陽になります。さらに上半身(陽)と下半身(陰)を
主に流れるものとして、手の三陰三陽、足の三陰三陽に分類し、合わせて 十二の経絡から成り立っています 。十二経絡はやがて六臓
六腑と結びつけられて臓腑名で呼ばれるようになりましたが、その働きは臓腑そのものに作用するというよりも、その臓腑を中心として全
身の機能を分類したものと考えた方が適当でしょう。
経絡を流れる
気血が順調であれば健康ですが、この流れに滞りがおこると臓腑の機能障害がおこり、また外邪に侵されやすくなって、
病気になるというのが経絡病理観です。したがって病気を治すには、
この気血の滞りを正常に戻せばよいのです。

【十二経絡】

陰 ・ 臓
陽 ・ 腑
・気を作る
・呼吸の排出
大腸
・肺を助ける
・分泌と排出
B
・すい臓を中心として全身の
  消火腺、乳房、卵巣の
  生殖腺も含む
・胃袋から十二指腸あたりまでの消化管の総称
・食欲、乳汁分泌、卵巣機能、月経がこれに属す
C
・感情的な精神の統制機能
・体内血液の配分を支配
小腸
・食欲を栄養に転換
・体液成分を構成
D
・体内成分の調整
・内分泌機能の調整
・右命門に副腎機能
・左水腎に尿生成
膀胱
・間脳、脳下垂体、自律神経系の働きと生殖機能
  も司る泌尿器周辺の臓器
・体液清浄の最終産物尿を排出
E
心包
・心を補佐する循環系
・全身の栄養を司る。中枢循環
三焦
・小腸の補佐。抹消循環
・上焦は胸膜、中焦は大網、下焦は腹膜と腸間膜
F
・栄養を貯蔵
・血液の補給、分解、解毒
・栄養の配分
・エネルギーのバランスを調整


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