剣術、居合術においては、力ではできない斬るということを稽古します。要は、人中路と重心の変化、体捌きを体得して、自在にさらに無礙と太刀遣いがどこまで可能になるかと云うことです。またそれがいかにむつかしいかと云うことは、古来よく謂われてきたことで、以下にその一例を挙げておきます。 「太刀ヲ遣打ヘキと思ふは、太刀ニツカハル心也。太刀ヲ不遣、ウタザル心ナル時ハ、我か太刀ヲ遣心也。ツカウヘキトおもふ心ハ、太刀ニツカハレタル心也」 -柳生十兵衛三厳「月之抄」より- 稽古は、居合刀での真剣遣方、木刀、袋靱での組太刀等を行います。 *組太刀とは、打太刀と仕太刀に分かれて打太刀の者が仕太刀の者にその位に応じた勝口を覚えこませるのが主たることですが、それを越えて打太刀、仕太刀を不二のこととして理解する新たな観を得ることでもあります。 小太刀の稽古は、片手遣いの手之内を覚える大切なもので、次第に太刀での片手遣いにも移ります。 道着、武具などについて 道着の規定は設けておりませんが、通常は胴衣に袴、下穿き、帯、足袋です。色はすべて自由です。 木刀(刃渡りとして二尺三寸五分~二尺四寸五分程度) 小木刀(刃渡り一尺三、四寸程度) 居合刀(模擬刀長さは同上が頃合い) 杖は、三尺と四尺二寸の定寸 袋竹刀 * 初めからすべてを揃える必要はありません。運動しやすい服装に、木刀と帯、足袋があれば十分稽古ができます。 |
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