船舶局等の適正運用に関する励行指針について

以下、郵政省による文書を抜粋し、参考に紹介いたします。

 船舶の航行の安全の確保と人命、財産の保全にとって、船舶局等の適正な運用は欠<ことのできないものです。船舶局等こ従事している皆さんは、日頃から電波法令の定めに従って運用に当たっておられることと思いますが、多数の尊い人命が犠牲となった潜水艦「なだしお」と遊漁船「第一富士丸」の衝突事故の重大性にかんがみ、次のとおり「船舶局等の適正運用に関する励行指針」を決定しました。今後とも、船舶の安全な航行を確保するために本指針に従った適正な運用をお願いします。

船舶局等の適正運用に関する励行指針

1  船舶局の無線従事者は、次の事項を励行すること。
(1) 航海の開始前
次の事項を確認するとともに、必要な場合は船舶の責任者にその結果を報告すること。
無線設備が完全に作動できる状態にあること。
無線設備の電源用電池が十分充電されていること。
無線室の時計が正確であること。
(2) 航海中
次の事項を確実に行うとともに、必要な場合は船舶の責任者にその結果を報告すること。
無線設備は常に完全な作動ができるよう維持すること。
無線設備の保守は計画的に行い、定期的に機能試験を実施すること。
無線設備の機能に異常を認めた揚含は、その事実、原因及び修理の内容を記録、保管してお<こと。
新しい船位を定期的に入手するとともに、可能な限り付近にある船舶の名称、呼出符号等を無線業務日誌等こ記録すること。
安全のための情報はできる眼り他船にも提供すること。
定期的な気象通報又は航行警報は受信後直ちに船橋の責任者に通知すること。
(3) 船舶が非常の場合
船舶が非常の事態に遭遇した時に的確な操作ができるよう、次の事項を行うこと。
遭難通信、緊急通信及び安全通信等を迅速かつ的確に実施するため、これらの通信方法に精通しておくこと。
遭難周波数の聴守は、確実に聴守できる方法により、できる限り航海中続けること。
船舶局を運用していないときは、運用開始後即時に対応できるよう遭難周波数に同調させておくこと。
船舶か非常の際に使用する無線毀備について、関係乗組員にその取扱方法等を実地に説明してお<こと。
海岸局の無線従事者は、次の事項を励行すること。
(1) 遭難周波数の聴守をできる限り行うこと。
(2) 無線設備は常に完全な作動ができるように維持すること。
(3) 気象警報専船舶の航行に必要な情報を入手できる体制を確保するとともに周波放送の充実を図ること。
(4) 緊急事態に対応するため、捜索救助機関等との間で迅速な連絡ができる体制を整えてお<こと。
 

以 上

国際VHF無線電話の正しい運用のために

1W漁業局のために


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