第128号 2025/1/1発行
お念仏は、如来の呼びかけ
新年あけましておめでとうございます
迎えた年がどんな年になるのか楽しみです。昨年は、一日から能登での大震災があったり、同じようなところで土砂災害があり、びっくりし心痛くなっていますが、本年は、心がときめくような歩みをしたいものです。
聞光寺は、中越沖地震によって本堂が倒壊してしまいましたが、今は、ご門徒さんが皆で力を合わせて復興し、りっぱな本堂がたちました。その本堂の復興するにあたっての会議の時のおばあちゃんの言葉を思い出します。そのおばあちゃん(先代坊守)の七回忌法要を昨年11月に、家族親戚で厳修いたしました。久しぶりにたくさんの人が集まり、賑やかな時間を過ごせた会でした。七回忌というと六年たったということですから、葬儀の時とは大分違った顔ぶれになっており、亡くなられていたり、身体の自由が利かず出席できない方がおられる反面、おばあちゃんを知らない小さな子供たちが多くなり、六年というのは長い時間であることをしみじみ感じられました。
長い間、新型コロナ感染で会うことができなかったため、よけいに懐かしい思いと、新しい出会いの空気感が新鮮に感じられるからでしょうか。
法要を厳修するにあたって、前記のおばあちゃんの言葉が強く思い出されてきました。中越沖地震から一年ほどたっての定例の世話方総会で、聞光寺の今後を考えていた時に、責任役員であった前坊守のおばあちゃんが、「私は50年以上聞光寺で一生懸命勤めてきました。私のお葬式は、聞光寺本堂で出していただきたいと思っています。聞光寺本堂の再建をおねがいします。」と力なく、庫裡の柱にすがりながら言われたことを・・・。そのようなことなどあって、聞光寺本堂が再建される方向に進み、ご門徒さんのおかげで現在の本堂ができました。有難うございました。
自分の家で、自身の最期を迎えることが、最後の些細な願いであるけれど、その些細な願いがかなわなくなっている現代を、見つめなおさなければ安心できない自分がいることを感じます。二〜三十年ほど前は、自分の家で最期を迎えたいと思っていたが、二十年前頃は、家へ帰ってきて家から出棺してほしいと変わってゆきました。
今は、施設に入ったり、病院に入院したりしていて、最期は葬儀社の葬儀場へ行き、当日までそこで安置される人が多くなりました。葬儀は故人との最後別れではなく、一緒にその時代を生きた参詣者たちが、ご縁の深かった故人を通して、参詣者自身に確実に起きてくる事実を、しっかりと受け止める場所でもあるのです。
そうであるならば、故人のいちばん喜ぶ形での最後にしてあげることが、私たちの最期の仕事ではないでしょうか。自身が本来願っている願い、多くの人を通し、命がけで長い時をかけ私のところまで届けられた「仏様の願い」という命のさし示す方向を常に教えられながら、気付かせられながら、歩まさせていただく新たな一歩を、踏み出す出発式が葬儀式ではないでしょうか。
聞光寺 子ども報恩講
当院 井上宗温
聞光寺子ども報恩講を10月27日(日)に開催しました。田植え、稲刈りに引き続き沢山の子ども達が参加してくださいました。いつもならもう寒くなる時期ですが、今年はストーブもなく丁度良い気候の中で開催できました。子ども達の中には、初めてお寺に来る子もいましたが、最初から走り回ったり大きな声で話していたりと元気いっぱいでした。
フルーツバスケットで大人も子どもも皆で盛り上がり、腕輪念珠作りでは、それぞれが好きな色の玉を使って、カラフルで個性的念珠が完成しました。
大事な報恩講のお勤めでは、小学生のお友達が導師をしてくれて、皆でそろって正信偈を勤めることが出来ました。皆で収穫したお米を食べよう!と待ちに待ったカレーライスでは、予想を上回る子ども達の食べっぷりで、新たに炊き上がるまで待たなければというハプニングもありました。
最期に本堂で大型紙芝居を見たのですが、それまでの騒がしさが何処へ行ったのかと思うほどに、皆が物語に集中していました。そんなこんなで、大盛況の内に聞光寺子ども報恩講を終えることが出来ました。参加してくださった皆様 、またここに送り出してくださった保護者の皆様、そして山波総代をはじめお手伝いしてくださった皆様、ありがとうございました。
来年も子ども会を続けていけたらと思っていますので、よろしくお願いします。
主な法話会
柏崎・刈羽地区で開催されている法話会等仏様のお話を聞く会は、浄土真宗の個々の寺院でたくさん開催されておりますが、新潟教区第十組(柏崎・刈羽地区)の真宗寺院全体で開催している大きな会が2回あります。
1回は、今年は3月15日(土)に厳修される報恩講があります。報恩講は、宗祖聖人の教えを頼りとして生きる者が勤行とともに自らの生きざまを見つめ返してゆく大切な集まりです。
もう1回は、6月21日(土)に開催される「仏教文化講演会」という名の講演会です。現代の問題や課題を、仏様の心と照らしあいながら、いろいろな角度から分かりやすくお話しくださる仏教入門のような聞きやすい会だと思います。
開催が近づいてきたら、ポスター等でお知らせしますので、チケットなどを近くの真宗寺院でお求めください。また、聞光寺では3ヶ月に1回(3・6・9・12月)「歎異抄」の連続講座が開催されるほかに、5月・6月の中旬には同朋法話会を開催する予定です。
尚、聞光寺講座の聴講費はお賽銭ていどです。秋には研修親睦旅行を予定しています。どの会も気楽に本堂の戸を開けてください。お待ちしています。
有縁講が賑やかになってほしい
夏の暑さで疲れている身体と心を少し休めるために、赤倉ホテルで毎年開催されている「有縁講」に参加してきました。新型コロナの感染が落ち着いてきたようで少しずつ参加者が増えてきているようなので、楽しさが膨らんできているような気がします。1泊ですが楽しさが多いだけ疲れが取れたような気がします。
以前私(住職)が引率して団体と行かなければならない時が何回かありましたが、一度として1泊2泊の全行程参加ということができなく、追いかけて行ったり、途中で帰ったりの参加でした。
今回は、人数が少なかったけれど、全行程を参加することができ、楽しく過ごさせていただきました。今年も11月の中旬になると思いますが、「有縁講」の案内を出しますので、予定していて下さい。参加者は聞光寺門徒、浄土真宗の門徒だけでなく、お友達を誘って一緒にご参加してください。多くの方と楽しく過ごしたいものです。