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書庫の中のノート

工 房 日 誌 2005年9月

2005年 9月30日

この一週間、帰宅するのが遅くて、ほとんど何も書かずに過ごしてしまいました。もうほとんど10月1日がやって来るというところで、焦って書きつづっています。

2月にかなり憤慨して書いたことなので、一応、締めくくりに一言書いておきます。本日、高裁で、「一太郎」と「花子」の販売差し止めの訴訟についての判決が出ました。ジャストシステムの主張が認められ、これからも我々は安心して一太郎たちを使っていくことができるようです。これで今後の創作活動も安泰です。

2005年 9月25日

昨日は、防府図書館、山口市立図書館、県立山口図書館と、図書館の梯子をしてきました。防府は2か月に1度の読書会だったので。あとの2館は、予約を入れていた本の準備ができたとメールが来たので。

先週、市立図書館の棚で読みたかった本を見つけて借りてきたまま、まだほとんど読んでいないんですが、そこにまた2冊が追加されました。さて、だいじょうぶなのか。期限内に全部読めるのでしょうか。
手元に抱えている本は、その新入り2冊を含めて、荻原規子『風神秘抄』、メアリ・ホフマン『ストラヴァガンザ 2 星の都』、ミシェル・ペイヴァー『クロニクル 千古の闇 1 オオカミ族の少年』、ロバート・ウェストール『青春のオフサイド』、エリザベス・ケイ『フェリックスと異界の伝説 1 羽根に宿る力』、斉藤栄美『忍者KIDS 8 闇の継承』といったものです。

このほかにも、歴史の参考書や資料などをいろいろ借りてます。これは読まないと、創作のためのウォーミングアップ&土壌造りができません。頭の中に山のように資料をぶちこんでおくと、やがて熟成して、勝手にいろんな設定だの展開だのを思いついてくれるようになります。

2005年 9月21日

おととい、宮沢賢治学会イーハトーブセンターから『宮沢賢治研究Annual vol.15』が届きました。生誕百年の翌年は、この冊子もずいぶん分厚かったけれども、比べてずいぶん薄くなりました。つまり、前年に出版された賢治関連の本や新聞記事などがそれほど多くないために、「ビブリオグラフィー」のページが少なくなっているということです。百年祭に便乗した一過性の出版物や企画がいかに多かったかということでしょう。

今年も花巻で賢治祭が行われる時期がやって来ました。20〜22日の3日間を休めば土・日・祝を絡めて9日という超特大連休で東北旅行でも何でもできましたが、そういうわけにも行かないので(特に今日は絶対に仕事を休めなかったので)、今年も見送りです。

勤めている限りは時間がない。早期退職をすればお金がない。定年退職をしたら体力がない……。
結局、送られてきた冊子をめくりながら、ずっと見送り続けるのかも知れません。

2005年 9月10日

美容院で順番を待つ間、エミリー・ロッダの新シリーズ「フェアリー・レルム」の『金のブレスレット』を読みました。ちょうど込んでいたときで、2回読んでもまだ待ち時間が余り、もっと厚い本(または難しい本)を持っていけばよかったと、残念でした。

作品そのものはあいかわらず達者で面白いけれども、この人には「ローワン」シリーズを書いてほしいと思います。
「ローワン」はあれで終わってしまったんでしょうか。

2005年 9月4日

上橋菜穂子の『蒼路の旅人』を読了しました。久しぶりに面白くて止められない本に出会いました。もともと好きな作家であり、気に入っているシリーズなので、期待して読み始めたのではありますが、ここまで吸引力が強いとは予想しませんでした。

『神の守り人』上・下巻のとき、それまでに比べると、ちょっと読むのがしんどかったこともあって、そろそろ熱読の時期を過ぎたかも知れない、と思い始めていました。やたらに長くなっていくシリーズものには、ちょっと距離を置きたいと思っていました。
そこで、今回は買わずに、図書館で借りることにしました(だから、こんなに遅くなって手に入ったのです)。
でも、やっぱり次を読まずにはいられません。今から続きが楽しみ。

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