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20日(日)バスチーユへ行く

 今日はバスチーユ方面へ出かける日。バスチーユ・オペラで「白鳥の湖」を見るのが最大目的。併せてバスチーユ地区にある書店3件を回るのが今日の予定。
 Chatelet駅から1号線でBastille駅へ。この駅だけ何故か地上だったりする。正確には地上ではなく川縁というか…、うーん、説明しづらいのだけど外にでるのであります(そんないい加減な…)。そしてホームの壁にはフランス革命の市民と思われる、民衆の絵が描かれている。シトワイヤン!なんてつい言ってしまったりするべるばら好きだった。駅から出ると、バスチーユ広場が。オスカル様が死んだ場所だ、とここでもつい…。

 さてまずは書店巡り。地図を片手に歩き出す。どうして書店かと言うと、フランスにどのくらい日本の漫画が浸透しているかってのを見てみたかったからだったりする。バスチーユ辺りには、そういった漫画を扱った書店が集まっている地帯で、フランスの漫画おたくとはどんなものぞや、と日本の漫画おたくの私としては非常に興味があった。が、どの本屋も休みじゃないか〜! 3軒とも全滅! 確かに日曜日は休みが多いって、デパートも休みだってガイドブックには書いてあったけど、でも、オタクな書店も休みなのか〜。そんなことでは甘いぞ。日曜日に営業しなかったら、地方の人はどうするんだー、地方のおたくがかわいそうだ…(怒りのあまり訳の解らないことを考え出す)。
 バレエを見るのの次くらいに、書店巡りを楽しみにしていた私としては、ここでかなり脱力。でも、このあとお楽しみの「白鳥の湖」があるから…。と気を取りなおしてバスチーユへ戻る。しかし、大幅に予定が狂ってしまった。書店が休みだった為に時間が余り過ぎなのである。さてどうしたものか。ふとカルネを数えてみれば2枚余っている。そうだ調度いいや、時間つぶしに地下鉄に乗ろう。山手線のように一回りって訳にはいかないけれど、適当な駅で折り返してくれば、1時間くらい時間もつぶせるぞ、と言う訳で再び1号線に乗りに駅へ戻る。
 日曜日の地下鉄は、特に1号線は多いとのこと(観光名所を結んでいる為か)だけど、車内まで音楽を演奏する人が乗って来たりする。気持ちに余裕がある時はのんびり聞いていられるけれど、狭い車中での演奏は結構苦痛だったりする。やはり車内は止めて欲しい。
バスチーユオペラ座の看板







バスチーユオペラ座正面の大看板
下の階段は柵がしてあって登れないように
なっていました。
若者が座りこむから?
 さて地下から上がってみると、既にバスチーユオペラ前には当日券を求めて行列ができている。私達も急いで並ばなくては。しかしこのまま並んでしまって公演に突入しては、あまりにお腹が空くと思い、ちょうど近くの広場に出ていたクレープの屋台でヌテラクリーム入りクレープ(激甘)を買って食べる。
 当日券の行列は20・30人くらいだろうか。結構並んでいるなぁ、と一抹の不安を抱きつつ最後尾へ。
 だらだら待っている内に当日券発売時間になった。なかなか列が進まないのはなぜ? チケット売っているんじゃないの? でも他の人もずっと並んでいるし、こんな大きい会場で満席なんてないよね〜、とまだ私達は思っていた。刻々とせまる開演時間。うーん、なんかちっとも列が動かないんですけど…。劇場のお兄さんが列に向かって何か言っている、でもフランス語判らないし。他の人も並んでいるからとりあえずこのまま並ぶしかない。さすがに不安になってきた私達。なんかやばいかも〜。あぁー開演時間だよ。やっぱりチケットないのかなぁ、と思っていると先程のお兄さんが再び回って来て言った。
 「コンプレー!」
前の晩にガイドブックで読んで覚えた単語がこんなところで役に立つとは(涙)。 さすがにこの一声で列に並んでいた人達もばらばらと帰り始めた。列がほとんど動かなかったところを見ると、当日券を買えた人は10人もいないのじゃないかと思われる。 
 パリのバレエ人気を侮っていた。バスチーユオペラ座も満席になってしまうんだ…。なんというか、まぁ、これはこれで滅多にない経験をさせてもらったというところか。

 力の抜けきった日曜日の夕食は、ホテル近くのケンタッキーフライドチキンでお持ち帰り。することも無いのでホテルへ帰ってさっさと寝るだー。

… 2002/12/15 … しずか

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