フォーク
修理ともどもいろいろとやってみようと思いまして・・・・




400時代に続いて、750でも作動不良になりました。



きっかけは、GPXのアンチダイブESCSがイカレた事でした。
2006年春からしばしば乗っていると、K100RSに比べてやけにフォークの動き方が「柔らかい」というか「腰が無い」というか
そんな感じがしてたんです。



まあ、そのときには、「K100RSに乗りなれてるから、そう感じるんだろう」と思ってたんですが、フォークガードを取り付ける際に
GPXのBBSにあったESCSの故障診断(BBSのNO.750番前後を参照のこと)をしてみました。

キーを入れてブレーキランプが点灯する状態で、フロントブレーキをかけた時のカウル内のESCSリレーの状態は


ブレーキかける→「カッ」・・・・・・・・離す→「コン」
ブレーキかける→「カッ」・・・・・・・・離す→「コン」
ブレーキかける→「カッ」・・・・・・・・離す→「コン」


とりあえずリレーは大丈夫。そうすると残りのESCSユニット(フォークの下についてる方)が一番心配&ヤバい。


そして、こんどはESCSユニットの状態を調べてみると、

ブレーキかける→「  」・・・・・・・・離す→「  」
ブレーキかける→「  」・・・・・・・・離す→「  」
ブレーキかける→「  」・・・・・・・・離す→「  」

・・・・・・やはりこれが犯人か。
これが死んでるせいで、フォークが必要以上に動いて柔らかさを感じさせているようです。
やはり、車検のときに交換すればよかったか。・・・・・・部品が無かったけど。



個人的な好奇心でユニットを分解したい気持ちはありますが、GPX20周年イベント前にバラして元に戻らなくなる可能性
(ユニットのオイル漏れとかの可能性)を考えると、そういうことはしたくない。
今はなるべく「波風立てずに過ごすのが吉」じゃないでしょうか?
それに分解するのは、帰ってきてからでも出来るし。



とは言え、何もせずにいるのも気分的にあまり良くないので、『現状で出来ることは何か?』をリストアップしてみました。




@純正部品を注文する
一番まっとうな方法でしょう。イカれたESCSユニットと、せっかくなのでフォークスプリングを再注文してみようかと思います。
有ればありがたいし、無かったら別の方法を模索するしかないし・・・。
正直、過大な期待はしてませんが。


A社外品を注文する
これはフォークスプリングだけのですが、世界2大サスメーカーのオーリンズとWPのGPX用フォークスプリングを注文するのも
一つの方法だと思います。
@の注文で純正が無い(まず無いだろう)とすれば、今後純正フォークスプリングが手に入る可能性は限りなくゼロに近いと
思われるので、それならば社外品スプリングで対応するしかないでしょう。
それに、今現状のフォークスプリングもそんなにいい感触ではないので、早いとこ交換したいのも理由の一つです。
昔の話ですが、純正の新品に取り替えたときの感触がかなりいい感じだったんで、スプリングの交換にはかなり期待してます。


B他車用部品の流用
こんどはESCSユニットの話です。これが無かった場合にはどうするか?
オーリンズとかWPのフォークスプリングの説明書に、「ESCS機構は使用せずに装着してください」なんて一文があれば
どうでもいい事なんですが、多分ESCSを使うことを前提にして設計してあると思うんです。
そうすると、何とかしてその代用品を考えないといけないわけです。
で、思いついたのが、フロント16インチ時代のGPZ900RとかGPZ1000RXとかのフォークに採用してたブレーキ油圧感知式の
アンチダイブユニット。あれに社外品で売ってたりするアンチダイブキャンセラーを組み合わせてGPXのフォークに
取り付けられるんじゃないだろうか?
同じ会社で同じ時代のバイクだから、そんな流用もチャレンジする価値はあると思います。


C他社用部品の流用
さらに飛躍するESCSユニットの流用企画
いろんな雑誌とかで調べると、ESCSユニットと似たヤツを使ってるバイクがあるんですよ。スズキのGSX−R750とか1100。
あれの初期型のフォークにESCSとソックリなNEASって呼称のユニットを使ってるんです。
まあ、調べれば調べるほどソックリなこの2つ。写真で見る限りは何とかいけそうなんで、これも取り寄せて取り付けられるか
チャレンジしてみようと画策するわけです。
あくまでも希望的観測ですが、ESCSユニットを採用したGPX750/400R、および最終型のGPZ400Rと、NEASユニットを
採用したGSX−Rシリーズ(750と1100)の生産台数を比較したときに、どう贔屓目に見てもGSX−Rの方が数が多いと思うんです。
それに、ESCSは一台につき一個装着ですが、NEASは一台に二個付いてるんです(左右のフォークに付いてる)。
ということは、今までに作られた数≒在庫で残ってる数もNEASユニットの方が多いんじゃないか?
あくまでも希望的観測ですが

もしかしたら、NEASの前に採用してたPDFってアンチダイブユニットも使えるかもしれない。
取り付け寸法の問題とか、作動特性の違いとかいろいろ不安材料もありますが、これもやってみる価値があるんじゃないかと
思います。



やりたい順番では、@→A→C→Bですね。
CとBはネタとしてどっちが面白そうかってところが判断基準になってます。まあ、この2つは予算とかを見ながらの計画です。



2006年6月4日
早速バイク屋に行って、@とAの注文をしてきました。
純正と社外品とどっちが入荷が早いか?そもそも入荷するのか?前途多難のが簡単に想像出来ます。
それぞれが入荷しだい連絡を入れてもらうようにしてあるので、その都度その報告をしたいと計画してます。


さて、この中で一番最初に手に入るのはどれか?




