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書庫の中のノート

工 房 日 誌 2007年4月

2007年 4月30日

初めて大石真『チョコレート戦争』を読んだのは大学生のとき、発行されてから20年近くが経ったころでした。本筋には全く関係ないことですが、作中に「お母さんは女だから野球に興味がない」といった意味の文章があり(本が手元にないのでうろ覚えですが)、その当時でも「ああ、これは昔の話だなあ」と思ったものでした。

その少し前ころから、児童文学でも漫画でも、野球をやる女の子の話がちらほらと語られていたと思います。見て楽しむだけでなく、自分でスポーツとしての野球に取り組む女の子の話が珍しくなくなった時代でした。そして、そんな女の子たちへの応援歌が必要な時代でした。

ところで、最近、越水利江子『竜神七子の冒険』を読んで、そこに女の子が野球をやることへの何の注釈も特別な感慨も周りの反響も応援も反対も描き込まれていないことに、隔世の感を覚えました。男の子が野球をするのと全く同じように扱われていて。
これも、本筋には余り関係のない感想なのですが。

2007年 4月29日

荻原規子さんに図書館で出会って、本について話をするという夢を見ました。(現実ではなくて、夢ですよ!)
なんと豪華な夢でしょう。写真で見たのと顔が少し違いましたけど、私が見たことあるのは30歳ころの写真だから、夢の制作者(?)も時間の経過を考えたのでしょう……。
実際に面識はありません。

上橋菜穂子さんには一度だけお目にかかったことがあります。徳山(現・周南市)で行われた講演を聴きに行ったとき、駐車場で講師を案内してきた図書館の人にばったり出会い、「上橋さんです」と紹介してもらいました。
「上橋です」と笑顔でさわやかにあいさつされました。こちらは緊張して「わ、和木と申します」と返礼。それだけでしたが。
作品が好きであっても作者を好きになれるとは限りませんが、上橋菜穂子さんは知り合いになったらきっと好きになるだろうと思える人でした。(そのあとの講演を含めての印象です)。

2007年 4月22日

近ごろはまるで日曜日発行の週刊誌みたいな更新のしかたになってきました。
たしか明日まで県立図書館の資料点検期間だったはずですが、長らく県立図書館に行っていないので、あんまり気にしていませんでした。今年度から一度に10冊借りられるようになったというのも、インターネットで知ったような次第です。
ふだんなら大喜びするところなのに、今、1冊しか借りていません。それさえも期限までに読めるかどうか。

とりあえず、5月になったら、なんとか自由が利くようになるのではないかと……それまでは、たとえ日曜日発行の週刊誌になっても、訪問者のみなさんへのあいさつを欠かさないようにして、このサイトが休眠状態ではないことをアピールしなくてはと、考えています。

2007年 4月15日

なんと一か月ぶりに本を読み上げました。越水利江子『竜神七子の冒険』。タイトルから想像したのと違って、リアルなお話でした。作者から判断すればリアルな作風なので、その方がすんなり納得できます。

2007年 4月8日

今日で開設3周年を迎えたところですが、頭痛で一日寝て過ごしてしまいました。
それでも、吐き気やめまいを伴う頭痛ではなかったので、夕方起きあがって、県議会議員選挙には行ってきました。
20歳になってから選挙を棄権したことはありません。このまま一応、記録は伸ばしていきたいと思っています。

長いこと本屋に足を運んでいないのですが、『サークル・オブ・マジック』が小学館から文庫で出されているそうで、これは買って手元に持っておきたいと思います。『バッテリー』も、いよいよ最終巻まで文庫で出揃ったようなので、第5巻までといっしょに本棚に並べたいと思います。
今はインターネットで調べられるので、実際に本屋に出かけることができなくても、そこそこ本の情報が分かるのですが、本屋の棚で自分の目で見つけて掘り出し物に出会うのには、また格別な喜びがあります。
ただ背表紙をながめるだけでもいいから行ってみたい……って、本屋さんにとっては迷惑な客かもしれないけど。

2007年 4月7日

3月の後半からろくに読書をしていませんが、ほんとうに久しぶりに本を開きました。上橋菜穂子の『闇の守り人』を読み返そうとしているところです。「守り人シリーズ」の最終巻を早く読みたいのですが、今のままでラストシーンを読むのはもったいない気がします。私の方で、初めの方のできごとや人物をずいぶん忘れてしまっているようなのです。ただ、結末を知りたい、というような読み方をしたくありません。だから、ひとまずは初めの方を読んでいき、そのまま流れに乗って最終巻までいきたいと思います。
願わくは、5月の中頃までに全巻を読破したいのですが。一昨年までは確実にできたことが、今は大変危ぶまれます。

2007年 4月5日

しあさって8日はこの「物語工房」の開設記念日です。いつも一年中で一番あわただしい季節なので、開設記念日らしいことは何もできないのですが、幸いにして今年は開設記念日が日曜日です。大きな企画はできなくても、少なくとも通常の更新はできるだろうと思います。

2007年 4月1日

「宮沢賢治のページ」の「童話の一言」をとうとう3月は更新せずに放り出してしまいましたが、やっと今日になって書きました。ここまでは毎回まだ使っていない童話で書こうとしてきましたが、これからしばらく「銀河鉄道の夜」で行くことになるかも知れません。これはほんとうに隅々まで読み尽くしたし、あれこれと考え続けた十代のころの「親友」ですから。

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