NSX 製作記3

 

2006.08.21(月曜日)

ドアのヒンジを固定してとりあえず調整してみました。

開閉するとこんな感じ。なかなか良い具合になりました。

机上のちらかり具合が格闘の形跡が伺えます。

後ろ側から。

色々と戸惑いましたがなんとか形になりました。

今後、この位置を基準にすり合わせ・ちり合わせをしていきたいと思います。

今回のヒンジはボディーを外した状態でもドアの加工・位置合わせが出来るので、内張りの加工はしやすそうです。

それにしてもボディーが無いと不自然ですね。

続いてはいよいよ内装の加工へと進めていきたいと思います。

バスタブ式内装を一度シャシーから外して切り落とした部分を塞ぎます。

まずは0.3ミリの透明プラ板で型紙を作ります。今後はこの型紙を基準に両側のプラ板を切り出していきます。

先程作成した型紙を基準に両側のプラ板を切り出す為のガイドラインをなぞります。使用するプラ板は1ミリのプラ板です。

全てをカッターで切り出すのは時間がかかるので、ハサミで大雑把に切り抜きました。その後、ラインに沿ってヤスリを当て、内装に合うように調整します。

プラ板1枚だと厚みが足りないので3枚重ねました。

プラ板とプラ板の間には瞬間接着剤を使用して接着しています。

何度も何度も合わせて確認し、やっと丁度良い厚さに仕上がりました。

隙間もほとんど無くなりました。

隙間が無くなったと言っても、合わせ目ラインが出てしまうので瞬間接着パテ、アルテコを盛って養生します。

少し盛り過ぎちゃいましたが、乾燥してからヤスリを当ててフラットにしたいと思います。

 

 

2006.08.29(火曜日)

今回からドアの加工へと進めていきたいと思います。

まずはウインドウの切り離しから。余分な箇所はエッチングソーを使って切り落とします。一気に短く切り落とすのではなく、少々余裕を持って切り離し、大きさを調整します。

なお、大きすぎる部分は削らないといけませんが、ヤスリで削っては時間がかかりますし手元が狂うと修正が非常に難しくなります。そこで便利なのがデザインナイフの刃を直接当てて、エッジを効かせて削り込む方法です。慎重にやれば作業性抜群。しかも、研磨面は白くならず透明のままです。デザインナイフも手元が狂うと修正できませんのでとにかく慎重に行います。

ドアのウインドウを何度も仮組みし大きさを調整しある程度良い感じに仕上がりました。

続いては前回瞬間接着パテを盛っていた内装を紙ヤスリで削り、平らにします。

さて、NSXの資料ですがだいぶ内装が見える写真も集まってきましたが、集まるのは2004年仕様の写真ばかり。どうも2004年仕様と2005年仕様とではロールケージの露出のされ方が違うみたいです。現在、非常に混乱しています。

さぁ、どうしましょうか。

一度、シャシーとドア、ウインドウを仮組みしてみました。

ウインドウの摺り合わせはだいぶ良い感じになりました。

問題は開いた隙間をどうするかです。この隙間を埋めて目立たなくするのは非常に難しそうです。

現段階では放っておきます。ドアの内張を製作してボディーと内装の接合部を製作した後に修正したいと思います。

キットのままのドアだと意外と厚みがあるので削り込むことにします。

俗に言う薄々攻撃です。と言っても、強度のことを考えてドアが一番目立つ端だけをほどほどに薄くします。

作業後はこんな感じ。写真では均等の厚さに見えませんが、だいたい同じくらいになるように削りました。

次回はドアの内張を作っていきたいと思います。ただ、資料となる写真がほとんど無いので最悪、プラ板だけを貼って厚みを出すくらいにとどめようかと思います。

今回の目的は”作り込むこと”ではなく”ドアを開閉をさせること”、なので気楽に進めていきたいと思います。(妥協することにしました)

 

 

2006.08.31(木曜日)

Aピラーはウインドウを固定することで強度を増したましたが、今度は写真のこの部分の補強を行いたいと思います。

厚さは一番細いところで約0.5ミリ。ちょっとでも力を入れようものなら簡単に折れてしまいます。プラ板を貼って厚さを増し、強度を確保しようと思いますが問題もあります。

