SSBジェネレーターに使用する平衡変調回路は、昔からのICでMC1496/uPC1037H/AN612と言った汎用ICがありますが、 これ等でも十分なのですが私も以前、良く使っていました。自作する時に全体のレベル配分として、変調器まではオーディオ信号でありこの領域のレベルを上記IC等では、小さいレベルで管理せざる得ません。いつもS/Nに対して非常に気を使いチョットやり難いと言う思いがあります、又市場在庫のみですから入手も困難です。現行自作機に使用している変調回路はアナログSWによるもので入力信号(変調信号)を2Vpp入力しても、混変調歪は-70dB確保出来ますから楽に設計出来ます。以下はTX-Neptuneの平衡変調回路です。


回路図ファイル
本回路は、アナログSWで搬送波により変調信号を完全にスイッチングしているため、出力では高調波を発生しています。よってこのタイプは出力回路に必ず高調波を除去するためのフィルター(LPF又はBPF)を入れる必要があります。AD8402はACN動作を行うための手足となる回路です。ACN回路を無視すり場合はAD8402の入れ替えで471の固定抵抗を+5VからそれぞれR10とR11へ接続します。
調整)
@ 入力信号=OFFの状態で、OUT端子にてキャリア漏れが最小となるように、VR3とVR4を交互に調整する。
A 入力信号(変調信号)を1Vpp入力し、OUT端子にて逆サイド信号が最小となるように、VR1とVR2を交互に調整する。

逆サイド抑圧は、温度依存によりベスト調整しても数値は悪化してきます、これを最小限に防ぐ手法として、R8又はR9のラインにサーミスターを挿入して補正することも可能です。サーミスターの温度極性は決まっていますから、システムとしてどちら
の温度極性となっているかを確認して、R8側かR9側かを決める、但し、何度も繰り返し確認でサーミスターのダンピング抵抗を決めて最適な温度勾配を抽出する必要があります。神経質な人がやる作業です。

出力波形(フィルターの前) 出力波形(フィルターの後)
出力 2T信号 J1/J2搬送波波形

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