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テープレコダーの電気回路をやさしく解説しています。 質問・要望は  koukouisao@yahoo.co.jp
(4)コイル
   銅線を巻いたものをコイルと呼ぶことは前に述べたがこのコイルの性質を調べてみよう。
      @コイルに電気を流すと電磁石になる。
      Aコイルの前で磁石が動くとコイル両端に電圧が発生する。
      
     +−を繰り返す信号をコイル両端に加えるとコイルは電磁石になるが、
この電磁石は電源が+−を繰り返すので上がS極になったりN極になっ
たりする。S極になったりN極になったりするということはAで述べたコイル
の前で磁石が動いたのと同じことになり、コイルの両端に電圧が発生します。
この発生する電圧はコイルに加えている電圧に逆らう(逆向き)もので
逆起電圧と呼ばれています。 
      この逆起電圧は発電ランプの説明で述べたのと同じで加える信号の周波数が大きければ大きいほど
      大きくなります。
      逆起電圧は加えられた電圧に逆らうもので、これが大きい程コイルに流れる電流が少なくなる。
      Aの発生電圧はS→Nの変化する速度が大きい程おおきくなる。
    
a点では電流の山の上にあり、変化の度合いは上り坂から、下り坂
への途中で変化零の時点となり、電圧は零となります。
b点が最も下りの急なところとなり、電圧は最もマイナスになる。
c点は下りから上りへの途中で変化零の点。
d点は最も上りの急なところで電圧は最もプラスになります。
 

      上図のようにコイルを流れる電流と電圧の関係は
          @ 電圧に比べて電流が1/4周期だけ遅れる。
          A 周波数が高ければ高いほどコイルのインピーダンスは大きくなる。
      もう少し詳しく電圧と電流の関係を考えてみよう。
      発生する逆起電圧は電流の変化する早さに比例するので、左下図の様な場合の逆電圧を考えてみると
    
a点での変化速度は右図のX点の速度であり
Iの繰り返し周期(周波数)がf(Hz)とすれば、
右図で円周上の点は1秒間にf回まわり、1秒
間に2πI f だけ移動していることになり、
これがX点の←の方向から見た点の速度で
あり、又 a点での変化速度である。 

      電圧は変化速度に比例するので
      
         V (電圧) = 2πI f × L

      Lはコイルの巻き方、コイルの芯となるものの材料等により定まる比例定数。
      この式をオームの法則と比較してみると R に相当するものは2π f L でありコンデンサーの時と同様に
      コイルのインピーダンスと呼び、単位はΩである。
      コイルのインピーダンスは周波数は高ければ高いほどインピーダンスが大きくなる。
      
      抵抗、コンデンサー、コイルを比較してみると

                      抵 抗       コンデンサー      コイル
      
      (インピーダンス)     R        1/2π f C       2π f L
      
      (  位  相  ) 電圧・電流同相  1/4周期電流進む  1/4周期電流遅れる
      




     
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