その問題とはあんまり厚くしてしまうと、タイヤの蛇角がほとんど無くなってしまうことです。

写真は完成させたレイブリックですが、普通に組み上げてもボディーと干渉して蛇角の切れ味は悪いです。そこへ来て厚みを増すとほとんど蛇角をきることが出来なくなってしまいます。

強度を優先させるので、ここは蛇角を犠牲にすることにします。

1ミリのプラ板を10×30ミリくらいの大きさにカットし、ボディーの形状に合わせて調整します。

そして瞬間接着剤を多めに付けて固定。

これで強度的には増しました。厚さも培以上になったことが分かります。

更に強度を増す為に隙間に瞬間接着パテを盛っておきます。この瞬間接着パテ、アルテコは濃度も調整でき、乾燥も早いのでちょっとした穴埋めや強度を増すときにはもってこいです。ただ、細かい気泡が入ってしまうのが難点です。

パテが乾いてからヤスリで形状を整えたいと思います。

続いてはドアの加工。

ウインドウとの固定をどうしようか色々と悩みましたがクリアーパーツをはめ込み式にすることに決定しました。

まずはウインドウパーツを固定しながらどこでストッパーを付けて良いか吟味し、1ミリの角プラ棒を瞬間接着剤で固定します。このプラ棒がウインドウパーツの固定される箇所になります。

それにしてもほとんど糊代が有りません。タミヤの設計は非常に緻密に計算されているのでこういった現象が起こってしまいます。もともと開閉する為に設計されていませんからね。

続いては内張りをどのように製作するかですが、あまり資料が無いのでこんな感じだろうと想像で作ることにしました。実車にこだわると手が進まないので。

ドアは2枚あり左右対称に作らなければならないので、まずは型紙の製作から。

透明プラ板の平らな部分をドアとウインドウの境界線に合わせ、そこから内張りの形となる部分をマジックでなぞっていきます。写真では撮影角度の関係で型紙のラインがおかしく見えていますが、だいたいこんな感じで良いでしょう。

あとはこの型紙を基準に左右の内張りを製作していきたいと思います。

 

 

2006.09.05(火曜日)

少しずつではありますが作業を進めます。

まずは先日パテ盛りをしていた箇所を#400のペーパーで整えます。

うっすらと境界線が見えますが、この部分がプラ板を継ぎ足したところです。

強度的には強くなったので、ここでドアの可動部で干渉する場所を削り込んでいきます。

ラインを引いた部分はキットのままの厚さです。ここを外側は残しつつ内側を削り込みます。

内側を削り込んであげることで稼働半径で干渉する部分が無くなりました。

コンマ何ミリの調整ですが干渉することなく良い感じに仕上げることが出来ました。

しかし、塗料の厚みを考えるとこれで大丈夫か?心配です。

続いてはいよいよドアの内張りの製作に入ります。

前回、透明プラ板で型を作っておきましたので、これを元に1ミリ厚のプラ板で左右対称の内張りを切り出していきます。

ちなみに1ミリくらいのプラ板でしたら普通にハサミを使ってカットしても大丈夫です。ただ切れ味は悪くなるのでプラ板用のハサミを用意しておいた方が良いでしょう。私は100均ショップのハサミを使っています。

型を切り出して、#400のペーパーで縁を整え、仮組みしてみました。

ところが、プラ板が厚すぎたせいかこのままだとヒンジ側が内装の内張りとぶつかり、これ以上閉めることが出来ません。

それでは、プラ板の厚さを0.5ミリの物にしてみました。

そうすると今度はきちんと閉めることが出来ました。

しかし、0.5ミリのプラ板だと薄すぎて加工がしづらいんですよね。貧弱ですし。

さて、この後どのようにして内張りの縁を作りましょうか。エポキシパテで造形しましょうか、プラ板にR(アール)を付けて加工しましょうか。どちらにしても大変な作業です。

 

 

2006.09.07(木曜日)

