横手市議会 3月定例会 / 一般質問    ( 平成18年 3月14日 )

《 りんごの’放任園 ’について質問いたしました 》

堀田賢逸の提案

1 ) 横手市は、りんごの産地なのだと思わせるための地元対策が必要です。
   東京方面にばかり出荷するのではなく、足元から立て直す必要がある。
   地元の消費拡大。
2 ) 長野県の塩尻市では営業サポートセンターを設置し、経営規模の縮小や '放任園 'など'の
   拡大防止を行なっています。産地の維持発展に向けて農作業支援の検討をお願いします。
   りんごを作る農家が増えれば活気も出てきます。地域社会、地域活力の維持のためにもき
   わめて重要です。
   私は りんごの木を切って、根っこも抜いてしまうという対処方法より、産地の維持発展に向
   けて農作業支援をしてもらいたいと思います。
3 ) 環境保全対策の必要性、そうすることによって、農家に活気が出てくるし、農地の保全にも
   つながります。

当局の答弁

17年度から県平鹿地域振興局、JA、果樹試験場、市、が遊休農地活用検討委員会を組織し、
観光農園、他作物栽培、モデル園地などへの再生策を検討している。
また、優良品種栽培促進、国内外への多様なマーケティングによる所得安定、担い手育成支
援事業を進めていく、などの答弁をいただきました。

横手市の位置付け

横手市は、『 市報 よこて 』 No.3、11月15日号に特集を組んだ事でもわかるように、秋田県
内最大のりんご生産地
となりました。
りんご栽培面積は、秋田県 2.000ヘクタール、横手市1.050ヘクタールということで、年内の
約53パーセントを誇っております。( 市報による )
収穫量は、秋田県 28.100トン、横手市 15.352トンで、横手市の割合は、54.6パーセントで
あります。
栽培者数は、16年度 JA秋田ふるさとの協定書では、1.401世帯であります。
また、2005年農林業センサス速報値によれば、果樹農家数は 1.669、うち りんご農家数は
1.388でした。
収入は、平成15年度生産農業所得統計によると 秋田県は 62億円の所得があり、全国で 6
番目であります。横手市には 32億円入ってきていることになります。
りんご畑の状況ですが、
@ 昔に比べて りんごの値段が安く、魅力が少なくなってきていること。
A りんごは片手間で他の仕事をしていること。
B 薬剤散布を共同防除組合にまかせっきりで、薬剤散布の知識が無い人が増えたこと。
C 生産者の高齢化、担い手不足になったこと。
こんな状態になっているものですから、『 りんごの放任園があって困っているので なんとか
ならないか? 』 と相談を受けました。

放任園では、小さいりんご が鈴なりになっていて、しんくい虫が大量に発生し越冬する。
春になれば虫の発生源となり、しんくいが広がる。
周囲のりんご畑は、しんくい虫の影響でどんどんダメになっていく可能性が高い。
年間を通じて2倍の量の殺虫剤をかけても良いりんごは望めない。
収穫されたとしても、経費が掛って利益につながらない。

りんご栽培の問題ですが、平成18年5月からの 「 食品衛生法改正 」 で、農産物に一定以
上の残留農薬があれば流通を禁止する いわゆる 「 ポジティブ・リスト制 」 に移行することに
なりました。そこで 「 農薬の飛散 」 いわゆる ドリフト対策として、「 となりの園地と仲良くする
こと 」 が より大切となりました。
消費者の立場から見れば、日本生活協同組合連合会の提案は、2005年 2月から 『 青果物
品質保証システム 』 の本格的な展開に向けて提案を行なっています。
内容としては、

環境の面では、3月11日 東京都内で 「 緑豊かな農地や農村風景を守るため、都市の住民
に何ができるかを考えるフォーラム 」 「 未来につなげよう、美しい日本の水土里 」 が開かれた
ことが 12日の新聞で報道されていました。
参加者は 400人、基調講演で東京大学の生源寺(せいげんじ)真一教授は、’ 農村の高齢
化が進むなか、国民共有の財産である農地を守るため、都市住民の役割は今後さらに重要に
なる ’と訴えていました。

問題点

こうしてみると、生産者、消費者、そして環境など 今の時代を映したいろいろな問題が浮かび
あがってきます。そして、『 りんごの産地 』 を我々の時代につぶして良いのか、そう思うとき、
何とかしなければならない。
そのためには、『 若者に魅力を感じさせるような環境の整備が必要だ 』 と思いました。

行政

ここで行政の出番があるのではないでしょうか?
ここらでは、田んぼとりんご畑が隣り合っています。
農薬の飛散、いわゆる ドリフト を防ぐことは今のままでは無理です。
りんご栽培を続けたくても高齢で無理な人もたくさんいます。
りんご畑が荒れ果て、ススキが見えます。
見た目も悪く土砂崩れの危険も指摘されています。
今のままでは 「 景観上 」 も 「 宣伝上 」 もマイナスです。
りんごの生産地として 130年にも及ぶ歴史ある 県内最大級のりんご生産地が泣きます。
我々の時代でつぶして良いのか、これはぜひ考える必要のある問題と思います。

厚生常任委員会事務調査
第62回 国民体育大会について

醍醐地区の消火栓放水演習/水圧調査

ステップアップすべきもの

ステップアップすべきもの

守るべきもの

守るべきもの

推奨項目

必須項目

生産者団体、JAむけ

農家むけ