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テープレコダーの電気回路をやさしく解説しています。 質問・要望は  koukouisao@yahoo.co.jp
(5)テスターの構造と使い方
   (a)メーターの構造(機械式の物)
            
     磁石の中央に左図のようなコイルを設け、この中心を軸受けで支え、細いスプ
リングで左に指針が位置する様にしている。、
コイルに電流を流すと電磁石となり、左図に示すS極N極となり指針は⇒の方向に
回転する。
細い渦巻き状のスプリングで⇒と反対の方向に回転させようとしているので、
コイルに流した電流の大きさにより指針の位置が決まる。
(電流が大きい程右に針が振れる)
 
  (b)オーム計(抵抗計)としてのテスター
     赤黒テスター棒をショートさせて、0Ω
調整(メーターが右一杯に振れる様に)
する。赤黒棒に抵抗を接続するとショート
した時に比べて(電流が減るので)振れ
が少なくなる。接続する抵抗が大きい
程振れが少なくなる。
振れる針の位置に抵抗値の目盛を付
けておけば接続された抵抗値を計測
出来る。
*テスターのΩ計の場合、黒−
の方に電池+が出ている。従って
抵抗を計るとき、電流は黒→赤へと流れる。

 (c)電流計としてのテスター

    
計測のため回路を切断して間にテスターを接続します。この接続により回路の電流値が変化してしまう。
この影響を無視出来る様にする為にはテスターの内部抵抗(メーターの抵抗と抵抗 r (分流抵抗)の
並列合成抵抗)が計測する回路の抵抗 R に比べて無視できる程度に小さいことが必要となります。
計測する時はテスター接続による回路の電流の変化を考慮することが重要です。
抵抗 r (分流抵抗)をメーターの内部抵抗の1/9の値にすれば、Rを流れる電流の1/10がメーター
の中を流れることになり、メーターが右一杯に振れる電流は r が無い時の10倍となり、電流計の測定
範囲を広げることができます。又 r により電流計としての内部抵抗を下げることにもなります。

 (d)電圧計としてのテスター

    
計測したい2点箇所にテスターを接続します。この接続により回路の電圧値が変化してしまう。
この影響を無視出来る様にする為にはテスターの内部抵抗(メーターの抵抗と抵抗 r の直列合成抵抗)が計測する回路の抵抗 R に比べて無視できる程度に大きいことが必要となります。
計測する時はテスター接続による回路の電圧の変化を考慮することが重要です。
抵抗 r をメーターの内部抵抗の9倍の値にすれば、赤黒棒の両端の電圧の1/10がメーターの両端
にかかることになり、メーターが右一杯に振れる電圧は r が無い時の10倍となり、電圧計の測定
範囲を広げることができます。又 r により電圧計としての内部抵抗を上げることにもなります。
 
 
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