本堂再建

完成の慶び

ご挨拶

ありがとうございました。
「誰とも会える場所」

無量山聞光寺25世住職
井上 温成

平成19年7月16日月曜日午前10時13分に大地震(中越沖地震)が起き、聞光寺では本堂と鐘楼が倒壊しました。

あれから5年、平成24年7月1日に、御本尊様を再建されたご本堂中央の須弥壇に安置する事ができました。

お檀家のほとんどの方々が多大な被害を受けられておられる中で、本堂再建のお願いをいたしましたが、再建の了承を頂き、ご協力くださりました。有難うございました。

そして、平成25年3月23日(土)・24日(日)落慶法要を厳修する事ができました事を心から喜んでおります。

真宗の本堂は、お寺の形を作るためだけの建物ではありません。

聞法道場として煩悩具足の凡夫である私達が、娑婆を生きるにあたり、悩み・迷い・苦しみながら多くの「いのち」と共に生きて行く事が、共に朗らかに温かく賑やかに生きて行くことを応援する場所として願われて立てられたものでもあります。

そしてその願いは、国を超え人種を超え、民族をも超えているいのちそのものの願いですから、誰でも入り自分と向き合い、自分を見つめる事ができる場所でもあります。

その本堂を預かる住職として、本堂に意義と、聞光寺を大切に育ててこられたご門徒さんの心とその願いを方向として歩むように頑張りたいと思っております。

その為には、お檀家の方々をはじめ、有縁の方々からのご協力なしでは成り立たない事なのです。

これからも皆様の、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

合掌

本堂 完成にあたり

聞光寺 再建委員会
総代 内山 千一

あの震災以来1日も早い復興を願い、早くから他寺の再建工事が始まった、完成したと多く聞かれる中で、本堂の再建、総会で皆様のご理解、同意を頂き、美と伝統を考え、希望と誇りを持てる本堂、木造建築を基本に、地震に強い、火事に強い、塩害に強い、高齢者に優しい、安心してお参りの出来る合理化された本堂の再建に向け、再建委員会設置を決議頂き、檀家皆様の菩提寺に対する熱意の賜物と思い、3つの条件を満たす基本案を基に、県内外の寺院で住職、世話人様の参考意見、苦労話を聞かせて頂きました。

やろう。やらなければ。此の気力又とない再建の機会と激励も頂きました。業者選定にも過去の施工例を参考に見学で得た総意で、伝統木造寺社専門の亀山建設株式会社にお願いし、数多い提案、協議、地盤改良(此の時に松杭 当時の先人の智恵を知りました)をすることになりました。

起工式、基礎工事開始。工事も安全第一、工程表に従い進み、合理化された工場での製作、組み立、現地に運び込まれ、休日返上で進み、古式豊かな上棟式。若い職人さんの仕事のスピード、日々変わる姿に驚きました。建設委員長の土地柄、冬対応のアドバイス助かりました。

お天気にも恵まれ、工事も順調にすすみ、待望の本堂が完成。檀家の皆様に始めてのお披露目は「7月1日還座式」ご本尊様が新しい宮殿に還られる入仏式。此の仏具、欄間は改修修理、一部新調、若林仏具製作所の優秀な専門の職人にお願い出来た事は、永い聞光寺の歴史と思います。

今後、親鸞聖人の教え念仏を実践して頂く為に、安心して集える場所に皆様と共に立派な本堂を盛り立てましょう。

ありがとうございました

聞光寺 責任役員
井上 五百子

お陰様で、素晴らしい本堂が再建されました。

これもひとえに、門信徒様、有縁の皆様方が、中越沖地震によって被災されたなかにもかゝわらず、多大なご協力を賜りましたお陰様と心より感謝申し上げます。

再建委員の方々には、お忙しい中、たびたびお集まり下さいまして、慎重審議の上、亀山建設さんを、お選び下さったことに、感謝申し上げます。

日本の寺社建築の第一人者であられる、亀山建設さんに、このように美しく、そして機能美を備えた本堂を再建していたゞき、会長様はじめ職人さん方の卓越した技術と誠意の賜と感謝申し上げます。

