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テープレコダーの電気回路をやさしく解説しています。 質問・要望は  koukouisao@yahoo.co.jp
(9)歪率計の原理
  
   単一周波数を入力にして増幅器がどれだけ忠実に信号を大きく出来ているかを測る事ができる。
   (単一周波数とは1つの周波数だけでできている信号)

   単一周波数の信号が何らかの原因で歪んだとすると、その歪みの成分は必ず元の信号の周波数の整数
   倍の周波数の合成として表すことができる。
   
   入力信号の周波数をf0とすると
    
  2f0、3f0・・・の成分は歪みの成分である。
 上記の内容から歪みを測るにはf0成分のみを取り除き、その他の成分をバルボルで測ればよい。
    
 フィルターはf0を自由に可変でき,測定する時に入力の周波数に合わせることができる。
 歪を%で示すには最初にフィルター無しの状態でバルボルの値を読み(A ボルト)、
 次にフィルターを入れf0を無くした残りの値を読む(B ボルト)。

     歪率は
           B/A x 100(%)

 レベル比較の無用な自動歪率計の中には、上述のようなf0だけを取り除くようなフィルターではないものもあります。
 400HZ 測定時は400Hz以下は通過出来なくて、800Hz以上は通過するハイパスフィルタを使用 
 1KHZ 測定時は1KHz以下は通過出来なくて、2KHz以上は通過するハイパスフィルタを使用する。
 この様なフィルター特性でも歪を測ることが出来ることは上の説明で理解できる思います。       
    
 

        
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