今日はドアの内張りを製作します。

色々とどのように製作しようかと迷いましたが、何とか目処が立ちました。

まずはドアとウインドウとの接合部から。

ここは軽くRが着いているのでこのままだと隙間が目立ちます。

ここに1ミリの角プラ棒と光硬化パテを使って隙間を埋めていきます。

光硬化パテは蛍光灯に近づけて光を当てると数分で硬化し、作業できるので優れものです。

だいたい隙間無く埋めることが出来ました。

続いては内張り周辺の工作。

これをどう作ろうか非常に悩みました。というのも、ドアのラインが凸凹しているからです。とりあえず内張りの底面から作ることにします。

仮組みした結果ドアと内張りの厚さは5ミリがベストと判明しましたので3ミリの角プラ棒と2ミリの角プラ棒を合わせて底面を作成しました。接着にはもちろん、瞬間接着剤を使用しています。

このままではプラ棒の合わせ目が気になりますので瞬間接着パテを使用し、隙間を埋めていきます。

これくらいの隙間を埋めるにはラッカーパテやポリエステルパテでも良いのですが作業性を考えて瞬間接着パテを使用しました。これなら数分で作業できます。

底面をヤスリで整えて、次は両サイドの製作です。

このRの部分が非常に悩みました。

で、まずは3ミリの角プラ棒を適当な大きさに切って瞬間接着剤で固定します。ここにエポキシパテ速硬化タイプを盛りつけて製作します。

エポキシパテを選んだ理由はヒケが起きないこと、丈夫で研削に優れていること、厚盛りに向いていることです。他の種類のパテを使うと、研削中に欠けたり、割れたり、剥がれたりします。

エポキシパテは、2色のパテを練り合わせて使うパテです。

この2色を混ぜ合わせることによって硬化が始まるわけです。

寝るときは水を十分付けて混ぜ合わせます。水を使わないと手がべとべとになってうまく練り合わせることが出来ません。

また十分柔らかくなるように混ぜ合わせます。練り方が足りないと硬くて造形しづらくなります。逆に硬い方がいい人はあまり水を付けない方が良いでしょう。

色が均一になればOKでしょう。ちなみに、水の中に入れておくと1時間くらいは硬化を遅らせることが出来ます。

先程の3ミリの角プラ棒の上にパテを盛りつけます。

若干多めに盛るのは言うまでもありません。

後で足りなかったなんて事になったらまたパテを盛らなくてはいけませんからね。

そしてドアに今パテを盛った内張りのパーツを一気に押しつけます。

こうすることによって、ドアの凸凹にもピッタリとフィットするというわけです。

作業性を考えて、内張りはとりあえずはずします。剥がすときは粘着力でドアの方にくっついてしまうので、ドアの方にも水を付けておくと剥がれやすくなります。なるべく形が崩れないように慎重に剥がします。

この後、一晩寝かせることにします。速硬化タイプとは言え、最低6時間は常温で放置しなければ完全に硬化しません。

さて、余ったエポキシパテは別々の袋に入れてジップロックの付いた袋に入れて保存します。

2つのパテを一緒に保存さえしなければ硬化しませんのでこのように保存しておくと良いでしょう。

 

 

2006.09.08(金曜日)

昨日盛っておいたパテが完全に硬化しましたので、研削作業を行います。

この作業、意外と大変であっさりと次の工程に進めるかと思いきや時間がかかりました。

余分なところをカッターで少しずつ切り落とし、あとは#400のペーパー、金ヤスリ等を駆使して形を整えていきます。

エポキシパテは、こういった造形には向いており、欠けたりしないので非常に良いです。ただ削るには時間がかかりますが。

だいたい形になったのでドアに固定して仮組みします。

合わなければヤスリを当てて調整します。

何とかフィットさせることが出来ました。

ドアは2枚あるので3時間以上を費やしての作業です。

今度はボディーに合わせての仮組みです。

良い感じになってきました。

ところがドアを閉めてみると・・・

上手くしまりません。

問題発生です。

どうやら内装とドアが干渉し、厚みでドアがピッタリ閉まらなくなったみたいです。

仮組みした時も干渉があったので内張りのプラ板を1ミリから0.5ミリに変更したのですが、実際はまだ厚かったみたいです。

ピッタリ閉まらなければ意味がないので、明日以降も閉まるように微調整をしていきたいと思います。

また余計な時間がかかりそうです。