若林佛具製作所様には、地震で、ご本尊様を筆頭に殆どの仏具や内陣の御荘厳が破壊されてしまいましたが、伝統工芸師、人間国宝の先生方の手によって、新調・再生していただき、前の本堂以上に御荘厳して下さいました。これも社長様はじめ職人さん方の熱意と誠意の賜とありがとうございました。

多勢の方々のお力により、落慶法要に遇わせていたゞき、感謝・感激でいっぱいです。

これからは、この新しい本堂を末代まで護ってゆく覚悟を、子々、孫々に伝えます。

皆様方もどうか心おきなく、いつでも御参詣下さいませ。お待ちしております。

年中行事の時のみにかゝわらず、賑やかな本堂になってほしいと願ってます。

この度は誠にありがとうございました。

合掌

お礼の言葉

聞光寺 責任役員
山ア 秀男

私は、聞光寺責任役員の山アと申します。

“無量山 清和院 聞光寺本堂 の落慶法要”を迎え一言お礼の言葉を述べさせて頂きます。

お檀家の皆様、聞光寺本堂再建委員の皆様並びに工事関係者の皆様には伝統ある木造建築による素晴らしい本堂を建てて頂き、誠にありがとうございました。

平成19年7月16日、中越沖地震で本堂・鐘楼が倒壊後、檀家様による素早い“本堂再建委員会”の立ち上げ。

委員会の検討過程で“株式会社若林佛具製作所様”“亀山建設様”と出会えたこと。

聞光寺にとって、この“人と人との出会い”があったからこそ素晴らしい本堂ができたと想っております。

新しい本堂は、最新の照明設備と音響設備が導入され、階段や洗面所も車いすが使える「人にやさしく」の発想に基づいた、本堂に仕上がっており、その心遣いに深く感謝いたします。

今後はこの素晴らしい本堂をこれまで以上に、檀家様が気軽に立ち寄れ、心のよりどころの一部になれるような処にしていきたいと思っております。落慶法要を迎えられましたことは、皆様のお力添えの賜物として深く感謝致しますと共に、今後とも変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

合掌

聞光寺再建復興に寄せて

聞光寺再建 副委員長
(総代) 大矢 良太郎

聞光寺再建事業も檀家各位のご熱意により、再建計画に基づき完成いたしました事は喜びに耐えません。

再建委員会のスタート以来、再建資金の捻出手段をはじめ、基本設計から建設に向けての業者の選定など多くのハードルをクリアし、地盤調査から基礎工事を経て、菩提寺再建工事としては、他に類を見ない立派な寺院が完工しました。

この再建事業達成には、いくつかの偶然に恵まれていると言えましょう。震災で倒壊する直前に、本堂屋根瓦の葺き替え事業を成し遂げ、檀家の皆様には大変なご負担をお掛けした直後の事であり、檀家の皆様への重なる負担に対し、住職はじめ役員には苦渋の選択を迫られたものでした。

幸いにもその後の世話方総会で、再建委員会の設置が決議され、再建への歩みを開始できたことは、檀家の皆様の菩提寺に対する暖かい熱意の賜物と思います。

聞光寺本堂再建にあたって

聞光寺再建 副委員長
(総代) 庭山 知信

5年前、中越沖地震で、大屋根を誇る聞光寺本堂は無残にも倒壊しました。 多数の檀家様も被災者であり、再建が困難の中で1年が過ぎ、各寺でも再建話しが出始めたころ、ご住職様の「再建への思い」をお聞きし、世話方総会で「建設・財務・広報」の再建組織が立ち上り組織一丸となって無駄なく・使い易く・より安く、を念頭に取り組み、立派な本堂の完成をみました。これも、檀家様や門信徒様のご支援ご協力の賜ものであり心より厚くお礼申し上げます。

工事中、周辺の方々や町内の皆様のご協力に心から感謝申し上げます。

また、岐阜の亀山建設株式会社様、京都の株式会社若林佛具製作所様、地元協力会社様の誠意と優れた匠の技が結集された「本堂で落慶法要」を迎えられることを檀家様と共に深く感謝し心から厚くお礼申し上げます。