2006年10月1日
前回注文してから4ヶ月。バイク屋の方からはまだ連絡がありません。
けれども、今日は追加注文をしに久々に行ってみました。(ハーレー屋にBMWで乗り付ける私って)

その追加注文するのは、これ。


まずは、「43017−1067」の方。これは上でも注文したESCSユニット(バルブコンプ)です。
以前GPXのBBSでsheetsさんに教えてもらったGPX400R用のESCSユニットを注文してみました。
ただ、もしかしたらカワサキの受付の方で
「GPXなんてバイク、ウチのバイクにあったっけ?」
なんて言われても困るんで、有名なGPZ名義で注文してみました。

で、下のがCのネタ。
確か上がNEASで、下がPDFだったかな? いつものように6文字削除で調べて判明した部品番号です。
これも注文してみようと思いまして、ついでに書いてみました。

これを注文する際に、前に注文した部品についての進行状況を聞いてみたら・・・・・・・・
フォークスプリングとESCSユニットの方は全滅。やっぱり部品の在庫がありませんでした。
社外品のオーリンズとホワイトパワーのフォークスプリングの方は、ホワイトパワーのみ買えそうです。
バイク屋によると、オーリンズのは「その車種用(つまりGPX用)の設定がありません」と問合せ先に言われたそうです。
ホワイトパワーの方はまだ注文できるそうなんで、取り寄せてもらうことにしました。
ホワイトパワーの在庫があれば、さっさと取り寄せてもらってもよかったんですが、まあいいでしょう。




参考写真

     
資料にしてる雑誌から、ESCSとNEASの説明図
両者とも形だけでなく図面も同じようになってます。
このころからカワサキとスズキで業務提携してたんでしょうかね。
(もっとも、スズキは試作室にZ1エンジンを持ち込んでGSを作ってたみたいだし、そのころからか?)




2006年10月8日
先週頼んだ部品についての連絡がありました。今度は早すぎるくらいのレスポンス。
「43017−1067」はやっぱりありませんでした。GPX関連の部品はことごとく欠品みたいです。
やっぱり「43017−1066」と「43017−1067」って同じ部品じゃないの?

一方のスズキの部品の方は、両方とも「在庫あり」で注文したとのこと。この時点で、両車(GPXとGSX−R)の扱いが違います。
やっぱり人気のある車種の部品って、在庫が豊富なんだろうか?

残りのホワイトパワーのスプリングは、「注文先の担当者が2週間くらい不在で、担当者が帰ってきてからの注文になります」
とのことですが、こちらも一応進行中です。
向こうの担当者は何処へ行ってしまったんでしょう。オランダまで買い付けにでも行ってるのかな?




2006年10月29日
仕事が早く終わった日に、GPXを引っ張り出してバイク屋へ行ってきました。何故なら、スズキの部品が入荷したから。


これがスズキの「使えそうな」部品
上がPDFで下がNEAS

まだ袋から出してませんが、パッと見た目ではNEASはすんなりGPXのフォークに付きそうです。取り付け寸法とか同じに見えます。
PDFの方がオイル通路の部分が違う(上下寸法が離れてる)ように見えます。
しかし、NEASのはコネクターの形状が全く違うみたい。これがネックです。




2006年11月12日
それでは、シミジミと寸法の確認作業をして見ましょう。
本当は取り出してやるべきなんでしょうが、作動テストしたらしく非常にオイリーなんで、触りたくない。
袋の上からの計測ですが、まあいいでしょう。


まずは、PDFから。

     
左右の取り付けボルト穴間寸法は38mm。
上下のオイル通路寸法は30mmってところ。


そして、NEASは。

     
左右取り付けボルト穴間は35mm。
上下オイル通路寸法は25mm。



NEASだけですが、フォークとの取り付け面よりユニット部が約7mmほど出っ張ってます。
目測ですが、GPXの取り付け部とは干渉せずに取り付けられそうです。
PDFは出っ張りナシ。
(赤く見えるのはパッキンの一部。)



PDFとNEASそれぞれのオイル通路のゴムパッキンが入るところの寸法は18mm。
これはESCSのゴムパッキン「670B2014」が入ると思う。あれも18mmだし。


こうやって寸法を測ると、ほぼPDFは使えなさそう。
ESCSの部分と比べると(ESCSの取り付け方と比べると)、左右・上下寸法とも大きすぎるように見える。
あれを使ってたGSX−R750のフォークの寸法って、41mmだっけ?
てっきりGSXカタナ(3型)とかRG−γ400とかにも同じPDFを使っていたから38mmかと思ってたけど、違うんだ?
※ RG−γのフォーク寸法はGPXと同じ38mm。
それとも、もしかしたら別部品なのか?

一方のNEASはユニット部分だけの取り付けは、いわゆるポン付けでいけそう。
左右の取り付けボルト寸法の35mmってのはESCSと同じみたいだし、同じくオイル通路寸法も上の図面から想像すると同じ
・・・・・・・・・じゃないかなぁ?
誰かチャンとしたESCSの寸法を知ってる方いませんか?




そのNEASの一番の問題なのが、電気のコネクターの部分。

     
こんなヤツ。

前に見たESCSのコネクター部とは似ても似つかない。
まあ、この部分は適当な部分で配線を切ってESCSのコネクター(から適当な部分で切った配線)を繋いじゃえばいいでしょ。
電圧とか電流関係も多分そんなに違わないだろう。まあ、取り付け前の作動テストは必要ですけどね。




そして、フォーク2へ続く。