聞光寺本堂の再建にあたって

建設委員長
新沢 勲

平成19年7月16日の新潟県中越沖地震により、当聞光寺も本堂をはじめ鐘楼も全壊すると言う甚大な被害を受けました。

地震の発生から1年10箇月を経過し、ようやく落ち着きを取り戻した平成21年5月に臨時世話人総会を開催し、本堂や鐘楼の再建について協議を行い、再建するための建設委員会を設置することとなり、その委員16名が選出されました。

本堂の再建は、建設委員会の意見として「木造欅造り一部鉄骨構造」とする事とし、面積は被災前の本堂より100uせまい500uの建物とすることに致しました。

次に建物の高さについては、ご本尊の阿弥陀様が1m余りと大きいこともあり、ご本尊と建物との釣り合いを考えて、周囲の寺院より2m程高い15mの建物を建設することになりました。また地震や火災等の安全対策や高齢者にも配慮した建物と致しました。

宮大工の経験と実績が豊富な2社に建設委員会の考え方を示して、見積と設計をお願いすることになりました。

依頼した設計図と見積について、建設委員16名で協議、検討を行い、その結果を再建常任員会に報告し、承認を得る手続きを経て、株式会社亀山建設に工事を発注することに決定いたしました。

平成22年7月29日より地盤改良工事が始まり、本堂の再建工事に着手いたしました。約700uの敷地に2.5mの深さまでセメント処理を行い、敷地全体を一枚の岩盤のようにすることにより地震に強い地盤を造るための工事であります。

このセメント処理をした地盤は、耐圧試験の結果、強度は充分に建物の重量に耐え得るものであることが報告されております。

その耐圧地盤に基礎と梁組工事を施工し、アンカーボルトにより柱にベースプレートを基礎に固定いたしました。

建築内容については、旧本堂より欅と桧の柱を14本多くし、耐震構造の壁も10箇所設け地震に強い造りに致しました。また、耐火棟(鉄骨造り)には、点検口を設け本堂の天井が点検できる構造にしておりますし、自動火災報知器と消火設備も設置してあります。

鐘楼は、旧本堂の柱を再利用いたしましたので前の建物より少し高い建造物になっております。

敷地の周りには、コンクリート製の側溝を入れ、グレーチングを敷き、排水が良くなるよう施工しております。

檀家の皆様自身も大きな被害を受けておられるにもかかわらず、金銭的なご負担をお願いいたしました事につきましては、本当に恐縮しておる所であります。

先人の知恵と技術に近代建築の技術とが調和した明るく立派な寺院建築に仕上がったものと自負しております。

本堂再建にご理解とご協力を頂きました檀家の皆様には心からお礼を申し上げる次第であります。本当にありがとうございます。

財務委員長
諸川 史俊

平成24年7月の還座式も終り、平成25年3月の落慶法要を迎えることになり、建設資金も皆様方のご協力でなんとか目標達成に向って進むことが出来、感謝申し上げます。

資金の流れとしては、若林仏具製作所様に全額の支払が終りました、残るは亀山建設様となりました。お賽銭箱は別途支払済であります。

今後でありますが、現在資金を利用して3月の落慶法要や記念誌等に要すると想っております。さらにこれから細かな支払があろうと思われますが倹約に努め、月々納入の方々や未納の方々の資金を待ちながら、建設費等の支出をして行きたいと思っております。特に未納の方々のご協力を心から感謝お願いするしだいです。

再建復興の情報発信に向けて

本堂再建委員会 広報委員会

震災の翌年、平成20年に再建に向けての情報発信を目的に広報委員会が発足しました。

情報誌は「きぼう」と命名され、平成20年12月に創刊され、平成24年7月に第11号を発行することができました。

当初の紙面は、手作りで写真を貼り付けたもので、発行部数は毎回、1,150部を檀家の皆様に届けてきました。

記事の内容は、地震後の経過報告や世話方総会の内容、再建委員会の発足後の視察研修の見聞録など多彩な情報を取り上げてきました。

平成24年の11月号では、本堂のカラー写真を初めて掲載しました。檀家の皆様もその美しさに驚かれたことと思います。

今回の記念誌は、平成24年秋の再建委員会で製作が決まり、多くの皆様のご協力で編集を進めることができました。本当にありがとうございました。